ある年の瀬の夜、刑事の工藤は危篤の母のもとに向かうため雨の中で車を飛ばしていた
が、妻からの着信で母の最期に間に合わなかったことを知る。そしてその時、車の前に
現れたひとりの男をはねてしまう。工藤は男の遺体を車のトランクに入れ、その場を
立ち去る。そして、男の遺体を母の棺桶に入れ、母とともに斎場で焼こうと試みる。
しかし、その時、スマホに「お前は人を殺した。知っているぞ」というメッセージが入る。
送り主は県警本部の監察官・矢崎で、工藤は矢崎から追われる身になってしまう。
韓国のリメイク版とのことだったが、それよりも藤井道人監督作品とのことで予告編も
含め楽しみにしていたのですが・・・物語は、岡田准一演じる刑事が危篤の母親
(結局亡くなってしまう)のところに行く途中で人を跳ねてしまう所から始まる。
しかし、2人一緒に火葬にしたら遺骨が2体あるとすぐにバレるのではないか?とか
わざわざ娘を誘拐しなくても、ひき逃げをもみ消す代わりに遺体を渡すよう要求すれば
良かったのではないか?とか、本部長や同僚の刑事を殺したら、いくら金を手に入れても
タダでは済まないのではないか?とか、あれだけの悪事を働いている寺なのに住職等の
存在感が全くないのは不自然ではないか?などと、色々と疑問に感じる事が引っ掛かって
くる。何よりも、刑事も監察官も、遵法精神のかけらもない悪徳警官で、同情も共感も
する事ができず、絶体絶命の危機が「自業自得」に思えてしまうのはいただけない。
どうせなら、岡田准一のドタバタぶりだけでなく、綾野剛の不死身ぶりも合わせて?
もっとコメディやブラックユーモアに振った方が良かったのではないだろうか?
ラストも、いつまでも2人でいがみ合っている場合ではなく、協力して、共通の敵で
あるヤクザの組長に立ち向かっていくべきではないのか?と・・・
釈然としない気分で鑑賞しました・・ん~?の多い作品でしたね
それと、あんなに殴り合っても、車が爆発して川に沈んでも、ゾンビのように蘇る
工藤と矢崎に笑ってしまった ☆☆☆