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《生命/生物、生活》を、システム的かつ体系的に、分析し総合し統合する。射程域:哲学、美術音楽詩、政治経済社会、秘教

新美康明『日本人は世界一間抜けな美術品コレクター』再読

2010年08月17日 00時27分13秒 | 美術/絵画
2010年8月17日-1
新美康明『日本人は世界一間抜けな美術品コレクター』再読

 明治期、fine artは、美術と訳された。工芸は、fine artでないものとされて、部門が別とされた(要文献=多木ほか 2007)。fine artを、純粋芸術 pure artに近いものと解釈とする手もあるだろう(この「純粋」というのが問題であるが)。通常の工芸は、応用美術という位置となる。著作権保護法の対象外となったりする。

 2008年9月22日に読了した、新美康明『日本人は世界一間抜けな美術品コレクター』を、昨日、おっと一昨日になってしまった、から再読し始めた。
 かつて読んだときの索引づくり的走書きは、

******* 表表紙裏に書き込み
 p.69~ 村上らはアートではない
 p.70~ 村上を批判
 p.77 △ 原価をはるかに超える値がつく理由=利害を越したところで創造されたから。
 p.96
 p.118 美術の評価
 p.118 抽象美術
     1. 生き方の物語性
     2. 造形美、概念美。2は恣意的。
 p.146 生産コストとの関係
 p.148 美術品所有のメリット
 p.166 ホッとくつろぐ
 p.204 価値観と金との関係。〔価値観を育むには批評ではないか?〕
 p.211 岡倉天心の言う日本美術の特質は無限の暗示性
 p.217 美術品価格=経済的価格〔←?〕+精神的満足価格
 p.224 『にっけいあーと』

******* 裏表紙裏に書き込み
 問題点を色々挙げているが、一言で言えば、
  1. 仁義なき金儲け主義〔つまり経済ルールを変えたりして権力をふるうこともあり得る〕、と、
  2. 過当競争。
*******

で、それらの内容は何なのか、また何を考えていたのか、皆目記憶に無い。

 また、パソコン内には、

作品の価値
 「作品の価値は、技量来歴 past achievement 以前に、作品の力でいかに人を感動させるかにある」(新美康明 2008.6: 173)。

という引用文を作成していた。

 さて、

  「村上や奈良の作品が「ファインアートか」と問われれば、私ははっきり「ノー」と言いたい。」(新美 2008: 69頁。7頁では、ファインアートを純粋美術と括弧書きしている。)
 
とあって、具体的な立場を鮮明にしている。
 
 
[N]
新美康明.2008.6.日本人は世界一間抜けな美術品コレクター:本当に価値あるものへの「投資」とは?.光文社.[y952+] [B20080915, Rh20080922]

[T]
*多木浩二・藤枝晃雄(監修)/尾崎信一郎ほか(編).2007.9.日本近現代美術史事典.東京書籍.[y9,500+] [Oc702.16]