Soul Pioneers/Milt Jackson
(Prestige 7224)
プレステッジの7000番台の始めの方は、ブルーノートの1500番台と同様で、10インチに収録された一曲3分前後の演奏を寄せ集めて12インチ化したアルバムと新録音で比較的長い演奏時間の曲を収録したアルバムが混在します。ゲッツ,コニッツ,マリガンなどのアルバムは確認は出来てないですが、演奏曲が総じて短く10インチからの移行盤だろうと思われます。一方,本日アップのBAGSのアルバムなどは比較的演奏時間が長く,12インチLPの片面に3曲づつ収録されジャズファンの要求に応えたものであったに違いありません。上のジャケットカバーを見て欲しいです。7224番。この辺りには7000番の初期にリリースしたアルバムのセカンドカバーで再発した物が結構あります。このバグスの横顔をとらえたモノクロカバーが実に素敵ですので本日アップといたしました。オリジナルは7003番です。元々はこの7003のOJC盤(下図)で聴いていたのですが,あまりのカバーの良さにジャケ買いした物です。
Milt Jackson Quartet
(Prestige 7003, OJC-001) ご存知のようにMJQのメンバーからルイスにかわりホレスシルバーを起用したメンバーで、Milt Jackson(vib), Horace Silver(p), Percy Heath(b), Connie Kay(ds)のカルテットです。演奏曲もなかなかに魅力的で,"My Funny Valentine", "The Nearnes Of You", "I Should Care"の3曲はバラードに対するバグスの解釈の素晴らしさを堪能できる筈です。もちろんブルースの名手としての実力も”Stonewall"には十分に表現されていますよね。極めつけの一曲はA-3の"Moonray"です。オリジナルはアーティ・ショーの作品という事ですが(このバージョンは聴いた事ないですが)、原曲の美しさと演奏を吉祥寺のジャズ喫茶のオヤジが著書の中で絶賛していたのを思い出します。
7224はブルートライデントの再発、7003はOJC盤です。OJCでもダンボール紙で作られたカバーです。OJCの「いの一番」(OJC-001)に選ばれた一枚だけあり、バグスのリーダー盤のなかでも1.2を争う初期の名作だと思います。