マチンガのノート

読書、映画の感想など  

近代と病の関係について

2021-07-26 23:15:50 | 日記

近代になるにつれて、社会制度が時間や場所で様々に分化して、それに合わせて人間も

時間や場所で様々に分化、構造化されてきたとのことだが、その前に、ペストの流行などに対して

教会が無力であり、更に人口減で農民などの一般の労働者が大事にされるようになり、

それぞれが自ら考える様になったことが基礎にあるのだろう。

教会の言うことから距離を取り、様々な人が自ら考え出したことが

ガリレオやコペルニクス、ニュートンなどの17世紀の科学革命の基礎になったのだろう。

デカルトが「我思う、故に我あり」と書いたが、それ以前はそう思うことは

ほとんどの人には無かったのだろう。

周囲から分化した個人の内面というものが、生じて来た時期に書かれたので、

後世に残る事になったのだろう。

社会の発展とともに、個人が自分の部屋を持つようになってきたことや、

時計というものが徐々に普及してきたこともそれを進める要因だったのだろう。

それ以前は人間も社会もあまり構造化されていなかったので、統合失調症のような

個人の構造が崩れて病むという形態の病み方もほとんどなかったのかもしれない。

そのようなことを考えると、最近の発達障害圏などに対しての、さまざまな治療、

サポートも、自ら感じ考えて、境界や構造を作り出していくように

サポートする対応が合っているのだろう。