バンクーバー島には現役の鉄道がなく、動く鉄道に遭遇するためにはバンクーバーにでも行かないと叶わないのか・・・と思いながらネットサーフィンをしていたら・・・あった。現役じゃないけど。
ビクトリアから北にだいたい200km、ポートアルバーニという港町で蒸気機関車の保存運行がされているではありませんか。
おっしゃこれ乗ろうということになったわけです。
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ポートアルバーニまではレンタカーで行きます。
ポートアルバーニへはビクトリアから高速バスが走っているのですが、ダイヤが不便で、現地で無駄な宿泊をしなければならず出費がかさみます。加えて、道中に寄っておきたい箇所がいくつかあったので、そこを訪れるのにバスでは不可能であるため。
要はレンタカーのほうが安くて気軽だよってことですな。
というわけでレンタカーを借りてきました。借りたのは日産アルティマAltimaの5代目(L33)。ティアナの北米版のようです。どうせならアメ車が良かったな。
早朝ビクトリアを出立して、まずはレディスミスLadysmithを目指します。1号線(トランスカナダハイウェイ)と19号線で一直線です。レディスミスはポートアルバーニまでの行程のだいたい半分弱の位置にある小さな町です。
目的地のポートアルバーニはそこからさらに北西の位置にあります。
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着いたのがこちら。線路に蒸気機関車に貨車が保存されています。
蒸気機関車に乗るついでに島内に保存されている車両を見ていくという魂胆です。
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コモックス森林鉄道11号蒸気機関車Comox Logging & Railway #11 Locomotive
1923年ボールドウィン製のミカド配置(2-8-2/1D1配置)のテンダー機。ドノバン・カーコリー材木社Donovan Corkery Lubberが購入し、1937年にコモックス林森林鉄道に売却。
1961年に引退するまでナナイモ湖からレディスミスまで丸太を輸送した。1962年からレディスミスに展示されている。
というわけで、レディスミスに保存されている11号機関車です。日本の森林鉄道のイメージから見たら大柄な機関車ですが、カナダだと普通なんですかね。
海沿いにあることも関係しているでしょうが保存状態はぶっちゃけ悪い。部品も何点か欠損しているよう。というのもこれを所有していた団体が資金繰りがうまく行かずに解散したとかなんとか・・・。車両は解体されずに現在もこのように残っているわけだが。鉄道保存も楽じゃないってことですな。
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キャブ周りだけはどういうわけかきれいな塗装状態でした。解散後も有志によって整備は行われているということだろうか。
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運転台に上ってみる。レバー類を残してあとはがらんどうです。撤去されたのか盗まれたのか・・・。
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テンダーにはボギー台車が2つ。後ろの台車の左側のバネだけ板バネからコイルばねに交換されていました。
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後ろから。
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長物車。11号機関車以外は解説板が無かったので番号・経歴等一切不明。
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まあ、丸太を運んでいたんでしょうなというのは想像できます。英語だとLogging carと言うのかな。
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チューブタンブラー。
蒸気機関車のボイラーに着いたススを落とすために使われていた。
・・・と書かれましても使い方がいまいち分からない(解説板にはそれ以上は書かれていなかった)。
筒を回転させて遠心力でススを落とすってことなんかな。回すのはボイラー管1本1本なのかそれともボイラー全体を機関車から外して回すのか・・・。
まだ研究の余地があります。
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中はこう。ゴミが・・・。
なんつうか、ただの筒じゃんっていう。
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ちなみに車両を置いてある線路は伸びていて、それを辿ると隣にある青い建物に行き着きます。そしてちょうど扉の前でぶつかるわけです。
たぶんここは昔は機関区かなんかで、あの建物は工場だったんじゃないかなーというのが私の推論。ここのすぐ横にはE&N Railの本線もあるのでありえない話じゃないです。当の建物は閉まってたんで確かめられませんでしたが。
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で、これ。いよいよ何者か分からない車両が出てきたというわけだ。
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目を引くのはこのアームですが・・・。これ前後・上下にしか動かないんじゃないか。少なくとも左右には振れないだろうこれ。
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アーム先端。
恐らく長物車に載せた丸太を下ろすもしくは丸太を長物車に積載するためのものかなと睨んでいますがこんなので出来るのかという疑問も。
いやホントわからんなこれは。
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車体の中にはアームを制御するためのワイヤーが。油圧式じゃないんですねえ。
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裏側。
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台車を覗いてみると・・・あ?
