The Comedy/The Modern Jazz Quartet
(Atlantic 1390)
(Atlantic 1390)
まず,モダンジャズファンなら,MJQで最もカラフルなこのジャケットデザインに見覚えがあるのではなかろうか?自分もこのカバーに惹かれて,中古レコード屋さんでエサ箱からピックアップして来た一枚です。国内盤なら解説があって背景がわかったのでしょうが,いきなりモチーフとなっているというイタリアの"comedia dell'arte(コメディア・デラルテ)"が何のこっちゃという感じで現代の百科事典ウィキペディアで調べてみました。「仮面を使用する即興演劇の一形態。16世紀中頃にイタリア北部で生まれ、主に16世紀頃から18世紀頃にかけてヨーロッパで流行し、現在もなお各地で上演され続けている。コメディア・デラルテとした日本語表記もある。」とあります。自分らはそんなものに全く興味がないのですが,このカバーとMJQのヨーロッパ志向を楽しめばいい,それが本日アップの"The Comedy"です。
メンバーはいつもの4人,サイドBの冒頭の"La Cantairice"で美人黒人シンガーのダイアン・キャロルのキュートな歌声も楽しめてしまいます。サイドAの冒頭とサイドBに聞き慣れたフォンテッサの一節が使われており,モチーフの違いはあるもののフォンテッサ続編のようにジョン・ルイスが考えていたのかも知れませんね。
間の曲には登場人物の名前が冠されており,人物の絵がgatefoldの内側(上図),裏カバーにも採用されています。それぞれに恐らく個性があって,それをジョンルイス的に曲にした組曲的な仕上がりです。
所有盤はワーナーのアトランティック盤(green&orange)です。まあ,こんなアルバムも聞き流しにはいいのかも・・・。