Eric Dolphy At The Five Spot vol.1/Eric Dolphy
(New Jazz 8260, jp.reissue)
(New Jazz 8260, jp.reissue)
鬼才エリック・ドルフィはジャズ界を代表するマルチリード奏者であったと思います。アルトサックス,フルート,バスクラリネットとそれぞれの楽器での個性的なプレイがいずれも音源として残され、それぞれの楽器で一級品の演奏を繰り広げる事から人気が高いですよね。個人的見解では、アルトでは本日アップの5スポットの"Fire Waltz", フルートはラストデイトの"You Don't Know What Love Is"、そしてバスクラではアウトワードバウンドの"Green Dolphin Street"が最高の演奏と考えています。
そして,この「5スポットvol.1」の素晴らしさは,ややブーミーなサウンドでありながら切れ味するどいアルトサックスと像の雄叫びにも聞こえるバスクラを駆使するドルフィもさることながら、他のメンバーの充実度は群を抜いていますよね。紹介の必要もないのでしょうが, Dolphy(as, bcl), Booker Little(tp), Mal Waldron(p), Richard Davis(b), Eddie Blackwell(ds)のクインテットです。特に,A-2"Bee Vamp"というオリジナルを提供し,演奏でもドルフィと絶妙の絡みをみせるブッカー・リトルとA-1"Fire Waltz"で強烈なワルツコンピングを聴かせるマルのピアノが素晴らしいですよね。ドルフィきっての名盤という評価は誰もが認める所でしょうね。
所有盤はビクター音産がリリースした国内盤再発です。演奏の迫熱度から行くと、このBlack&Whiteのカバーがやっぱり雰囲気です。米国再発のカラフルカバーは何となく好きになれないですよね。