『福島老朽原発を考える会 (フクロウの会)』(http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/)の抗議声明【【田中委員長発言へ抗議声明】火山の専門家の警告を無視していたのは原子力規制委員会の側】(http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2014/11/post-d998.html)。
『●火山学者のレベルや噴火予測の精度は知らないが、
超巨大噴火は起こりません、とでも言いたげな田中俊一氏』
上記ブログ・・・昨日の続き。
田中俊一 原子力「ムラ寄生」委員会委員長曰く「「火山学会が今更のごとくそんなことを言うのは、私にとっては本意ではない」と述べ、火山学会の対応遅れを批判・・・・・・「極めて大変な自然現象が相当の確率で起きるというなら、もっと早急に発信してくるべきだ。科学者の社会的責任ですよ」と持論を展開。その上で「火山学会挙げて夜も寝ないで観測をして、国民のために頑張ってもらわないと困るんだよ」と不快感をあらわにした」・・・・・・そうです。
さて、火山学会は、原子力「ムラ寄生」委員会から売られたケンカは買うべきだ!・・・・・・「火山学会の提言をめぐる11月5日原子力規制委員会田中俊一委員長の記者会見での発言があまりにひどく、下記のような抗議声明を・・・・・・◆火山の専門家の警告を無視していたのは原子力規制委員会の側」だそうです。やっぱりね、所詮は原子力ムラに「寄生」する委員会の委員長殿。
『●九州電力川内原発を再稼働させてはイケナイ:
何のための専門家会合? 市民の意見提出??』
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【http://fukurou.txt-nifty.com/fukurou/2014/11/post-d998.html】
福島老朽原発を考える会 (フクロウの会)
放射能汚染や事故の心配がなく、放射性廃棄物を生み出さない社会をめざして首都圏で活動してきました。
福島原発事故以降、福島の子どもたちを放射能から守るための活動を続けています。
2014/11/10
【田中委員長発言へ抗議声明】火山の専門家の警告を無視していたのは原子力規制委員会の側
みなさまへ<拡散希望>
火山学会の提言をめぐる11月5日原子力規制委員会田中俊一委員長の記者会見での発言があまりにひどく、下記のような抗議声明を発出しましたので、お知らせします。
抗議声明(pdf版)をダウンロード
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2014年11月9日
11月5日原子力規制委員会田中俊一委員長の記者会見での発言について
抗 議 声 明
~川内原発の審査は許可を取消し、火山影響評価ガイドの見直しを~
原子力規制を監視する市民の会
11月5日の記者会見における原子力規制委員会田中俊一委員長の発言は、巨大噴火による被害を防ぐため、科学者の専門的知見に基づいて発せられた火山影響評価ガイドの見直しを求める火山学会の提言を無視するばかりでなく、今まで火山学者や市民団体がこの問題に関して警告を発し続けてきたという経緯(文末表参照)を無視するものであり、原子力災害を防止するという自らの責務を放棄するものです。
これに強く抗議し、発言の撤回と火山学会及び火山の専門家に対する謝罪を求めます。
併せて、川内原発の火山審査について、日本火山学会の専門家からヒアリングを行うこと、九州電力の設置変更申請の許可を取り消した上で、専門家を交えて、火山影響評価ガイドの見直しを実施することを求めます。
◆火山の専門家の警告を無視していたのは原子力規制委員会の側
田中俊一委員長は、日本火山学会の提言について、「火山学会が今更のごとくそんなことを言うのは、私にとっては本意ではない」と述べ、さらに、「極めて大変な状況が起こる自然現象が相当の確率で起こるということであれば、もっと早急に発信して来るべきではないでしょうか。それが科学者の社会的責任なのですよ」、「とんでもないことが起こるかも知れないということを平気で言わないで、それこそ火山学会を挙げて必死になって夜も寝ないで観測をして、我が国のための国民のために頑張ってもらわないと困るんだよ。」などと述べました。火山の専門家は、新聞やテレビ、科学雑誌他のメディアを通じ、早くから巨大噴火の前兆を捉えることの困難さを指摘し、噴火の予知・予測を前提とした火山ガイドの問題点を指摘し続けてきました。日本火山学会が原子力問題対応委員会を立ち上げたのは4月29日であり、既に予知・予測の困難等の問題を指摘していました(文末表)。
遡れば、火山影響評価ガイドができる以前の2013年5月には、内閣府の検討会において提言をまとめ、「巨大噴火については知見も研究体制も不十分」としたうえで、「巨大噴火のメカニズムや国家存続方策の研究体制の整備」の必要性を指摘していました。
「原子力規制を監視する市民の会」等の市民団体も、川内原発の適合性審査に際して、専門家を入れて検討すべきだと繰り返し要請してきました。原子力規制委員会は、委員にも原子力規制庁にも火山の専門家が一人もいない状況で、火山審査から専門家を排除し、専門家による警告を無視し続けたのです。
川内原発の適合性審査では、ヒアリングの機会すらなく、審査書案が出た後8月25日になってようやく、火山モニタリング検討チームが開催され、火山学会原子力問題対応委員会石原和弘委員長、火山噴火予知連絡会藤井敏嗣会長、火山ガイド策定時に唯一、専門家としてヒアリングを受けた東大地震研中田節也教授らが招へいされました。
