風を紡いで

旅の記録と料理、暮らしの中で感じた事などを綴っています。自然の恵みに感謝しながら…。

勇気がわく“グッドラック”

2005年07月23日 | アート(本 美術 映画 音楽etc)
最初の出会いはカフェでした。数カ月前、何気なく手に取った「Good Luck」。コーヒーがくるまでと、軽い気持ちで読み出しました。ところが、ぐいぐい惹きこまれてしまったのです。コーヒーが運ばれてきて、一時中断。コーヒーを飲みながら続きを読んだのですが…。半分ほど読んだところで、時間オーバー。用事を思いだし、後ろ髪ひかれる思いでカフェを後にしました。

一カ月ほど後でしょうか、読みたい本があり、書店に行ったのです。ほしい本はなく、がっかりして帰ろうとした、その時、目に飛び込んできたのが「Good Luck」だったのです。心にひっかかってはいたのですが、すっかり忘れていた本との二度目の出会いにうれしくなりました。この春、社会に飛び出して行った末娘にも読んでほしいという気持ちもあり、迷わず購入しました。ホームシック気味の彼女にぴったり、そう思ったのです。

ちょうど、昼休みでしたので、さっそく後半を読みました。読み終えて、なぜかほっとしました。さわやかな風を受けたような、幸せな気持ちになりました。普遍性のあるストーリーが心にしみ、元気が出てくるのです。「新しい人生を歩き始める人へ―心に温かな勇気がわいてくる…」―帯に記された言葉です。娘たちにも読んでほしいと再度思いました。

物語は、仕事も財産も全て失った幼友達との54年びりの運命の再会から始まります。祖父から聞かされた「魅惑の森」の話を失意の友に語るのです。二人の騎士の意識と行動が運命を分けていく、魔法のクローバー物語です。その中で「幸運をつかむ」人は、つまり「幸運への下ごしらえをできる」人のこと、と強調しています。共感しました。

この本は、MBA(経営管理学修士)を持つ経済学者のロビラ氏が、5歳の自分の娘に聞かせようとつくった物語だそうです。普遍的な人生哲学をやさしい言葉で説いている、世界的なベストセラーです。企業の社員教育や学校の授業にも多く取り入れられているということです。

「Good Luck」アレックス・ロビラ/フェルナンド・トリアス・デ・ベス共著 田内志文訳(ポプラ社刊/952円)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする