67camper's Blog

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モンクとブレイキーの相性は特別ですね。

2009-02-09 03:40:27 | jazz & vocal
Art Blakey's Jazz Messengers With Thelonious Monk
(Atlantic 1278, jp.reissue)

 バップピアノの確立に多大な影響を与えたピアニストと言うとセロニアス・モンクとバド・パウエルががいますよね。ジャズにのめり込んだ頃には、パウエルは楽しめても、モンクの不協和音に聞こえるような和声感覚にはなかなか馴染めず結構封印していたように思います。

 一方、ビ・バップ時代のドラムスと言うアート・ブレイキー、マックス・ローチ.ケニー・クラークの3人がよく知られていますよね。ブレイキーとモンクは40年代後半から50年代初頭にかけて盛んに共演していた訳ですし、一方のパウエルとなると、この時期にはマックス・ローチということになりますよね。本日はモンクの話になりますが、このモンク&ブレイキーのコンビが57年に復活したアトランティック盤をアップしてみます。

 メンバーはモンクがピアニスト抜きのJMに加わった構成です。改めて書きますと、Bill Hardman(tp), Johnny Griffin(ts), Thelonious Monk(p), Spanky DeBrest(b), Art Blakey(ds)のクインテットです。演奏曲も全6曲中、5曲がモンクのオリジナルと言うモンク色が強い作品でJMの作品中でも結構異色な感じがします。曲目はA面が"Evidence", "In Walked Bud", "Blue Monk"、B面に"I Mean You", "Rhythm-A-Ning", "Purple Shades"という6曲で最後の曲のみがグリフィンのオリジナルです。グリフィンも後にモンクカルテットのフロントを張るようになりますが、既にモンクのコンセプトをよく理解していたのか、ブローこそ少ないものの見事な調和を感じます。ブレイキーに関しては、前記40-50年頃のモンクを知らないと、あるいはJMのブラウニー、シルバー、後期のモーガン、ティモンズの演奏のイメージで行きますと、一見、水と油のような関係に思われるかもしれません。しかし、ある意味訥弁なモンクのピアノが作る「間」にするする入ってドラムソロをやるあたりはブレイキーがモンクの良き理解者であった事を伺わせますね。

 所有盤はワーナーパイオニアが再発した国内盤です。ビル・ハードマンやグリフィンの音がやや細いのが気になりますが、オリジナルはどうなんでしょうね?