Jazzpictures at an exhibition/Rita Reys
(Philips SFX-7379 jp reissue)
(Philips SFX-7379 jp reissue)
基本的にはヨーロッパジャズはあまり得意な分野ではないが、シンガーに関しては多いに興味が有ります。ノルウェーのカーリン・クロッグ、イギリスのクレ オ・レーン、アニー・ロス、オランダの歌姫アン・バートンなどが本邦でも良く知られた存在だと思います。リタの代表作としてはジャズメッセンジャーズやオ リバー・ネルソンとの共演盤が良く知られていますが、このJazzpictures at an exhibition も彼女に録っては重要な作品であり、夫のピム・ヤコブスがバックを勤めており前記2枚に勝るとも劣らないオランダ・ラーレンのSinger Concert Hallでのライブアルバムです。
彼女の声は、ややハスキーでスウィンギーな正統派ヴォーカルだと思います。また情感をこめた説得力のあるバラードに於ける表現力もすばらしいモノがあり ます。ここでは前述のようにピム・ヤコブスのグループがバッキングしています。クリアでスィンギーなヤコブスのピアノについてはリーダーアルバムも有名で すからもう説明の必要はないと思いますが、ヨーロッパを代表するピアニストですね。Wim Overgaauwのギター、ヤコブスの弟のRuud Jacobsのベースとのピム・ヤコブストリオに元MJQのオリジナルメンバー、KLOOKことケニー・クラークが客演する形のカルテットの構成です。 KLOOKのすばらしいブラッシュワークが聞き物です。演奏曲も枯葉、スピークロウ、クリフォードの想い出、What's Newなどの定番スタンダードから"I 'm Gonna Sit Down and Write Myself a Letter(手紙でも書こう)”、”チェロキー”、”タンジェリン”などの渋いスタンンダードの選曲が好みです。
オリジナルは恐ろしく高価なアルバムです。自分のは日本フォノグラムのreissueですが、これとてもあまりお目にかかれず、結構入手に難儀したアルバムでした。