養子として米国に連れてこられた子供の大人になった後に起きている問題を扱った映画です。
2021年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、称賛された映画とのことです。
【あらすじ】
3歳のときに養子として米国にきたアントニオ(ジャスティン・チョン)は、
シングルマザーのキャシー( アリシア・ヴィキャンデル)と結婚し、彼女と前の夫との間の子供の
ジェシーとともに暮らしていました。
ある日、スーパーで前の夫の警官とその同僚と偶然に出会い、
揉めて警察に拘束されます。そこで養子に関する法的手続きがその後変更されていて、
その処理をしていないアントニオは生まれた国に強制送還されるか、
裁判を起こしてそのまま米国に住み続ける権利を認められないといけないのでした。
しかし裁判を起こそうにも、手付金だけで5千ドルかかるのでした。
【感想】
何となく観ましたが、貧しくてもアントニオがキャシーと娘のジェシーと穏やかに暮らすシーンが
とても良かったです。
途中に知り合ったベトナムから来た一家の父親が、祖国を脱出する際に、
半分は生き残れるようにと家族を2艘の船に分けて国を出たことの重さや強さが、
後になってこちらにも解ってくる展開でした。
世界各国から来た様々なバックグラウンドをもつ人たちの知恵や経験が、
様々なかたちで米国に積み重なっているのでしょう。
映像も美しく、静かで暖かな、とてもいい映画でした。
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