前にも書いたと思いますが、いつでも行けると思うと、その機会を逃すもので、私にとって王子は、まさにそんな地区でした。
王子駅を通る通勤定期を使っていた4年弱の間、「いつか行きたい」と思いつつも、王子駅で降りたのは、2010年10月に旧吉原方面に出かける際(記事はこちら)に途中下車しただけ(それ以前も、ある年、ミー友さんたちと飛鳥山で花見
をした時だけ)。
いつか行ってみるぞと思いつつ、王子駅で途中下車できる通勤定期は1年近く前に失効してしまったのでありました。
そんな王子でしたが、昨日、とある理由からぶらりと出かける時間と機会ができて、出かけてきました
昨日の王子散策ルートは以下のとおりです。
主な訪問スポットは、音無親水公園⇒王子神社⇒飛鳥山公園⇒王子稲荷神社、といったところ。
江戸時代中期から江戸有数の行楽地だったという王子の主要なポイントは押さえたつもりです。
まず、赤羽駅から京浜東北線に乗り、Suica
から150円
をディスチャージされて降り立ったのは、王子駅の親水公園口(北口の西側)。
さっそく胸がときめきました
駅を出てすぐのこちらの眺め、まるで温泉地ではありませんか
湯気が立ち上っていても何の違和感もないこの流れ、実は、この近くにこんな看板を見つけました。
節電のため
9月1日から流れの運転を停止します。
「流れの運転」って…
実は、この場所、昔は石神井川が流れていたのですが、洪水対策として地下に分水路が造られて、それ以降は「汲み上げた地下水が流されている(Wikipediaより)」のだそうな。
そして今は、旧石神井川周辺は「音無親水公園」となっている次第。
「音無(川)」というのは、旧石神井川の別名なのですが、どうしてこんな呼び名がついたのでしょうか?
ちょっと離れたところの地名にもなっている、これまた旧石神井川の別名「滝野川(滝のようにながれてるからとな)とは、まるで正反対
「ったく うるせぇ川だな。ちっとはおとなしくしてやがれ」と投げやりに名付けたのでしょう、K.I.T
この眺めもさることながら、私の目を惹いたのは、
古い街でよく見かける広告地図
いろいろ事情があるのでしょうけれど、5枚も並べることはないでしょうに
のっけからただならぬ王子の一面に触れて萌え上がったのもつかの間、更に目を惹く橋に出会いました。
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ぱっと見、お茶の水にある聖橋と見まごうようなデザインです
いや、聖橋よりももっと凝っています
橋の銘板には、変体仮名で、
於登奈志はし
と書かれていますが、知らなきゃ読めません
それはさておき、音無橋が建てられたのは、こちらのサイトによりますと、
石神井川(音無川)の王子権現傍に渡したアーチ型鉄筋コンクリート橋で、昭和4年12月に起工し、同6年1月に竣工しました。王子町と滝野川町を繋ぎ、交通の便が図られました。
だそうなのですが、上流側の銘板には、
昭和五年十一月成
と書かれています。
どちらが正しい?
で、一方の(?) 聖橋はWikipediaによると、
放物線を描くアーチ橋で、形式は鉄筋コンクリートアーチ橋。関東大震災後の震災復興橋梁の1つで、昭和2年(1927年)に完成した。設計・デザインは山田守、成瀬勝武。
だそうですから、聖橋の方が先輩なんですな。
それにしても、雰囲気が似ています
といったところで王子訪問記の第一回はお終い。
またまた長くつづきそうな気配が漂っています…
つづき:2012/03/03 王子を歩き回った(その2)