遊工房・雑感

日頃のあれこれを綴る日記です

相変わらず「山月記」

2009-08-01 21:07:33 | ブログ

先日御紹介した文章の前にこれがあります

他でもない。自分は元来詩人として名を成す積りでいた。しかも、業未だ成らざるに、この運命に立至った。曾て作るところの詩数百篇、固より、まだ世に行われておらぬ。遺稿の所在も最早判らなくなっていよう。ところで、その中、今も尚記誦せるものが数十ある。これを我が為に伝録して戴きたいのだ。何も、これに仍って一人前の詩人面をしたいのではない。作の巧拙は知らず、とにかく、産を破り心を狂わせてまで自分が生涯それに執着したところのものを、一部なりとも後代に伝えないでは、死んでも死に切れないのだ。 袁さん は部下に命じ、筆を執って叢中の声に随って書きとらせた。李徴の声は叢の中から朗々と響いた。長短凡そ三十篇、格調高雅、意趣卓逸、一読して作者の才の非凡を思わせるものばかりである。しかし、袁さん は感嘆しながらも漠然と次のように感じていた。成程、作者の素質が第一流に属するものであることは疑いない。しかし、このままでは、第一流の作品となるのには、何処か(非常に微妙な点に於て)欠けるところがあるのではないか、と。
 旧詩を吐き終った李徴の声は、突然調子を変え、自らを嘲るか如くに言った。
 羞しいことだが、今でも、こんなあさましい身と成り果てた今でも、己は、己の詩集が長安風流人士の机の上に置かれている様を、夢に見ることがあるのだ。岩窟の中に横たわって見る夢にだよ。嗤ってくれ。詩人に成りそこなって虎になった哀れな男を。(袁さん は昔の青年李徴の自嘲癖を思出しながら、哀しく聞いていた。)そうだ。お笑い草ついでに、今の懐を即席の詩に述べて見ようか。この虎の中に、まだ、曾ての李徴が生きているしるしに。
 袁さん は又下吏に命じてこれを書きとらせた。その詩に言う。

   偶因狂疾成殊類 災患相仍不可逃
   今日爪牙誰敢敵 当時声跡共相高
   我為異物蓬茅下 君巳乗 しょう気勢豪
   此夕渓山対明月 不成長嘯但成 ■

 時に、残月、光冷やかに、白露は地に滋く、樹間を渡る冷風は既に暁の近きを告げていた。人々は最早、事の奇異を忘れ、粛然として、この詩人の薄倖を嘆じた。

難しいや 言葉が  読み間違えもあるし

(かりだろうなあ かしって言っちゃった)

この部分 友人の耳に何が欠けて聞こえたのか

素質が一流でも作品は一流ではない

それが聞き分けられて

友人は李徴には伝えるのではなく哀しく聞いているのはなぜか

高校生がどんな風に議論するかなあ

 

子供の授業参観を思い出した

 

尊大な羞恥心 臆病な自尊心! 衝いてる言葉だ

 

わが校歌には磨かずば珠も どむならんというような文言がある

よその学校にもありそう

私より大きい世代の人たちには

よく読まれた話なのだろうな

 
お聞き頂くときは、スタートボタンを押してくださいね。
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これで聞けない人は

いつものように↓からファイルをダウンロードして聞いてくださいね

 ダウンロード rec-20090801-2029.mp3 (3619.3K)

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今度は我が家の風呂が駄目

2009-08-01 05:36:58 | ブログ

ショック

お風呂のリモコン(お湯張りとか命令するもの)が電気がつかない。

色々調べたら

リモコンが故障かな?

給湯器が故障だとえらいことだ

我が家は

エコキュートです

修理代も高いのね

ショック

ミント風呂が悪かったのかなあ

 

先日はおばさんがお風呂を直したばかりなのに

 

第一

朝風呂に入らないと

私  だめ~~~

 

こんな早朝 おばさんお風呂借りるわけには行かないし

コメント (6)
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