生命哲学/生物哲学/生活哲学ブログ

《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

絵と出会う、とどうなるのか

2010年06月16日 09時36分25秒 | 美術/絵画
2010年6月16日-3
絵と出会う、とどうなるのか

 『本の窓』2010年5月号の特集は、絵と出会う、である。

 榎木孝明氏の「ただ風を描いていたい」(本の窓 33(4): 10-15)より引用する。
  「うまい絵というのは、感心はするけれど感動はしないと思うんです。」(15頁)。
  「僕にとって絵を描く真髄とは、まさにこの五感の解放なんです。」(15頁)。
  「絵を描くことの究極の魅力って、無心になれることだと思うんです。」(15頁)。

 城戸真亜子氏の「絵で身体感覚を表現したい」(本の窓 33(4): 16-21)より引用する。
  「絵は瞬間を切り取ることができる。また瞬間を描くことの意味をあの絵〔「真珠の耳飾りの少女」〕は教えてくれました。」(17頁)。


 佐藤優氏が「勉強術」(本の窓 33(4)=2010/5)44頁で、下記の本を薦めている。

*芳沢光雄.2010a.3.新体系・高校数学の教科書 上.360頁.講談社(ブルーバックス).[y1,239]

*芳沢光雄.2010b.3.新体系・高校数学の教科書 下.368頁.講談社(ブルーバックス).[y1,239]

パピプペポのおと2 / 山田百合子

2010年06月16日 07時04分16秒 | 詩 poetry

パピプペポのおと


                          山田百合子



パッと咲く。ピッと吹く。プッと笑う。ペッと吐く。ポッと赤らむ。
一杯のスピリット、コップとコッペパン、ポンと抜いて、ヘたりこむ
。それ、バビブベボ、いやちがった、パッパ、パピプペポ。のたりこ
む、すっとこ転んで、見上げて、覗きこんで、眼が血っ走って、ポッ
ポッポ。しゅわしゅわ、のらりこんで、喰らいこんで、ふらりふらり
放さない(あん、離さないで…)。呑みこんで、ペッ。呑みこんで、
ペッ(ポッ…、)。桜は満咲、快風の吹き、陽は笑い、雲は雲を吐き
、ポッと赤らむあたし、のパピプペポ。死体は満咲、怪風の吹き、月
は嘲い、煙は煙を吐き、ポッと青らむあたし、のバビブベボ、いや、
(嫌よ)、パピプペポ。満咲くパピプペポ、吹き飛ぶパピプペポ、笑
い転げるパピプペポ、ペを吐くパピプポ、ポらむパピプペ、かくて、
あたしはポペプピパ。ねえ(うふんポ)、あら(なあにペ)、あそこ
(どこプ?)、いや底よ(どこなのよピ)、くるくるパー(パーッ)
。じわじわ迫ってくる(信じる者は救われる)、不思議愉快な音(バ
ババパパ、しわしわ)、まるで蛇、点で便秘、天から雨のポイ、(ゆ
るりぬるり)、暗雲かたむき、怪風たなびいて、やって来る、(ああ
裂けそう(咲きそう?)、
                            コポッ
                        コポコポ

                    プクリ
                ポッ


                            ピクリ
                        ピクピク
                    ポコリ
             ピッ
           プッ
         ペッ

  パクリパクパク  ペコペコ
           ポコポコ
               パピッ?
プペ?                  ポポポ(赤らんで)

しゅわしゅわしわしわじわじわじゅじゅじゅむむむパッピップッペッ

  ポッ

一杯のスピリット、コップとコッペパン、ポンッと引き抜いて、……
あたしとパピプペポ、
    パピプペポとポペプピパ、
          ポペプピパとあたし、は向いあい
                     もたれあって。
あたしは、何もかも喰らいこんで、あたしに呑みこまれたあたしを、
おっぽり残して、いっぱいいっぱい、おめかしして、
世界を呑みこみに出かける、
             それパピプペポ、
             ほいパピプペポ!




山田百合子 戯言集(1979)『死体病理解剖 × ・・・・・ノオト』より
http://www.k4.dion.ne.jp/~rainbow3/yamada/zaregoto.htm

パピプペポのおと / 山田百合子

2010年06月16日 06時57分53秒 | 詩 poetry

パピプペポのおと


                          山田百合子



パッと咲く。ピッと吹く。プッと笑う。ペッと吐く。ポッと赤らむ。


一杯のスピリット、コップとコッペパン、ポンと抜いて、ヘたりこむ


。それ、バビブベボ、いやちがった、パッパ、パピプペポ。のたりこ


む、すっとこ転んで、見上げて、覗きこんで、眼が血っ走って、ポッ


ポッポ。しゅわしゅわ、のらりこんで、喰らいこんで、ふらりふらり


放さない(あん、離さないで…)。呑みこんで、ペッ。呑みこんで、


ペッ(ポッ…、)。桜は満咲、快風の吹き、陽は笑い、雲は雲を吐き


、ポッと赤らむあたし、のパピプペポ。死体は満咲、怪風の吹き、月


は嘲い、煙は煙を吐き、ポッと青らむあたし、のバビブベボ、いや、


(嫌よ)、パピプペポ。満咲くパピプペポ、吹き飛ぶパピプペポ、笑


い転げるパピプペポ、ペを吐くパピプポ、ポらむパピプペ、かくて、


あたしはポペプピパ。ねえ(うふんポ)、あら(なあにペ)、あそこ


(どこプ?)、いや底よ(どこなのよピ)、くるくるパー(パーッ)


。じわじわ迫ってくる(信じる者は救われる)、不思議愉快な音(バ


ババパパ、しわしわ)、まるで蛇、点で便秘、天から雨のポイ、(ゆ


るりぬるり)、暗雲かたむき、怪風たなびいて、やって来る、(ああ


裂けそう(咲きそう?)、


                            コポッ


                        コポコポ



                    プクリ


                ポッ




                            ピクリ


                        ピクピク


                    ポコリ


             ピッ


           プッ


         ペッ



  パクリパクパク  ペコペコ


           ポコポコ


               パピッ?


プペ?                  ポポポ(赤らんで)



しゅわしゅわしわしわじわじわじゅじゅじゅむむむパッピップッペッ



  ポッ



一杯のスピリット、コップとコッペパン、ポンッと引き抜いて、……


あたしとパピプペポ、


    パピプペポとポペプピパ、


          ポペプピパとあたし、は向いあい


                     もたれあって。


あたしは、何もかも喰らいこんで、あたしに呑みこまれたあたしを、


おっぽり残して、いっぱいいっぱい、おめかしして、


世界を呑みこみに出かける、


             それパピプペポ、


             ほいパピプペポ!





山田百合子 戯言集(1979)『死体病理解剖 × ・・・・・ノオト』より
http://www.k4.dion.ne.jp/~rainbow3/yamada/zaregoto.htm