BOSS TENORS/Gene Ammons & Sonny Stitt
(Verve MV2577 jp reissue)
(Verve MV2577 jp reissue)
テナーサックスのバトルはジャズに於ける同じ楽器のバトルの中では最も頻繁に行われて来た演奏スタイルですよね。古くはデクスター・ゴードンとワーデ ル・グレイのバトルにはじまります。モダンエイジで人気を博したのが3大バトルコンビとも言うべきアル・コーン&ズート・シムズ、ジョニー・グリフィン& エディ・ロックジョー・デイヴィス、そしてここで取り上げたジーン・アモンズ&ソニー・スティットだと思われます。アモンズとスティットのコンビはこの VERVE時代にはじまったのではなく、初期のモノはprestigeにありますよね。この頃の録音は、モノラル録音です。やはり、バトルセッションはス テレオ録音が楽しめます。上に挙げた3つのチームもステレオ録音が多いですよね。VERVEにはアモンズ/スティットのチームでもう一枚、オルガン入りの 録音が有りますが、やはりこちらの方が好みですね。
B面トップのバトル用の"Blues Up And Down"が有名でしょうが、むしろサイドA のノーグレーターラブと枯葉が聞き物ですね。カバーにはサイドA,Bが逆に記載されていますので注意してくださいね。ノーグレーターラブはスティットがア ルトなので厳密にはテナーバトルではないのですがこれが素晴らしい。テーマをどちらかが演って、順番にソロをまわしてチェース、テーマといういつものパ ターンを破り、この曲ではバトルでよく演るようにテーマから両者に分配して吹いてきます。 これが左右から交互に出て来て気持ちいいですね。pianoのジョン・ヒューストンも好演ですね。
このアルバムは自分が初めて購入したいわゆるバトル盤です。初めて聞いたのは新潟の老舗ジャズ喫茶“スワン”だったと記憶しています。その足でツモリレ コードで買いましたので、当然の国内再発盤です。これから後に購入していったアルトバトルや、J&Kのボントロバトルなどバトルアルバムの楽しみ方に気付 いた盤でもあり懐かしいですね。