永子の窓

趣味の世界

枕草子を読んできて(130)(131)(132)(133)(134)

2020年01月21日 | 枕草子を読んできて
118  常よりことに聞ゆるもの  (130) 2020.1.21
 
常よりことに聞ゆるもの 元三の車の音、また、鳥の声。暁のしはぶき。物の音はさらなり。
◆◆普段より特別な感じに聞こえるもの 元日の車の音、また、元日の鶏の鳴き声。暁に聞こえる咳ばらい。暁に聞こえる音楽(楽器)はことさらだ。◆◆

■元三(げんさん)=元日。年のはじ(元)め、月のはじめ、日のはじめであるから「元三」という。


119  絵にかきておとるもの  (131)  2020.1.21
 
絵にかきておとるもの なでしこ。桜。山吹。物語にめでたしといひたる男女のかたち。
◆◆絵画として表現すると劣ってしまうもの なでしこ。桜。山吹。物語ですばらしいといわれる男女の容貌。◆◆

■絵にかきておとるもの=絵画として表現すると劣ってしまうもの。


120 かきまさりするもの  (132)  2020.1.21

 かきまさりするもの 松の木。秋の野。山里。山路。鶴。鹿。
◆◆描いて実物より勝ってみえるもの 松の木。山里。山路。鶴。鹿。◆◆


121  冬は  (133)  2020.1.21

 冬は、いみじく寒き。
◆◆冬は、ひどく寒いのが良い。◆◆


122  夏は  (134) 2020.1.21

 夏は、世に知らず暑き。
◆◆夏は、世にたぐいなき迄暑いのが良い。◆◆

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