Let Me Love You/Morgana KIng
(United Artists UAL30020)
(United Artists UAL30020)
ヴォーカルでキングと言えば、テディ・キングが有名だが、シシリー島の血を引くユダヤ人であるモーガナ・キングをひいきにされている方も多いと思われま す。ユダヤ人コミュニティでは抜群の人気があるらしい。その唱法がなにかユダヤ教会的らしく、同じくユダヤ系のピアニスト、ビル・エヴァンスが彼女のファ ンだったようです。美しい高音をいかしたヴォーカルで50年代にはかなりジャズ的なボーカルアルバムを残しています。エマーシーに録音された"For You For Me Forever More"とか"Sings The Blues"などは彼女の代表作として知られています。
本日UPした、ユナイテッドアーチスツ盤も渋いコンボをバックにした歌唱が聴けるアルバムとして隠れた人気があるアルバムだと思います。バックのコンボ はJimmy Jones(p), Chuck Wayne(g), Johnny Cresci(ds), Ernie Furtado(b), Sam Most(fl), Chauncey Welsch(tb)のセクステットでビッグネームは少なく地味ですが歌伴のコンボらしい渋いバッキングを聴かせます。Cresciのリムショットに導か れてうたいはじめるA-1のAll or Nothing At Allでモーガナの世界にグッと引き込まれます。A面ではボントロが活躍するI'll Remember AprilやI'lll Never Smile Againも聴きものですね。B面ではスタンダードのUndecidedやYou Don't Know What Love Isも良いですが、何と行ってもラスト2曲!スローバージョンとファストバージョンが連続して現れるI've Found A New Babyの歌唱には脱帽です。スローバージョンでの美しい高音とスウィンギーなファストバージョンの歌唱の聴き比べができますよ。
United ArtistsのPREVIE COPYで白いレーベルです。モノラル録音であり、モノカートリッジで聴くモーガナの歌唱は美しいですね。エヴァンスと共演して欲しかったなぁ・・・