2010年9月4日-2
最小美術/概念芸術/造形的要素
[鍵語] 分類。対象の性質、分類基準。特徴抽出。新(座標)軸生成。
美術検定実行委員会(編)『美術検定(R) 公式テキスト 西洋・日本美術史の基本』の117-118頁に、下記の記述がある。
「コンセプチュアル・アート(考えだけを伝える芸術)
ミニマリズム(最小限)の美術は造形的な要素をぎりぎりまで単純化することをめざしました。この方法をさらに推し進めると、もはや絵画や彫刻という形態をとらなくても、構想や考えだけでも芸術と見なせることになります。」(美術検定実行委員会 2008.8: 117-118頁)
(造形的要素を定義すること。)
「この方法をさらに推し進めると」という考え方とは何なのかがわからない。<造形的要素を単純化>すれば、構想や考えだけになるとは思えない。造形的要素を減らして、ついには無くしてしまうということだろうか?
例として挙げられているのは、コスースの「ネオン電光ガラス文字」である。NEON ELECTORICAL LIGHT ENGLISH GLASS LETTERS GREEN EIGHT といった文字が見える。その作品は見えるのだから、支持体も色(すくなくとも対照的に)もある。光の美術として見ることができる。NEONは形態的性質(造形的要素の持つ側面)を持っている。別人に考えを伝えるには、媒体が必要である。時間変化するのは、物体ならば当然である(万物流転)。
概念芸術は一つの極北であろう。しかし、われわれは物体(波動または振動する物を含む)を用いることなく、伝達することはできない。思念伝達 telepathyがあるとして、それは何らかの媒体を必要とするであろう(その媒体が普遍的に充満しているかして繋がり的であるならば、<あらゆるものは、(その媒体の性質、あるいはその性質と他の或る性質との相互作用において)他のあらゆるものに繋がっている)。その場合でも、媒体が物質である限り、なんらかの形態やら一つ以上の性質を持つだろう。
何を言おうとしていたのか? <造形的要素を単純化>するということと、要素数を減少させる、ついには零にするということとは概念として異なる。これを言いたかったのだ。概念を排他的に分類すること。特徴抽出から。対極設定によって、座標軸を設定すること。特に新しい座標軸を創ること。
なんらかの種類と程度の新奇性、これである。
最小化と単純化と一様化
造形的要素の最小化と単純化
要素数の最小化
要素内要素の最小化と単純化
色数の最小化
画面の一様化
例:全画面を一つの色にする。絵具を塗らず、キャンバスそのものの色だけにする。布地の色。脱色も染色もしないならば、植物繊維の色。→透明物を用いる。
測定。格子を切ってその単位面積ごとに、色や素材を測定する。測定での単位面積ごとの平均値化。
単純化
[B]
*美術検定実行委員会(編).2008.8.美術検定(R) 公式テキスト 西洋・日本美術史の基本.美術出版社.[ISBN 9784568240238] [y2,500+] [Oc702]
最小美術/概念芸術/造形的要素
[鍵語] 分類。対象の性質、分類基準。特徴抽出。新(座標)軸生成。
美術検定実行委員会(編)『美術検定(R) 公式テキスト 西洋・日本美術史の基本』の117-118頁に、下記の記述がある。
「コンセプチュアル・アート(考えだけを伝える芸術)
ミニマリズム(最小限)の美術は造形的な要素をぎりぎりまで単純化することをめざしました。この方法をさらに推し進めると、もはや絵画や彫刻という形態をとらなくても、構想や考えだけでも芸術と見なせることになります。」(美術検定実行委員会 2008.8: 117-118頁)
(造形的要素を定義すること。)
「この方法をさらに推し進めると」という考え方とは何なのかがわからない。<造形的要素を単純化>すれば、構想や考えだけになるとは思えない。造形的要素を減らして、ついには無くしてしまうということだろうか?
例として挙げられているのは、コスースの「ネオン電光ガラス文字」である。NEON ELECTORICAL LIGHT ENGLISH GLASS LETTERS GREEN EIGHT といった文字が見える。その作品は見えるのだから、支持体も色(すくなくとも対照的に)もある。光の美術として見ることができる。NEONは形態的性質(造形的要素の持つ側面)を持っている。別人に考えを伝えるには、媒体が必要である。時間変化するのは、物体ならば当然である(万物流転)。
概念芸術は一つの極北であろう。しかし、われわれは物体(波動または振動する物を含む)を用いることなく、伝達することはできない。思念伝達 telepathyがあるとして、それは何らかの媒体を必要とするであろう(その媒体が普遍的に充満しているかして繋がり的であるならば、<あらゆるものは、(その媒体の性質、あるいはその性質と他の或る性質との相互作用において)他のあらゆるものに繋がっている)。その場合でも、媒体が物質である限り、なんらかの形態やら一つ以上の性質を持つだろう。
何を言おうとしていたのか? <造形的要素を単純化>するということと、要素数を減少させる、ついには零にするということとは概念として異なる。これを言いたかったのだ。概念を排他的に分類すること。特徴抽出から。対極設定によって、座標軸を設定すること。特に新しい座標軸を創ること。
なんらかの種類と程度の新奇性、これである。
最小化と単純化と一様化
造形的要素の最小化と単純化
要素数の最小化
要素内要素の最小化と単純化
色数の最小化
画面の一様化
例:全画面を一つの色にする。絵具を塗らず、キャンバスそのものの色だけにする。布地の色。脱色も染色もしないならば、植物繊維の色。→透明物を用いる。
測定。格子を切ってその単位面積ごとに、色や素材を測定する。測定での単位面積ごとの平均値化。
単純化
[B]
*美術検定実行委員会(編).2008.8.美術検定(R) 公式テキスト 西洋・日本美術史の基本.美術出版社.[ISBN 9784568240238] [y2,500+] [Oc702]