徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

アメリカ映画で見た最初の日本人女優

2014-01-12 19:15:15 | 映画
 昨日亡くなった女優の淡路恵子さんは僕にとって特別な女優さんだった。何が特別だったかというと、アメリカ映画の中で初めて見た日本人の女優だったからである。母親の知人に映画館主がいたおかげで、僕は小学校に入った頃から、親同伴だったり時には一人で通町筋にあった映画館大劇に頻繁に洋画を見に行くようになった。そして高学年になる頃にはいっぱしの洋画通になっていた。4年生になった昭和30年(1955)、一本の戦争映画を見た。「トコリの橋(1954)」というアメリカ映画だった。当時、人気絶頂だったウイリアム・ホールデンとグレイス・ケリーという2大スターの共演が話題となっていた。この映画は朝鮮戦争に従軍している空軍パイロットの話で、横須賀の基地が舞台となっていた。主人公のパイロットを演じるのがウイリアム・ホールデン、その妻をグレイス・ケリーが演じていた。そしてパイロットの相棒を名優ミッキー・ルーニーが演じ、その恋人として登場したのが淡路恵子さんだった。その颯爽とした姿にちょっと誇らしい気がしたものだ。淡路さんのデビュー作である黒澤明監督の「野良犬」を見たのはずっと後で、他にも何本もの映画やドラマを見たが、いつ見ても必ず若かりし頃の「トコリの橋」の姿を想い出した。合掌


左から淡路恵子、アール・ホリマン、ミッキー・ルーニー、ウィリアム・ホールデン