ちょっと待ってちょっと待って。
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シェイ式ですね~、自走しますね~、こいつは。
シェイ式蒸気機関車の足回りを流用して改造した車だとはたまげたなぁ・・・。
どっちにしろこれも要研究対象ですね。
つづく
その2へ→
ビクトリアから北にだいたい200km、ポートアルバーニという港町で蒸気機関車の保存運行がされているではありませんか。
おっしゃこれ乗ろうということになったわけです。
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ポートアルバーニまではレンタカーで行きます。
ポートアルバーニへはビクトリアから高速バスが走っているのですが、ダイヤが不便で、現地で無駄な宿泊をしなければならず出費がかさみます。加えて、道中に寄っておきたい箇所がいくつかあったので、そこを訪れるのにバスでは不可能であるため。
要はレンタカーのほうが安くて気軽だよってことですな。
というわけでレンタカーを借りてきました。借りたのは日産アルティマAltimaの5代目(L33)。ティアナの北米版のようです。どうせならアメ車が良かったな。
早朝ビクトリアを出立して、まずはレディスミスLadysmithを目指します。1号線(トランスカナダハイウェイ)と19号線で一直線です。レディスミスはポートアルバーニまでの行程のだいたい半分弱の位置にある小さな町です。
目的地のポートアルバーニはそこからさらに北西の位置にあります。
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着いたのがこちら。線路に蒸気機関車に貨車が保存されています。
蒸気機関車に乗るついでに島内に保存されている車両を見ていくという魂胆です。
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コモックス森林鉄道11号蒸気機関車Comox Logging & Railway #11 Locomotive
1923年ボールドウィン製のミカド配置(2-8-2/1D1配置)のテンダー機。ドノバン・カーコリー材木社Donovan Corkery Lubberが購入し、1937年にコモックス林森林鉄道に売却。
1961年に引退するまでナナイモ湖からレディスミスまで丸太を輸送した。1962年からレディスミスに展示されている。
というわけで、レディスミスに保存されている11号機関車です。日本の森林鉄道のイメージから見たら大柄な機関車ですが、カナダだと普通なんですかね。
海沿いにあることも関係しているでしょうが保存状態はぶっちゃけ悪い。部品も何点か欠損しているよう。というのもこれを所有していた団体が資金繰りがうまく行かずに解散したとかなんとか・・・。車両は解体されずに現在もこのように残っているわけだが。鉄道保存も楽じゃないってことですな。
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キャブ周りだけはどういうわけかきれいな塗装状態でした。解散後も有志によって整備は行われているということだろうか。
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運転台に上ってみる。レバー類を残してあとはがらんどうです。撤去されたのか盗まれたのか・・・。
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テンダーにはボギー台車が2つ。後ろの台車の左側のバネだけ板バネからコイルばねに交換されていました。
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後ろから。
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長物車。11号機関車以外は解説板が無かったので番号・経歴等一切不明。
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まあ、丸太を運んでいたんでしょうなというのは想像できます。英語だとLogging carと言うのかな。
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チューブタンブラー。
蒸気機関車のボイラーに着いたススを落とすために使われていた。
・・・と書かれましても使い方がいまいち分からない(解説板にはそれ以上は書かれていなかった)。
筒を回転させて遠心力でススを落とすってことなんかな。回すのはボイラー管1本1本なのかそれともボイラー全体を機関車から外して回すのか・・・。
まだ研究の余地があります。
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なんつうか、ただの筒じゃんっていう。
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ちなみに車両を置いてある線路は伸びていて、それを辿ると隣にある青い建物に行き着きます。そしてちょうど扉の前でぶつかるわけです。
たぶんここは昔は機関区かなんかで、あの建物は工場だったんじゃないかなーというのが私の推論。ここのすぐ横にはE&N Railの本線もあるのでありえない話じゃないです。当の建物は閉まってたんで確かめられませんでしたが。
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目を引くのはこのアームですが・・・。これ前後・上下にしか動かないんじゃないか。少なくとも左右には振れないだろうこれ。
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アーム先端。
恐らく長物車に載せた丸太を下ろすもしくは丸太を長物車に積載するためのものかなと睨んでいますがこんなので出来るのかという疑問も。
いやホントわからんなこれは。
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車体の中にはアームを制御するためのワイヤーが。油圧式じゃないんですねえ。
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裏側。
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台車を覗いてみると・・・あ?
ちょっと待ってちょっと待って。
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シェイ式ですね~、自走しますね~、こいつは。
シェイ式蒸気機関車の足回りを流用して改造した車だとはたまげたなぁ・・・。
どっちにしろこれも要研究対象ですね。
つづく
その2へ→