67camper's Blog

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GETZのボッサについては賛否両論でしょうが・・・

2009-05-07 01:58:07 | jazz & vocal
Stan Getz With Guest Artist Laurindo Almeida
(Verve V6-8665)


 白人テナーの代表的巨人はやはりゲッツをおいていないと思うのですが,Getz/Gilbrto以降の彼の演奏に対しては,コアなジャズファンからも純粋のブラジル音楽愛好者からも酷評されることがあります。個人的には,この美しいメロディとゲッツの柔らかくドライブするテナーとの取り合わせはとても好ましく,コアなファンから評価を参考にすると、こんなリラックスしたスタイルは1ジャンルとして独立させてもいいとも考えています。ジャズファンの皆様なら,Getz/Gilbertoの存在だけを知っていればいいのでしょうが,この時代のゲッツを愛好するものにとってはこのアルメイダとの競演盤も忘れ難い一枚です。

 ここまでのメロディックな印象を与えるのは原曲の美しさもさることながら、やはりゲッツの歌心に満ちたアドリブとブラジル出身のアルメイダのギターの相性の良さに因るものでしょう。George Duvivier(b), Dave Bailey(ds)のカルテットに何人かのブラジリアンがパーカッション,リズムギターで加わっています。63年3月Webster Hallとありますが観客の動きはあまり気にならないし、ライブのような熱気もほとんど感じないセッションです。A面の一曲目"MInina Moca"、 2曲目の"Once Againの美しい原曲とゲッツの音色とドライブ感が最高に軽やかでいいですね。B面のSahra's Samba"の哀愁漂うメロディを吹くゲッツとガット弦の柔らかい音色のアルメイダのコードワークが実に気持ちがいいですね。個人的ベストトラックです。

 一連のゲッツのボッサアルバムの中でも地味な一枚ですが,アステカカレンダーのようなカバーが印象に残る一枚です。所有盤はMGMのステレオ盤です。オリジナルかなぁ???