風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

お天気のいい日には

2005年07月16日 | 2005年コッツウォルズ母娘旅
英国コッツウォルズの小さな村スタントンにあるパブ「マウント・イン」。天気のいい日の外のテーブル席には、村人だけでなく近隣から訪れる人たちも加わり、おおいに賑わうという。心地いい風を受けながらランチを楽しむには、絶好のロケーション。

坂の上から村を望む

2005年07月16日 | 2005年コッツウォルズ母娘旅
英国コッツウォルズ。スタントンのパブ「マウント・イン」の外、道を挟んだ左手にテーブル席がある。晴れた日には最高のロケーションでランチが楽しめそう…。イギリスの伝統食をつまみに飲む、地ビールの味は格別だろう。雪の舞う二月にこの地を訪れた私たちは、外での食事が出来なかった。残念としかいいようがない。

(21)丘の上のパブ

2005年07月16日 | 2005年コッツウォルズ母娘旅
スノーズヒルからスタントンに向かい、雪でぬかるんだフットパスを歩いていく。途中で休憩している年配の夫婦に出会った。軽くあいさつをして、追い越したが、またしばらくして追い越された。欧米人2人の装備はほぼ完全だったが、私たち親娘ときたら普通の革靴(一応ウオーキング用)だから、たまったものじゃない。

滑らないように一歩一歩雪道を踏みしめながら歩くのだが、ふらっ、ふらっ、つるっ…今にも転びそうで足元がおぼつかないのだ。雪は少し多くなってきた。転ばないようにますます神経を使って必死に歩く。

雪に埋もれないように気を使いながら農場を抜け、ぬかるんだ道に足を取られないようにただ歩く。アップダウンを何度か繰り返し、雪がひどくならないように祈りながらひたすら歩く。滑って転びそうになっては、手をついて転倒をさけた。疲労も限界に近くなった頃、丘の裾の方にスモークがかった緑地が姿を現したのだった。

「あそこに見えるのは、きっとスタントン!」
しかし、近くに見えたものの、目的地のスタントンに着くまでには、まだまだ歩かなければならなかった。

まだか、まだかと思いながら歩いた。時々、後ろを振り向いては娘の姿を確認する。細い泥道を抜けて、舗装道路にやっと辿り着いた。緑の木々を抜けると、そこに1軒のパブが建っていた。村を見渡せる一段高い場所にあった。看板には「マウント・イン」と書かれている。宿泊もできるパブだった。娘はまだ来ない。

「着いたぁ~!スタントンにやっと着いたよ!」

あまりの嬉しさに思わず大きな声をあげていた。