67camper's Blog

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半世紀前のマンハッタンの音を感じよう!

2009-02-01 06:48:30 | jazz & vocal

Night In Manhattan/Lee Wiley
(Columbia CL6169)


 先日のミルドレッド・ベイリーをアップしましたが、この時代を代表する白人シンガーとして人気を2分したのがリー・ワイリーではないでしょうか?ベイリーが肉体的な劣等感を引きずっていたのに対して、このワイリーは洗練されたと都会的雰囲気とノスタルジーが全面に押し出されている感じで、我が国でも人気はベイリーを遥かに凌ぐものと思います。最も有名なのが、このジャケットの"Night In Manahattan"ではないでしょうか?本日はこの10インチ盤をアップいたします。


Night In Manhattan/Lee Wiley
(Columbia CL656, jp reissue)


 また、この12インチ化されたカバーも相当に有名で、このカバーのイメージこそ半世紀前のマンハッタンの雰囲気だろうと思われます。この12インチ盤は「シングズ・ヴィンセント・ユーマンス」、「シングズ・アービン・バーリン」から4曲をくわえて編集されたものです。本日は10インチのマンハッタンのみにスポットをあてて見ますね。

 12インチのカバーがマンハッタンの視覚的雰囲気なら、半世紀前のマンハッタンの音はこのワイリーのハスキーボイスであり、やや遠鳴りに聞こえるハケットのトランペットであり、ジョー・ブシュキンのピアノだろうと思います。A面冒頭の"Manhattan"の出だしのブシュキンのピアノを聴くと、この雰囲気に簡単に吸い込まれて行く感じがします。オリジナル10インチのブシュキンの音は粒立ちが素晴らしく12インチ(国内盤再発)ではかなり希薄になりますね。A-2の"I've Got A Crush On You"と続く展開は最高です。B面トップの"Street Of Dreams"の情感こもったボーカルも素晴らしいですね。この曲でのハケットのラッパ、遠くで鳴っているのように聞こえるんですが余計にノスタルジックな効果を上げていて実にいいですね。B-3"Sugar"の文字通りの甘い雰囲気も素晴らしいです。一家に一枚のボーカル史上に残る名盤ですから、皆さん思い入れがあるのではと思います。

 所有盤は10インチは赤地にシルバーロゴのコロンビア盤オリジナルです。12インチはCBSソニーが再発した12インチです。どちらのカバーも捨てがたい、超有名カバーの競演ですね!