67camper's Blog

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「静」のトミフラと言うとムーズヴィルのトリオだろう!?

2009-02-25 01:56:59 | jazz & vocal
The Tommy Flanagan Trio
(Moodsville MVLP9 Jp.reissue)


 ピアノトリオの名盤の話になるとトミー・フラナガンでは、何と行ってもOverseasが有名ですよね。その陰に隠れてはいますが、moodsvilleのトリオも忘れてはならないアルバムで、密かに愛聴しているファンが多いのではないでしょうか。Overseasが『動』なら『静』の代表がこのアルバムというのは、よく言われるところですよね。サイドメンとしての数々の名盤での好演で知られるトミフラですが、トリオとなるとやはりこの2枚に落ち着くのではないかと思います。本日はこのMoodsville盤のアップです。

 MoodsvilleというのはPrestigeの傍系レーベルで、やや甘口のバラード中心のセレクションが特徴です。各アルバムを見ても、リーダーがこれぞと言うようなバラードを持ってくる事が多く、いわゆるガーシュウィン、ポーター、ジェローム・カーン、ロジャース&ハートなどが作曲した超有名スタンダードではなくて、小粋な選曲が光るアルバムが目白押しです。本アルバムでも、"You Go To My Head", "Come Sunday", "Born To Be Blue", "In A Sentimental Mood”などきらりと光る選曲が持ち味です。とくにB面の"Born To Be Blue", "In A Sentimental Mood"の2曲は「静のトミフラトリオ」の象徴というべきリリカルなプレイでこのアルバムのハイライトとも言える素晴らしい出来だと思います。他のメンバーはソツのないサポートでどんなタイプの演奏にも見事にマッチするTommy Potter(ds), Roy Haynes(ds)の2人です。

 所有盤は東芝EMIが出した国内盤再発です。個人的には、ひょっとしたらMoodsvilleのなかで最も有名な一枚ではないかと思っています。