この場で専門家らは、川内原発の火山審査における、運用期間中の破局的噴火の可能性が十分小さいとする原子力規制委員会の判断に疑義があること、モニタリングにより噴火の予知・予測は可能であるとする九州電力の主張に根拠がないこと、マグマ供給の変化が地表のモニタリングでは把握できない可能性があり、地下のモニタリングが必要であること、カルデラ火山のモニタリングが事業者の手に負えるものではないこと、前兆が現れるのはせいぜい数ヶ月前であり、核燃料搬出の時間的余裕をもって予測することなど不可能であること等々の指摘を行いました。さらに、火山影響評価ガイドの見直しも提起しました。
これらをことごとく無視し、放置したのは、原子力規制委員会の側です。
これに業を煮やし、日本火山学会が、火山ガイドを見直すべきとの提言を行ったのは、まさに「科学者の社会的責任」を果たしたものと言えるでしょう。それを「今更のごとくそんなことを言う」「もっと早急に発信してくるべき」とは、あまりにも自身の対応を顧みない言動ではないでしょうか。 火山の専門家は、巨大噴火による甚大な被害を防ぐためにも、国を挙げてモニタリングをしっかりやることを提言しています、それでも、前兆が出るのはせいぜい数か月前かもしれず、その場合、人の避難は間に合っても、核燃料の避難は間に合わないかもしれません。ゆえに、原子力規制委員会に対し、火山影響評価ガイドを見直すよう要請しているのです。
◆根拠も示さずに「3ヶ月で核燃料の搬出はできる」と
「核燃料の搬出に間に合うのか」という記者の問いに対する回答も驚くべきものでした。
これまでは、田中俊一氏は、「冷却に5年かかる」と自ら発言していました。今回は、驚いたことに、「3ヶ月前ということが分かれば、3ヶ月前にすぐ止めて、その準備をして、容器に少しずつ入れて遠くに運べばできますよ」 と発言しました。しかし別の記者にその具体的な中身を問われると、「3ヶ月というのもどういう根拠で言っているか分かりませんけれども、そういうときにはそれなりに急いでやるということもあるし、いろいろな方法を考えなければいけないと思いますよ。」と根拠もなく答弁しました。
取り出して3ヶ月では、温度だけでなく放射能のレベルも高く、輸送容器に移すことはできないし、仮に強引に行ったとしても、そのための輸送容器を開発しなければなりません。何より、搬出先を3ヶ月で選定するのはできないでしょう。
さらに、「放射能に汚染されると言うけれども、どの程度の汚染の広がりかということですよ。別にシミュレーションすることもないでしょう。核実験とかいろいろな核爆弾とかそういう経験もあるわけですから、冷静によく考えたらどうですか。」と述べ、核燃料が燃えても、汚染はたいしたことはないと開き直ったのです。
◆川内原発の審査は許可を取消して火山影響評価ガイドの見直しを
火山学者は巨大噴火のリスクについてとやかく言わず、黙って観測だけやっておけといわんばかりの田中俊一氏の発言は、およそ科学的でも技術的でもなく、原子力の安全規制のトップとしての見識や資質を疑わざるをえないものです。科学者の警告を無視し、原子力の規制を厳格に行うという自らの責任をも果たしていません。謝罪した上で職を辞していただきいと思います。
原子力規制委員会は、審査書案のパブリック・コメントに対する考え方など種々の文書において、巨大噴火の時期や規模の予測は困難であること、ドルイット論文は一事例にすぎないことを認めています。田中俊一氏の発言は、原子力規制委員会のこうした見解からも逸脱するものです。
モニタリングと核燃料搬出の方針については、今後、保安規定の審査で検討されることになっていますが、九州電力は具体的中身を出せずにいます。
他方で九州電力は、7月1日、9月30日の県議会において、「巨大噴火の前兆は数十年前に現れるので核燃料搬出は可能だ」との発言を行っています。この九州電力の誤った見解が修正されることなく、県議会はあまりにも拙速に11月7日、再稼働に同意の決議を行ったのです。川内原発の火山審査については、許可を取消し、火山学会の提言に従い、火山影響評価ガイドの見直しを実施すべきです。それまでは再稼働をすべきではありません。
※現在までの経緯
2013年5月16日 大規模火山災害対策への提言(内閣府「広域的な火山防災対策に係る検討会」)
2013年6月28日 火山影響評価ガイド
2013年7月16日 川内原発適合性審査会合(川内原発の審査開始)
2013年12月22日 毎日新聞「原発リスク:巨大噴火の影響大…泊、川内など 学者が指摘」
2014年1月 雑誌科学1月号 特集 日本を襲った巨大噴火
2014年4月29日 日本火山学会原子力問題対応委員会会合
2014年5月16日 川内原発適合性審査会合(火山影響評価について最後の検討)
2014年5・6月 新聞各紙・雑誌・テレビ報道等で火山の専門家が警告
2014年7月16日 川内原発適合性審査 原子炉設置変更申請の審査書案確定
2014年8月25日 火山モニタリング検討チーム第一回会合
2014年9月2日 火山モニタリング検討チーム第二回会合
2014年9月10日 川内原発適合性審査 審査書確定 原子炉設置変更申請許可
2014年10月21日 川内原発適合性審査 火山モニタリングを含む保安規定の審査開始
2014年11月3日 日本火山学会による提言
2014年11月5日 田中俊一・原子力規制委員長、日本火山学会の提言に不快感
2014年11月5日 鹿児島県臨時議会はじまる。複数の議員が、巨大噴火の予知について質問
2014年11月7日 鹿児島県議会において、川内原発再稼働同意
11月5日(火)原子力規制委員会記者会見録
https://www.nsr.go.jp/kaiken/data/h26fy/20141105sokkiroku.pdf
11月5日(火)田中原子力規制委員長会見発言補足及び訂正資料
https://www.nsr.go.jp/kaiken/data/h26fy/20141105siryo.pdf
原子力規制を監視する市民の会
東京都新宿区下宮比町3-12明成ビル302号
問合せ###-####-####(阪上)
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