池のそばのモミジバフウの葉が、何かに食害されていました。ちょっと気になって、近寄ってみると、葉裏の葉脈にゴミのようなものが付いていました。手元に引き寄せてよく見ると、どこかで写真を見たことがある、ゴミをまとった幼虫のようです。
後で、『イモムシハンドブック』で調べると、ニッコウフサヤガの幼虫によく似ていました。?を付けているのは、ニッコウフサヤガの幼虫が食べるのはムクロジ目ムクロジ科(旧カエデ科)の落葉樹カエデ類なのに対して、見つけた幼虫はユキノシタ目フウ科の落葉高木モミジバフウの葉を食べていたからです。
『イモムシハンドブック②』の表現によると、ニッコウフサヤガの幼虫は、「ラクダのコブのごとく、噛みとった植物破片を高く盛り上げて付着させる小さなイモムシ」です。
《モミジバフウの葉裏についていたニッコウフサヤガ?の幼虫 2020/08/22》
《モミジバフウの葉裏についていたニッコウフサヤガ?の幼虫 2020/08/22》
《モミジバフウの葉裏についていたニッコウフサヤガ?の幼虫 2020/08/22》
※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 14/56 アケビコノハ(夏)
「アケビコノハ」の副題は、「ものすごい見た目の幼虫に、悲鳴をあげるほど驚いた」です。昆虫学者でありながら、丸山さんは毛虫や大きな芋虫が苦手。しかし、ガ(蛾)、しかも胴体の太いガは昔から好きで、そんな自分がどうして毛虫や芋虫が苦手なのかよくわからないそうです。そういえば、虫好きで有名な養老孟司さんも「蝶は大好きなのに蛾は大嫌い」「ゲジゲジが大嫌い」…。
その丸山さんが大嫌いなアケビコノハの幼虫は、蛇の目をもつ昆虫(標識的擬態)の例などとして紹介されることが多く、一度は見てみたいと思っていました。下の写真は、アケビのそばのアカメガシワの葉にいたもので、見つけたときは嬉しかったのを覚えています。もちろん高齢者になってからの経験で、子どものころはその名前も知りませんでした。ちなみに、私はガ(蛾)、特に胴体の太いガは苦手中の苦手です。
《アカメガシワの葉の裏にいたアケビコノハの幼虫 2017/05/15 富山市営農サポートセンター》
《まるで枯葉そのもののアケビコノハ 2014/12/02 富山市》
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