67camper's Blog

管理人67camperの空冷VW、北米輸入住宅、キャンプ、ジャズ、自転車、アコギ、カメラ、アメカジに関するログです。

オリジナルのバックカバーは・・・?

2009-04-03 02:44:10 | jazz & vocal
Watkins At Large/Doug Watkins
(Transition 20, jp.reissue)


 凄いマイナーレーベルの希少盤が、1970年代後半以降にいくつか発売されました。自分の記憶では、おそらく自分が手許にあるこの再発盤を購入した時のみしか発売されてないと思われるアルバムがいくつかあります。トランシジョンはボストンのマイナーレーベルですが、SJ誌でこのレーベルが再発されるという情報を得たときには小躍りした記憶があります。発売日に当時、新潟の古町商店街にあった石山レコードでこのアルバムを手にしたときには満足し、レコードを入れた袋を持ってすぐさま昭和新道にあるジャズ喫茶『フラッシュ』に持ち込んでかけていただいた記憶があります。

 リーダーは当時のハードバップセッションにはポール・チェンバースと並び書く事が出来なかったベーシスト、ダグ・ワトキンスです。おそらく内容的には彼のベスト、脇を固めるサイドメンもDonald Byrd(tp), Hank Mobley(ts), Kenny Burrell(g), Duke Jordan(p), Arthur Taylor(ds)というそうそうたるメンバーで、気骨のあるハードバップを聴かせてくれます。A-1のブルースからワトキンスの太くうねりを感じるようなウォーキンブベースが現れ、バード、モブレイ、ジョーダン、バレルの好ソロが聴かれます。A-3のモンクの“パノニカ”のバードのブリリアントなオープントランペットが実に気持ちがいいですね。B面にはいってもバードは、ゼ好調!同年にワンホーンアルバムを同じトランシジョンに録音していたバードのプレイはプロデューサー、トム・ウィルソンに相当に評価されていたのも頷けますよね。ジョーダンの一人傑出した落ち着きのあるソロも聴きものです。まあ、このメンバーなら悪い筈がありませんよね。

 さて、この再発盤。バックカバーが、茶色のモノトーンで何の記載もありません。前述のバードのワンホーンの再発も、何も記載がない装丁ですよね。おそらく、何も書かれていなかった筈はないと考えるのは自分だけでしょうか。購入した役30年前から持ち続けている疑問です。やはりオリジナルは何か書いてあるんでしょうね。どうせ再発するのなら、ここまではきちんとして欲しかったなぁ・・・。

ネブラスカ美人、ジュリー・ウィルソン

2009-04-02 00:04:29 | jazz & vocal
My Old Flame/Julie Wilson
(Vik LX-1095)


以前にドルフィン盤をアップしたときに、少し話題になったVIK盤です。やはり、夜中にひっそり聴くにはこの優しく語り掛けるようなネブラスカ美人のハスキーボイスはぴったりですね。

伴奏はPhil Moore, Russ Case, Marty Gold楽団が変わって担当します。トーチソングを中心に選ばれた選曲はなかなか好ましいアルバムです。特に、A面のタイトル曲"My Old Flame", "You Don't Know What Love Is", "These Foolish Things", "When Your Lover Has Gone", "What Is This Thing Called Love"と続く下りは彼女らしいウォームでインティメートな魅力に溢れていて好ましい。B面の"They Can't Take That Away From Me "も好きなトラックですね。

所有盤はVikのモノラル・オリジナル盤です。何と言っても、Ormond Gigliが撮影した赤いスパンコールのドレスで髪をかきあげるシーンを捉えたカバーが最高です。カバーのspineはかなり痛んでいますが、美女ジャケの魅力にはかえ難い一枚ですね。

バレルとホーキンスの共演はミッドナイトブルーの下地では?

2009-04-01 04:06:56 | jazz & vocal
Bluesey Burrell/Kenny Burrell
(Moodsville MV29, jp.reissue)


 ギターのケニーバレルとテナーサックスと言うと、やはりミッドナイトブルーのスタンレイ・タレンタインのアーシーなサックスとのコラボレーションが耳に残っているファンが多いでしょうね。考えてみると、スタンレイのサックスはコールマン・ホーキンスのプレイを踏襲したスタイルであり、当然ホーキンスとバレルを共演させてもいい味が出る事は容易に想像ができます。実は、名盤ミッドナイトブルーよりもホーキンスとの共演が先であり、ひょっとしたらこの共演がミッドナイトブルーを録音する下地になったのでは考える事が出来るかも知れませんね。本日はMoodsvilleの62年録音、ホーキンスと共演したケニーバレルのアルバムをアップいたします。

 メンバーはColeman Hawkins(ts), Kenny Burrell(g), Tommy Flanagan(p), Major Holly(b), Eddie Locke(ds), Ray Barretto(conga)のセクステットです。全体を支配するブルージーなバレルのサウンドはここでも健在で、ホーキンスはA-1の"Tres Palabras(Without You)", A-4"Montono Blues", B-1"I Thought About You", B-3の"It's Gettin' Dark"の4曲で共演してます。豪快なテナーとブルージーなバレルとのコントラストが絶妙です。バレルは曲により生ギターを駆使しているように聞こえストロークを交えたプレイは実に味わい深い。共演者ではトミフラとバレットのプレイが最高です。メンバーのバレル、ホリー、バレットは後にミッドナイトブルー録音にも参加しており、この3人にホークの代わりにスタンレイならそのままミッドナイトブルーでしょう!特にブルース曲では、ミッドナイトブルー色がさらに強くなりますね。

 同内容でプレステッジから"Out Of This World"(PR7578)でもリリースされてますのでこちらでお持ちの方もおられるかも知れませんね。自分の奴は、ビクターが出した国内盤再発です。オリジで聴くホーキンスや、切れのいいバレットのコンガなども興味ありますね。