新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

埼玉県立近代美術館で黒川紀章を楽しんだ

2012-02-06 22:20:14 | 美術館・博物館・アート

1月19日の記事に「今週末は北浦和に行ってみようか…」なんてタイトルをつけたというのに、遅まきながら、昨日、埼玉県立近代美術館(MOMAS)に行ってきました。
そして、なんとか「アンリ・ル・シダネル展」の最終日に間に合いました


もう会期が終わってしまったアンリ・ル・シダネル展」のことは後回しにして、まずは中銀カプセルタワービルモデルルームから。


そのカプセルは、予想どおり彫刻ひろばにありました。


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残念ながら、内部に立ち入ることはできず、外から覗き見るだけコバトン登場)。


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この中銀カプセルタワービルのカプセルは、「今週末は北浦和に行ってみようか…」で引用した朝日新聞の記事にもあるとおり、


1960年に提唱されたメタボリズム(新陳代謝)は、建築も時代や用途の変化に応じ、空間や機能を取り換え成長させればよい、という発想。ベッドや机などを備えた着脱可能なカプセル140室を重ねて72年に東京・銀座に完成した中銀ビルは、象徴的存在だが、老朽化のためすでに建て替えが決まっている。
モデルルームはその足元に長年置かれ、東京の森美術館で15日まで開かれていた「メタボリズムの未来都市展」に出品されていた。同展がきっかけとなり、中銀ビルディング株式会社が寄贈することになった。


もの。メタボリズムの立役者だった方々も、まさか三十数年経って、「メタボ」が別の用途で(意味は同じ)日本人の多くになじみ深い、いや、忌み嫌われる言葉になるとは思わなかったことでしょうな…
メタボリズムとは何ぞや」は、メタボリズムの未来都市展HPに詳しいのでこの辺にしておきまして、MOMASに展示されているカプセルをじっくり観ていきましょう。
ガラス越しなので、なかなか上手く写せなかったのですが…


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SFチックです 無機的です
そして、調度類がいかにも大量生産品っぽくて、かなり安っぽい…
立派なオープンリールデッキレシーバー(アンプ+チューナー)も装備されているのですが、スピーカーが見劣りしたり(当時のカーステレオ用スピーカーか?)と、私は居住する気にはなれません


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とは言え、たまにはこんな閉鎖的な場所に閉じこもるのも悪くはないかも…。


そうそう、先日の大阪・奈良遠征のとき、地下鉄の車内でこちらのカプセルホテルの広告を見ました(写真は無し)。


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1979年、世界初のカプセルホテルとして誕生した」という『カプセル・イン大阪』の広告です。
こちらの記述によれば、


黒川紀章氏が設計し改良を重ねて1979年に完成した「スリープカプセル」は、想像以上に広く快適で安らかな眠りが得られます。そのパーソナルなスペースの中にテレビ・ラジオ、パーソナルライト、安全性に配慮したスプリンクラーなど備え、お休み中はもちろんお休みになるまでのお時間も快適で、安全にお過ごしいただけます。


とな
日本が世界に誇るユニークな宿泊施設「カプセルホテル」は、黒川さんの「発明」なのですよ
そのご本家が現在も元気に営業中とは、大変に結構なことだと思います。


   


話を北浦和の黒川さんに戻しまして、カプセルは何でできているのかと思い、拳固でポンポンと叩いてみました(触るのはOKみたいデス


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感触はボンボンというもので、FRPっぽい感じがしました。


   


ところで、このカプセルが置かれている彫刻ひろばは、北浦和公園にあって、MOMASの一部と言えなくもない場所。
そして、MOMASの建物は、このカプセルがやって来る縁ともなったように、黒川さんの作品です。


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グリッドグニュグニョしたガラスの壁面が特徴的ですなぁ。


もう一枚いきましょう


120206_1_06いかにも近代美術館」といった風情だと思うのですがいかがでしょうか。


更にもう一枚


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斜めに突き刺さっている角柱は、田中米吉さんの「ドッキング (表面)No.86-1985」という作品の一部です。


   


今週末は北浦和に行ってみようか…」で「黒川さん設計の美術館・博物館」としていくつか写真を載せたのですが、その中で奈良市写真美術館は名前だけの紹介でした。
その奈良市写真美術館を今回の大阪・奈良遠征で、外観だけ拝見しました


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写真の真ん中に新薬師寺(訪問記はこちら)がちょっとだけ写っています。

今回は時間の余裕がなく、外観を拝見するだけでしたが、いつか訪問したいと思っています。


ということで、かなり楽しんだ今回のMOMAS館内展示の話は、またいつか

コメント
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