雪深いスノーズヒルからスタントンに入り、緑が多いのに驚いた。雪が舞ってはいたが、積もってはいない。雪は降ったり、止んだり…。スノーズヒルに比べ低地にあることもあり、比較的暖かった。ボケに似た赤い小さな花が咲いていたり、名前の分からない白い花も見られた。家の前の木々や草花が、蜂蜜色の石壁に映えて彩りを添えているのだった。
スノーズヒルからスタントンに向かって歩き始めた。イギリスの冬は寒い。2月に訪れた、英国コッツウォルズ。特に丘陵地のスノーズヒルは雪にすっぽりと包まれていて、まったくといっていいほど緑地がなかった。
B&Bで手に入れた地図を持ち、雪原を歩いていくと、どうやらフットパスの入り口らしき農場のゲートが見えてきた。標識らしきものはなかったが、地図でみるとここでいいようだ。娘が言った。
「雪の上に人が歩いた足跡もあるし、ここがフットパスの入り口かなぁ~」
「そうだね。行ってみよう!」と相槌を打つ私。
少しとまどいはあったが、ゲートを開けて中に入る。広大な農場には私たち2人のほか、人っ子一人いない。人の足跡を辿りながら歩く。農場沿いの細い道に移り、しばらく歩いて行くと、道端の木に小さい黄色い花が咲いていた。
「うわぁ~。可愛い!」
雪の中に懸命に咲いている小さないのち。少し疲れを感じ始めた2人に元気をくれるように咲いていた。結構歩いているのに、まだまだ先が見えない。そんな時に出会った小さい黄色の花が、心に活力を与えてくれたのだった。
スタントンへの道のりは、思ったより大変そうで、道を間違えていないか、少し不安になってきた。(つづく…)
B&Bで手に入れた地図を持ち、雪原を歩いていくと、どうやらフットパスの入り口らしき農場のゲートが見えてきた。標識らしきものはなかったが、地図でみるとここでいいようだ。娘が言った。
「雪の上に人が歩いた足跡もあるし、ここがフットパスの入り口かなぁ~」
「そうだね。行ってみよう!」と相槌を打つ私。
少しとまどいはあったが、ゲートを開けて中に入る。広大な農場には私たち2人のほか、人っ子一人いない。人の足跡を辿りながら歩く。農場沿いの細い道に移り、しばらく歩いて行くと、道端の木に小さい黄色い花が咲いていた。
「うわぁ~。可愛い!」
雪の中に懸命に咲いている小さないのち。少し疲れを感じ始めた2人に元気をくれるように咲いていた。結構歩いているのに、まだまだ先が見えない。そんな時に出会った小さい黄色の花が、心に活力を与えてくれたのだった。
スタントンへの道のりは、思ったより大変そうで、道を間違えていないか、少し不安になってきた。(つづく…)
今夜の宿は英国コッツウォルズにある丘陵地スノーズヒルのB&B「シープスコーム」。2月下旬のイギリスは寒い。ことにここスノーズヒルは雪に覆われていて、緑地が見当たらないのだ。パブで昼食をすませてから、娘が散歩をしたいというので、B&Bのオーナーから地図を購入し、スノーズヒル周辺を散策することにした。
オーナーがいくつかコースを教えてくれた。30分ほどで周辺を歩くコースやスタントンまで足を延ばす片道1時間ほどのコースなど。夕方まで時間があることだし、少し長めのコースに決めて、スタントンまでのウオーキングを楽しむことにした。
しかし、思うようにいかないのが人生。このフットパスを使ったウオーキングが、予定にはなかったとんでもない副産物!?をもたらすことになるのだった。とはいうものの、そのおかげ(?)で絵のような素晴らしい風景とイギリス人の心の温かさに触れることになるのだが…。 (つづく…)
オーナーがいくつかコースを教えてくれた。30分ほどで周辺を歩くコースやスタントンまで足を延ばす片道1時間ほどのコースなど。夕方まで時間があることだし、少し長めのコースに決めて、スタントンまでのウオーキングを楽しむことにした。
しかし、思うようにいかないのが人生。このフットパスを使ったウオーキングが、予定にはなかったとんでもない副産物!?をもたらすことになるのだった。とはいうものの、そのおかげ(?)で絵のような素晴らしい風景とイギリス人の心の温かさに触れることになるのだが…。 (つづく…)