出発の日、8月9日(日)は朝から快晴。
成田エクスプレスの時間を何度も確認し、逆算して家を出る時間を何度も計算し、最後のパッキングを終えた。
テレビは、朝からずっと、2日前に覚醒剤逮捕されたのりピーの話題ばかり。友人から、「のりピーと矢田亜希子が変装して出国しようとしていないか、警戒するように」と特別指令を受けていたのだが、あえなく任務は解かれてしまった。残念!?
成田第1ターミナルで、成田エクスプレスを降りて、エスカレーターを何度も乗り換え、4階の待ち合わせ場所である郵便局に近づくにつれて、緊張感が高まってきた。ここでメンバーの2人、ミポリンとナッツに会うのである。
「あちらを右に入ると郵便局があります」、と教えてもらったところを右に入ったら、心構えする間もなく、いきなり郵便局が登場した。郵便局の横の通路に男女が立っていたのが目に入ったが、そのまま素通りしてしまった。数歩歩いてから、「あれっ、もしかしたら」と思い、振り返って見つめあうこと数秒。どちらからともなく、「アラスカに行く人ですか」と声を掛けて、緊張感が安堵に変わった。
良かった、 いい人そう。
百戦錬磨なアウトドアの達人ではなく、もっと普通っぽい感じがして、ナッツの天真爛漫な笑顔に救われた。(このあとカヤックで、大変なご迷惑をおかけすることになるのだが、この時はまだは知る由も無い)
ミポリンの、「じゃぁ、行きましょうか」 という元気のいい声に素直にうなずき、旅はここから始まったのであった。