私として、今年は是非とも見つけて写真に撮りたい昆虫が幾つかいます。スギカミキリ、キクスイカミキリ、ホシベニカミキリ、ラミーカミキリです。スギカミキリの成虫はソメイヨシノの咲くころに出現するようなので、この日もスギ林のスギの幹を見てまわっていました。残念ながらスギカミキリの脱出口などの痕跡は見当たりませんでした。
そんなスギの幹に、剥がれかけた樹皮に挟まるようにして、腹部のメタリックな青さが目立つ虫がとまっていました。こんなに特徴的な虫ならすぐに名前がわかるだろうと、帰宅してから図鑑などのトビケラ目やハエ目の写真をパラパラ見ましたが該当するような虫はいませんでした。
あきらめて富山市科学博物館のNさんにアドバイスをもらいました。ブドウスカシクロバ、マダラガ科の蛾だとのこと。ブドウスカシクロバは出現期が5~6月、類似種との識別は困難(『日本の昆虫1400➀チョウ・セミ・バッタ』参照)なようです。見かけたのは3月下旬なので、ブドウスカシクロバであればふつうの発生時期よりかなり早いような気がします。
《スギの樹皮に挟まったようにとまっていたブドウスカシクロバ 2016/03/26》
《スギの樹皮に挟まったようにとまっていたブドウスカシクロバ 2016/03/26》