世界の街角

旅先の街角や博物館、美術館での印象や感じたことを紹介します。

シリーズ⑨:サンカローク陶器博物館:その16

2016-11-16 14:12:17 | 博物館・タイ
<続き>

●魅了するカロン陶磁・#3

今回は盤を紹介する。最初は双魚文盤である。カロンの双魚文盤は、幾つかの著名な絵柄が存在するが、下の盤は、それらに劣らず力強い筆致で描かれている。尚、カロンの魚文の頭部は、写真のように塗りつぶされている事例が多い。

カロンには何故か、写真のように点描の絵付けを見ることができる。見る人の感覚によるが、どのようなイメージを受けるであろうか。当該ブロガーには見込みの花が、何か大きく見えるように感ずる。

見込みの花は何か?安南の花卉文を写したのでは?・・・と思えるほど似ている。


盤の配置が天地というか上下逆に置かれているため、鳥文様が逆さにみえる。長い尾を持つことから孔雀であろうか?孔雀は毒蛇を食らうと云われ、重宝されていた。
麒麟が見込みに描かれている。明青花の麒麟文様を写したものであるが、カロン好みに翻案されている。
以上、大型の盤を見てきた。お気付きであろうが、北タイ諸窯の盤で鍔縁の盤は比較的少ないが、カロンは鍔縁の盤が多い。最も特徴的なものは、上から4番目の盤を除いて、器面全体に繁辱なまで、絵付けが施されている点である。カロン陶磁といえば、器面を覆いつくす絵付けが特徴である。

                                                                  

                                   <続く>


最新の画像もっと見る

コメントを投稿