マチンガのノート

読書、映画の感想など  

「話の訊き方からみた軽度発達障害」畑中千紘 part10 位

2017-12-17 08:40:10 | 日記
よくレヴューなどで書かれている「最初の主訴の夫婦関係の問題は?」「傾聴は?」
などだが、本人が書いているように、主体を生成させるために、こちら側から
主体をぶつける、というように、クライアントのする「ユング心理学」についての
いくら聞いても理解できない話について、「あなたの話は分からない」と言って、
それに対してクライアントが「自閉症のようになった」「もう来ない」というのに対して
「このままでは終われない」というと、再度来談して、面接がつづき、
解らないながらも何かを共有している雰囲気でいられて、クライアントのほうも、
妻から切り出された離婚の話も立ち消えになり、孫からも
「おじいちゃんは急に怒り出さなくなった。」と言われたとのことで、
あまり読まずにレビューを書いている人の疑問の答えが書かれている。

河瀨直美監督の映画について

2017-12-16 21:09:18 | 日記
最初の商業映画の「萌えの朱雀」では、父親(国村隼)が自死し、
「沙羅双樹」では、双子の子供の片方が行方不明になり、数年後に遺体で発見される。
「殯の森」では、事故で子供を亡くした母親(尾野真千子)が主人公。
子供の時に実の親から、年齢のいった高齢の養父母へともらわれていった
河瀨監督にとっては、常に身近な人の死が、自分の周りに漂っていたのだろう。
映画で映される奈良の自然の野山の風景が、変わらないものとして
あるのだろうか。
前作「あん」はハンセン病の高齢者の話だったが、それを経ることにより
生きている人の顔を綺麗に撮れるようになったのだろうか。