「2018年最初の関西旅行 #1-5」のつづきです。
国立民族学博物館(みんぱく)の特別展「太陽の塔からみんぱくへ-70年万博収集資料」から、彫像編をやってみましょう。
日本には土偶という世界に誇るべきユニークかつ完成された(かのような)造形、その古さが衝撃的な彫像があります。
このブログでも何度も書いたように、私は土偶が大好き
でございまして、今年夏(18/7/3-9/2)には東京国立博物館で特別展「縄文―1万年の美の鼓動」が開催されて、国宝土偶5点に再会できる
というので、いまから楽しみ
です。
(JOMONのロゴの「O」は、遮光器土偶の目がモチーフになっているもよう)
そんな土偶にも負けないユニークな彫像が世界各地からみんぱくに参集していました。
まず、インドネシアの悪霊像は、
インドネシアのフラッグキャリアにその名を冠するガルーダよりも良い感じ
でも、悪霊像にしてもガルーダ像にしても、おもしろいことはおもしろいのだけれど、まとまりすぎているというか何というか、意表を突くような衝撃度
はない
と断言
してしまいます。
というのも、お隣のマレーシアから収集されたというこちらの彫像が、、、、、、
です。
一見、ポーズを決めているように見えますけれど、右腕は、腰から伸びて
右肩を押さえています
いったいどうなってるの???????
この彫像と同じ、マレーシアのクニャー族の神像をもう一体。
なんでしょ、この脱力感…
図録によれば、
クニャー族は、マレーシアのボルネオ島中央部で、陸稲を中心とする焼畑農業を営む少数民族。(中略) 彫刻や絵画など、美術工芸に優れた技術をもつことで有名である。
だそうで、上の神像は「部屋の守護」に、右
の神像は「厄除け」に用いられたのだとか。
でもねぇ、これくらいで驚いていては身が持ちませんよ。
こちらをご覧くださいな。
アフリカ版の百鬼夜行っぽいのですが、こちらはタンザニアのマコンデの彫刻です。
なかでもこの2点が凄い
マコンデは、東アフリア、モザンビーク北部からタンザニア南部にかけてひろがる高原に住むバントゥ系の農耕民である。マコンデがつくる彫刻品はそのユニークかつ大胆なデフォルメのありかたと精巧な彫りで知られ、今日ではアフリカを代表する民族芸術として人気がある。
マコンデはもともと、民俗の信仰に関連するお守りや祖先の像を彫っていた。(中略) しかしながら1920年代の半ばにはすでに、欧州の人間のまなざしを意識して製作された彫刻品もみうけられるようになる。その後、欧州のアート界からも高い評価をうけ、各国の博物館や美術館でマコンデ彫刻の展示会が開かれている。
だそうですから、多分に人の目を意識した作品群なんでしょうねぇ。
でも、このしなやかな形、良いなぁ
もうちょいと書き続けたいところではありますが、NHK FM「MISIA星空のラジオ」に集中するべく(もう半分過ぎてる)、きょうはここまで。
つづき:2018/04/27 2018年最初の関西旅行 #1-6
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