黒鉄重工

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北米project 5 ~How do you like Canada? その37【2016/6/15~22】

2023-10-10 23:33:41 | 海外旅行記
2016年6月18日(土)14時37分
オンタリオ州トロント トロント交通局地下鉄1号線ユニオン駅
トロント鉄道博物館から撤収して歩いてユニオン駅まで戻ってきました。ここからは夕方にユニオン駅を発つVIAの列車に乗るまでの間、トロント市の都市交通を体験します。正直、時間が推しているので素早く行きます。
まずはユニオン駅から地下鉄に乗ります。トロントには地下鉄も通っているのです。大都市ですね。地下鉄と路面電車が共存している都市というのも珍しいです、たぶん。
トロントの地下鉄には複数の路線があります。今から乗るのは1号線(ヤング・ユニバーシティ線)です。トロントで初めて建設された地下鉄です。これに乗ってローズデール駅 (Rosedale) へ向かいます。

地下鉄の電車は全路線共通の型式が使われていますが、新型と旧型が走っています。今から乗るのが新型のトロント・ロケット型 (Toronto Rocket; TR) です。カナダのボンバルディア製で、2011年に営業運転を開始しました。路線により6両と4両の固定編成あり。車体はステンレス鋼で全長23m、走行装置はIGBT-VVVFと交流モーターの組み合わせで現代的です。


ローズデール駅は地上駅です。1号線の郊外区間は地上区間と地下区間が入り混じっています。地形的に出たり入ったりするのかも知れません。
ただしおかげさまで通常は撮影が難しい地下鉄車両を十全にカメラに収めることができます。
初めに来たのはTR形です。果たしてその姿は至ってシンプルな外観をしています。前面は後退角が付いていてちょっとおしゃれ。千代田線の電車のような印象もありますかね。


次に来るのもTR形です。旧型電車が来そうもないと思ったので、次の撮影地へ転戦しましょうかね。


反対側のホームからも撮影できます。こっちからはアウトカーブの写真を撮れますね。すばらしい。

1号線をユニオン駅方面へ向かい、ブロア・ヤング駅 (Bloor-Yong) で2号線(ブロア・ダンフォース線)に乗り換えます。そこからキプリング方面の電車に乗ってキール駅 (Keele) で降ります。


はい来ました!これが見たかったのです。T形という旧型車です。ボンバルディアで1995年から製造された地下鉄電車です。車体はこれの2つ前のM形(1962年製造開始)以来のアルミ合金車体で古めかしいものです。ただし走行装置は交流モーターとGTO-VVVFの組み合わせで製造当時では最新の物でしょう。
何しろ箱型の車体が魅力的な電車です。見た目はさながら東急7000系に似たものがあります。


古めかしい地下鉄駅との組み合わせも相性抜群です。外国の地下鉄に乗っているな~という実感が湧きます。


ちょっと構図を変えてT形を撮影。激渋な電車だ、すばらしい。


反対方向の電車。標識灯が点いているのもかっこよ~。


もう1本。


後追いです。


3箇所目の撮影地へ。2号線のビクトリアパーク駅 (Victoria Park)へ。ここでもT形。高架を降りてくるところを撮影できました。


引きでも一応。
ここから4箇所目の場所へ移動します。
ビクトリアパーク駅から終点のケネディ駅 (Kennedy) へ。そこで接続している3号線(スカボロー線)ののりばへ向かいます。


3号線のりばに来ました。3号線は他の地下鉄路線とはシステムから根本に異なります。日本で言うところの新交通システムのような乗り物です。路線も高架ばかりだそうな。大阪メトロのポートラムみたいな立ち位置なのかも。
車両はS形というリニアモーター式の小型車両です。これ、都市交通開発公社 (UTDC) が開発したICTSという車両が原型です。リニアモーター式の線路も含めたセットで開発された交通システムなのです。
ちなみにこれ、見覚えのある読者もいるかも分かりませんが、バンクーバーのスカイトレインでもMark I型という同型車が走っています。スカイトレインは無人運転でしたが、3号線では有人運転のようですね。


せっかく来たので乗ってみたかったのですが、時間が足りなくなるので諦めることに。そしてこの時が3号線を見た最初で最後の機会となったのです。
3号線は2023年7月24日に廃止となっていたのです。この記事を書いている時から遡ってつい数ヶ月前です。
3号線はライトレールなだけあって利用者が伸び悩んでいたようで、2006年から路線活性化の調査研究がされていました。結局2030年代に2号線を延長して置き換えることにしましたが、延伸工事が完了する前に3号線が老朽化で寿命を迎えることから2023年11月に3号線を廃止することに。そこから2号線延伸まではBRT(専用道を整備した本物のBRTだ)を運行することになりました。
しかしおかしいですね、11月廃止の予定が7月に既に廃止されています。これは、7月24日に3号線車両が脱線事故を起こしたため。事故から復旧することなく、そのまま突如として廃止されてしまったのです。こんな幕切れって・・・。こんなの絶対おかしいよ。

折返しの電車を見送ったらここからは去ります。同じ電車しか来ないですからね。


ちょっと駅の外に出て、路線バスを撮影していました。これはOBI Orion VII 07.501 (#7433) です。
Orion VIIはOBIの路線バス車両です。2001年登場で、OBI初の低床バスです。OBIのバスは、運転席側の風防が大きく傾斜していて、よく見ると左右非対称なのです。これは夜間走行時の映り込み防止のためですね。

路線バスについてはこちらもよければどうぞ(宣伝)



地下鉄車両を一通り記録できたので、ユニオン駅へ帰ります。もういい時間なんです。
また2号線に乗るわけですが、ケネディ駅は始発駅で車内が空いているので、T形車内の写真を気兼ねなく撮影できました。セミクロスシートなのですよ。仕切り板が大きいのは高得点ですよ。寒冷地だからかな。


運転室のある区画です。なんと半室構造です。こういう外国の電車では期待していなかったので意外でしたが、前面展望ができるのです。オタクに優しい電車です。
ここから2号線と1号線を乗り継いでユニオン駅まで戻ったのです。


地下鉄のユニオン駅はちょっとした迷宮なので、こんなところに迷い込んでしまいました。なんと路面電車の停留所です。そういえば地下に潜るところありましたねえ。ここにたどり着くのか。CLRV形 (#4174) が急カーブを車体をめっちゃオーバーハングさせながらグゴゴゴ...と入ってきました。


路面電車のユニオン駅はここが終点・折返しです。ホームは円形になっていて、なんだかこのまま方向転換せずに折り返し運転できそうです。・・・そうかここの路面電車は片運転台しかいないから方向転換がそもそもできないのでした。なのでこういうプラレールのようなループ状の折返し設備を持っているわけですか。

 

こんなのりばは見たこと無いな。地下駅で天井も低いから圧迫感もあるし。これ新型の連接車が入ってきたらどういう光景になるのか、そも単純に乗ってみたいし、興味は尽きませんが泣く泣く撤退します。

というところで今日はここまで。


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