「ひとくず」がよかったので、第七藝術劇場で鑑賞しました。
上映後に上西監督と古川藍さん、徳竹未夏さんの舞台挨拶もありました。
22、23日と2日続けて満席だったとのことです。
[あらすじ]
ボクシングのタイトル戦の前日に傷害沙汰を起こし、その試合をフイにした勝吉(赤井英和)は、
その後、串カツ屋で働いていましたが、そこの大将が身元引受人となって刑務所から仮釈放された
弟分のコオロギこと神木雄司(上西雄大)と再会します。
そして偶然に知り合った少年・武の母親が新興宗教にはまっていることから何とかしようとします。
しかし、そこの幹部には二人のボクシングの恩師・須賀田の娘・琴音(有森也実)もいるのでした。
[感想]
ストーリーが進むにつれて、いろいろと素材が盛り込まれていき、様々な登場人物が出てきますが、
色々と詰め込んでいてストーリーが拡散気味に感じました。
もう少し使う素材を絞った方がテンポ良く進んだと思います。敵方のフランス外人部隊出身の
用心棒のあたりなど、盛り込んだ意味がそれほど無かったのではと思いました。
何かと様々な物が可視化されて、素材として使いやすくなった現代ですので、
使う素材を絞ることを考えて映画を作ることが必要とされるのでしょう。
上西雄大さんは前作と違い軽めの役柄を演じていました。
上映後に上西監督と古川藍さん、徳竹未夏さんの舞台挨拶がありましたが、本作はもともと
上西監督が演劇用に書いたものとのことです。
前作では毒母を憎々しく演じていた古川藍さんですが、本作では学校の先生を演じていました。
実際に拝見すると細身で小顔のモデル体型の方ですが、映画で見ると普通の体型に見えるのが
意外なところでした。
上西監督は勝新太郎と田宮二郎の「悪名」を意識して本作を作ったとのことです。
シリーズ化して伏線を回収していくのかもしれません。
上西監督は十三の焼肉屋さんの息子で、当時は商店街が人でごった返していたとのことです。