風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

人生のスタートに遅過ぎることはない

2005年07月20日 | アート(本 美術 映画 音楽etc)
夫の急逝に続き、初孫を失い、そして父親までも…。4人の子供を育て上げ、これから夫とゆっくり余生を過ごそうと思ったいた矢先、夫を肝臓がんで亡くした50代専業主婦の再起物語です。

ともこさんのブログで知り、さっそく読みました!失意のどん底から抜け出すために、友人の住むスペインの旅を決意。飛行機に乗り込み、その便で日本人女性と出会ったことが縁で、ロンドンに語学留学をすることになるのです。英語はまったく話せない状態からのスタートでしたが、ホームステイ先の老姉妹に支えられ、クラスメートに助けられ、次第に語学を身につけていきます。そして逞しくなっていくのです。

いろいろな人たちとの交流から、視野が広がり、問題意識も持つようになります。二年九カ月の間、老姉妹のもとで暮らすことで家族同様に心を通わせていくところが素敵でした。それはとりもなおさず、彼女の誠実で真摯さがなすことなのでしょう。決してあきらめず地道な努力を続けることで、語学を自分のものにし、さらに素晴らしいものを手にされるのです。悲しみをバネに立ち上がった彼女の体験記です。

ホームステイ先の老姉妹がまた、魅力的なのです。いくつになってもおしゃれ心を失わず、素敵なのです。イギリス人の物の考え方もこの二人から学びます。また、定年後に絵の勉強にパリに移り住み14年という、日本人女性との出会いもありました。言葉を覚えている暇があったら、絵を描いていたい、という屈託の無さと自分の世界を追求する姿も印象に残りました。

古勝さんの本から、たくさんのエネルギーと勇気をもらいました。落ち込んだ時や、心が辛い時、きっと元気を届けてくれると確信します。「女ひとりロンドンを駈ける」は、“人生のスタートに遅すぎることはない”―それを身をもって証明した古勝さんの実体験を著した本ですから…。

光人社刊「女ひとりロンドンを駈ける」(古勝信子著)
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異次元の世界・スタントン⑧

2005年07月20日 | 2005年コッツウォルズ母娘旅
長い歴史が築き上げた
調和のとれた美しい風景

ひととしての生
ひととのつながり
ひととしての幸せ
ひとと自然との関係

ただ佇むだけの蜂蜜色の村
この伝統の中
耳をすませば
風が届けてくれるだろうか
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