東京新聞の記事【TPP交渉越年 覇権争いやめ、原点に】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014111402000147.html)。
「米中の主導権争いに盗聴騒ぎ-。アジアの新たな貿易体制をめぐり、首脳たちが北京で繰り広げた駆け引きはこれが自由、無差別、互恵を目指す交渉なのかと耳目を疑いたくなるようなものだった」・・・・・・まったく何をやっているのでしょうね。TPPなんて、絶対にダメでしょ、やっちゃぁ。
それに、アベ様の「原点」は「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」だったはず。こんな公約さえ守らずに支持者に投票してもらえるんだから・・・・・・、まったくオメデタイ自公政権支持者たち! 来る衆議院議員選挙で、自公政権支持者は試されています。
『●「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」、騙す阿呆に、騙される阿呆』
「保護貿易が一因になった第二次大戦の反省から」出てきた「自由貿易の理念」?・・・・・・それは幻想じゃないのか? 「水」と云ったコモンズであろうがなかろうが、例外なしに何もかも自由にカネで売り買いしましょ!、っていう「ワシントンコンセンサス、ブレトンウッズ体制」なんかに乗っかって、一般市民にとって良いことがある訳がない。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2014111402000147.html】
【社説】
TPP交渉越年 覇権争いやめ、原点に
2014年11月14日
米中の主導権争いに盗聴騒ぎ-。アジアの新たな貿易体制をめぐり、首脳たちが北京で繰り広げた駆け引きはこれが自由、無差別、互恵を目指す交渉なのかと耳目を疑いたくなるようなものだった。
アジア太平洋経済協力会議(APEC)に先だって開かれた環太平洋連携協定(TPP)の首脳会合は十日、目標としてきた年内大筋合意を断念し、交渉は越年することになった。
農産物などの関税をめぐる日米の対立に加え、医薬品など知的財産保護、民間企業と国有企業の競争条件などで先進国と新興国の対立が解消しなかった。年内合意という目標が延期されるのは四回目。来年、米国では大統領選挙が動きだすため、交渉そのものが漂流する可能性も出てきた。
ただ、北京での一連の会議や首脳会談で驚かされたのはTPPの先送りではなく、アジア太平洋地域での米国と中国のむき出しの覇権争いだった。
TPPの合意断念を尻目に同じ日、中国は韓国と自由貿易協定(FTA)の締結で大筋合意を発表した。米国が主導し、中国が参加していないTPPへのけん制といえる。中国はAPEC加盟国を自陣に囲い込むアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)構想を自らの主導で進める意欲も示した。TPP交渉では、中国の盗聴を恐れて、普通ならホテルで開かれる会議を米国大使館で開くという異常さで、覇権争いの激しさにあきれ返った国も多いのではないか。
お互いの経済発展のため、より自由で相手国を選別しない貿易の実現を目指す多国間交渉は、保護貿易が一因になった第二次大戦の反省から、欧米の主導で成果が積み重ねられてきた。だが、ここにきて世界貿易機関(WTO)の交渉が停滞する一方で、露骨な覇権争いが繰り広げられている。背景には米国の力の低下、中国、ロシアの台頭など「地政学的」といわれる新たな対立がある。
TPPの場合、参加十二カ国の経済力、政治力には大きな格差があり、国内の有力産業と一体化して主導権を握ろうとする米国の高すぎる要求が、合意先送りの原因になっている。
交渉をまとめるためには、TPP参加国が妥協できる水準へと目標を引き下げるなど、地域の経済の過半を占める日米を中心に交渉戦略を再構築する必要があるのではないか。同時に米中の首脳にはいま一度、胸に手を当てて自由貿易の理念を思い出してほしい。
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