2017年 冬
山茶始開月の下
小春日や大福餅の甘さかな
朔風払葉木の陰
日向ぼこ猫の毛並みの暖かさ
ツリーの灯冬満月の静けさや
大雪や電灯暗し夕の空
山茶花の花は落ちけり今朝の陽に
寒菊や傘を手向けん軒の下
寒雀日向の水浴び空見上ぐ
葉の落ちし小枝の先に小鳥かな
夜も更けて赤き半月冬の庭
小春日や七日が過ぎん雲切れて
熊蟄穴小春の庭寂し
冬晴れや小さき花を活けにけり
鱖魚群市場の気風(きっぷ)
町の灯や冬至を待ちし月の船
クリスマス子らの讃美歌平和なれ
木枯らしやメロディー流し灯油売り
焼き芋屋煙たなびき年の暮れ
夜回りや月は真上に静まれリ
時残し花は枯れずに除夜の鐘
珈琲の湯気はきりりと初日の出
陽出でて雪下出麦
漠然と冬満月は昇りおり
初夢も強者たちの夢の後
初御籤良きに計ら柄草団子
リンゴ剥く夜の白雲凜として
芹乃栄清水香る
水泉動春待つ
重なりし蜜柑の皮や夕間暮
窓越しに行き交う人や隙間風
葉牡丹や影も彩る西日かな
顔流し柚子湯の香り旅心
顔流し柚子の香登り旅心
冬木立影は濃きかな小さき芽
賑わいて読経も響き寒御堂
髪を刈りしょっぱき胡麻塩寒の空
お堂への道雉始雊
猫が鳴き恋には早し餡子煉る
猫鳴くも恋には早し餡子煉る
茜雲電灯ともし小豆粥
寒の雨車一台通り過ぎ
水仙や迎えし路地を入りてみる
雑言や空に漂い冬土用
大寒や靴音硬し細き月
寒の空花を手向けし月残る
東京や東京らしき雪明り
冬晴れに長靴軽ろし子らの声
雪晴れに長靴軽し子らの声
窓越しに雪の轍の夜明けかな
時止まり水沢腹堅
静まれり月は渡りて冷気落つ
夜はあけて花壇の花や霜柱
着ぶくれて道の向かいの猫の背や
野良猫と背中をまるめ日向ぼこ
野良猫と背中まるめて日向ぼこ
ゴミ出しや晩冬の木々無口なり
晴れ鶏始乳
テレビ消し雨か雪かと床に就く
ラジオ聴き夕餉の香り日脚伸ぶ
ラジオ聞き夕餉の香り日脚伸ぶ
恵方巻頬張る顔に鬼笑い new
山茶始開月の下
小春日や大福餅の甘さかな
朔風払葉木の陰
日向ぼこ猫の毛並みの暖かさ
ツリーの灯冬満月の静けさや
大雪や電灯暗し夕の空
山茶花の花は落ちけり今朝の陽に
寒菊や傘を手向けん軒の下
寒雀日向の水浴び空見上ぐ
葉の落ちし小枝の先に小鳥かな
夜も更けて赤き半月冬の庭
小春日や七日が過ぎん雲切れて
熊蟄穴小春の庭寂し
冬晴れや小さき花を活けにけり
鱖魚群市場の気風(きっぷ)
町の灯や冬至を待ちし月の船
クリスマス子らの讃美歌平和なれ
木枯らしやメロディー流し灯油売り
焼き芋屋煙たなびき年の暮れ
夜回りや月は真上に静まれリ
時残し花は枯れずに除夜の鐘
珈琲の湯気はきりりと初日の出
陽出でて雪下出麦
漠然と冬満月は昇りおり
初夢も強者たちの夢の後
初御籤良きに計ら柄草団子
リンゴ剥く夜の白雲凜として
芹乃栄清水香る
水泉動春待つ
重なりし蜜柑の皮や夕間暮
窓越しに行き交う人や隙間風
葉牡丹や影も彩る西日かな
顔流し柚子湯の香り旅心
顔流し柚子の香登り旅心
冬木立影は濃きかな小さき芽
賑わいて読経も響き寒御堂
髪を刈りしょっぱき胡麻塩寒の空
お堂への道雉始雊
猫が鳴き恋には早し餡子煉る
猫鳴くも恋には早し餡子煉る
茜雲電灯ともし小豆粥
寒の雨車一台通り過ぎ
水仙や迎えし路地を入りてみる
雑言や空に漂い冬土用
大寒や靴音硬し細き月
寒の空花を手向けし月残る
東京や東京らしき雪明り
冬晴れに長靴軽ろし子らの声
雪晴れに長靴軽し子らの声
窓越しに雪の轍の夜明けかな
時止まり水沢腹堅
静まれり月は渡りて冷気落つ
夜はあけて花壇の花や霜柱
着ぶくれて道の向かいの猫の背や
野良猫と背中をまるめ日向ぼこ
野良猫と背中まるめて日向ぼこ
ゴミ出しや晩冬の木々無口なり
晴れ鶏始乳
テレビ消し雨か雪かと床に就く
ラジオ聴き夕餉の香り日脚伸ぶ
ラジオ聞き夕餉の香り日脚伸ぶ
恵方巻頬張る顔に鬼笑い new