Bring It Home To Me/Blue Mitchell
(Blue Note 4228)
ブルー・ミッチェルの演奏は何と言ってもホレス・シルバーグループでの演奏が最も知られていると思います。これ以外のリーダーアルバムではWynton
Kellyとの共演で知られるBlue
Moods(Riverside)が最も有名だと思います。この他にもRiversideにはハードバップ色が強いアルバムが目白押しです。この後が
Blue
Noteのリーダー盤になる訳ですが、時代を反映してジャズロック色が強くなり、チックコリアを加えたレギュラーグループの演奏が楽しめます。
このアルバムはミッチェルのブルーノート盤の中ではマイナーかも知れませんが、シルバーグループからジュニア・クックとジーン・テイラーを招きピアノに
ハロルド・メイバーン・Jr、ドラムにブルーノートのハウスドラマー、ビリー・ヒギンズを加えた五重奏団の演奏となっています。A-1のタイトル曲はテ
ナーサックス奏者ジミー・ヒースの佳曲です。シルバークインテットばりのテーマに続き、クックのアーシーなソロにつづきミッチェルのやや線は細いが火の出
るようなソロが聴かれます。続くメイバーンのソロもダンシングビートに乗った彼らしいアドリブが展開されてます。B-1のGinger Bread
Boyもヒースの作品で,彼に対するミッチェルの評価が伺い知れますね。ここでもミッチェルとクックのファンキーなソロが聞き物になっています。B-2の
Portrait of
Jennieはこのアルバムの白眉とも言えるミッチェルのバラードプレイが聴かれます。ミッチェルはブラウニーのストリングスバックの演奏を聴いて惚れ込
み,いつか録音してやろうと計画していたようです。積年の想いが詰まったすばらしい演奏ですね!!!
アルバムはニューヨークラベルでモノラル盤です。George Wrightの美しいイラストカバーで大好きなジャケットですね。