'Round About Midnight at the Cafe Bohemia
(Blue Note 1524 jp.reissue)
(Blue Note 1524 jp.reissue)
やっぱり自分にとって最も印象深い、哀愁を感じるトランぺッターがドーハムであることは間違いない。既にメモリアルアルバム(JAROの再発)、Quiet Kenny、Una Masとアップしてきましたが、最も初期に買ったドーハムのレコードが本日アップのカフェ・ボヘミアのライブです。繰り返し繰り返し新潟のジャズフラッシュで聴いていたので、購入したときにソロのオーダー、フレージングまで覚えてしまっていた、そんなアルバムです。当時は、国内盤はキングがリリースしていましたが、国内盤とは思えない良い音でとらえられていてライブの熱気が伝わる演奏に狂気したものです。
メンバーはセクステットでリリシズムあふれるサウンドで時には鋭いアタックを見せるドーハムのトランペット、グルービーなJRモンテローズのテナー、相変わらず華麗でブルージーなバレルのギター、後に見せる3連符をほとんど使わないティモンズのピアノ、そして重厚なサム・ジョーンズのベース、シンバルが印象的なアーサー・エッジヒルのドラムというセットです。A面2曲目に"'Round About Midnight", B面2曲目にドーハムのMCも聴ける"Autumn In New York"の2つのバラードをおいて後の4曲はグルービーな演奏で固めた構成もすばらしいですね。この4曲の中でもチュニジアの夜はこの有名曲の演奏の中でも自分がもっとも好きなヴァージョンです。バレルのブルージーですばらしいソロがこの演奏を支えていると考えているのは自分だけでしょうか。最後の"Hill's Edge"もマイルスの有名曲"Tune Up"と何ら変わらない、こういった選曲のすばらしさがこのアルバムを支えていると思います。絶対、聞き逃せないバラード2曲とチュニジアと思います。マイルス、ロリンズ、エヴァンスもいいでしょうが、これからジャズを聴きたいという人にまず聴いてほしい絶対的おすすめ盤ですよ。
所有盤はキングリリースの国内盤です。マドラスのジャケットを羽織ったドーハムのMCが聞こえてきそうなカバーですね。これぞブルーノートです。