67camper's Blog

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ジェリ・サザンのピアノとボーカル

2006-06-13 00:13:22 | jazz & vocal
The Southern Style/Jeri Southern
(Decca DL8055)

 ネブラスカ出身の白人女性シンガー、ジェリ・サザンは知的でややハスキーなシルキーヴォイスでものうげに唄うスタイルが特徴ですが、彼女のピアノの魅力 も捨て難いものがありますね。アメリカ中部の片田舎の出身のくせにどことなく都会的なソフィスティケートされた雰囲気が漂うシンガーです。オーケストラが バックのものでは同じDeccaの"You Better Go Now"という人気盤も有りますが、きょうは彼女が最も得意とするベースとドラムを従えた彼女の弾き語りが全編をしめるこのアルバムをUPしますね。

 彼女のデビューアルバムがこのサザンスタイルですが、デビュー作とは思えない落ち着きを感じるのは彼女がそれまでピアニストとして長いキャリアを積んで 来たからだと想像します。やや物悲しく唄うボーカルに、自信のピアノが良くマッチしており、"I'll Take Romance", "Let's Fall In Love", "Too Marvelous for Words", “The Gypsy In My Soul"や"I Hadn't Anyone Till You"など粋な選曲が光ります。特に"I Hadn't Anyone Till You"でのロングピアノソロは彼女のピアノのうまさを如実に示した好トラックと思います。リズムはClif Hils(b), Lloyd Morarles(ds, bongo)で目立たないサポートで好ましいですね。

 白基調のバックに目鼻口をイラストで書いたカバーは美しく印象的です。Deccaのモノラルオリジナルでblack label, silver logoのセンターレーベルです。この頃のデッカの盤の厚さには驚きです。鉄板並みのかたさですね。落とすとすぐ割れそうですが・・・おすすめですよ。