[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]
日刊ゲンダイのコラム【高野孟 永田町の裏を読む/アベノミクスの後始末押しつける 黒田再任の日銀総裁人事】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/223691)。
《マスコミが「実績を高く評価」(時事)、「経済の安定重視」(読売)、「市場に安心感」(朝日)などと歓迎の意を示しているのは異様な光景である。アベノミクスの大黒柱とされた「異次元金融緩和」は、すでに理論的にも政策的にも金融論としても、とんでもない大間違いだったことがはっきりしてしまったので、本当ならば黒田のクビを叩き切って国民におわびし、遅まきながらも政策転換を決行しなければならないが、それだと黒田だけでは済まず、安倍晋三首相もクビを差し出さなければならないから、とてもできない》
日刊ゲンダイの記事【まるで黒田異次元緩和という薬物依存 日本市場の末期症状】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/223750)によると、《まさに、日本経済の異常ぶりを証明するような人事だ。黒田日銀総裁(73)の続投が事実上、決まった。日銀総裁の再任は、1964年まで務めた山際正道氏以来、約60年ぶりのことだ。大手メディアは、政策維持に安心感――などと市場が歓迎していると伝えているが、過去最高齢の黒田総裁が続投する…》。
『●室井佑月さん「安倍政権の掲げる成長戦略は…
他人の不幸や不運を踏み台にしたものばかり。ろくでもない」』
『●永遠の「道半ば」とばかりに、いまさら「ドアホノミクス」を「ふか」す!?
…奈落の底を突き破るアベ様』
『●散々煽ったトリクルダウンエフェクトを自ら否定、
あの竹中平蔵氏によるドアホノミクスの「中間総括」』
『●「誰のための政治…誰のための税金なのですか。
税金は安倍総理のポケットマネーではありません」!』
『●「この国を動かす役人たちが首相と同じく
「賃上げでデフレから抜け出せる」と思っているのだとしたら…」』
『●弱い者イジメ…「『低所得世帯の生活水準が下がった』なら、
『貧困は改善』は嘘で、アベノミクスは失敗」』
《大手メディアは、政策維持に安心感》、《マスコミが「実績を高く評価」(時事)、「経済の安定重視」(読売)、「市場に安心感」(朝日)などと歓迎の意を示している》…腐臭を放つマスコミ。
『●斎藤貴男さん、大新聞社は「自分たちだけは例外。
権力にオネダリして、そうしていただいたのである」』
《このままではジャーナリズムが死に絶えてしまう。反権力的な番組を
流した放送局の電波停止を示唆した高市早苗総務相の発言など、
安倍晋三政権のメディアコントロール戦略だけを指すのではない。
恐ろしいのは圧力よりも自滅だ》
《「…“世界経済に貢献するアベノミクス”みたいなイメージを演出して
ダブル選圧勝、というシナリオでしょう」
3月には「国際金融経済分析会合」を開催。ジョセフ・スティグリッツ、
ポール・クルーグマンら、もともと日本の消費税増税に反対していた
ノーベル賞経済学者を招聘して先送り論をぶたせたのも、
そのための布石だったとされる。今回の熊本地震もまた、
シナリオの補強に使われそうだ。
本稿のテーマはここからだ。そうなった場合にジャーナリズムは、
とりわけ新聞および系列下のテレビ各局は、今後の安倍政治を本気で
取材し、追及していけるのか。はなはだ心もとない。》
「ズ」抜けたバ「ズ」ーカ達による永遠の「道半ば」、あぁ…。あと5年、続くそうです。
《為替市場だけでなく債券市場も株式市場も事実上、官邸が管制塔となって日銀を手先に使って統制・管理するという、中国でもやっていない、やっているとすれば北朝鮮くらいかという市場機能停止の暴挙》…な~んで、アベ様と日銀が癒着し得るのか、不思議な国・ニッポン。日銀を、アベ様のための銀行ぐらいにしか思っていない。自公に投票し、アベ様を支えている人達、大丈夫?
『●室井佑月さん「安倍政権の掲げる成長戦略は…
他人の不幸や不運を踏み台にしたものばかり。ろくでもない」』
『●永遠の「道半ば」とばかりに、いまさら「ドアホノミクス」を「ふか」す!?』
『●「ズ」抜けたバ「ズ」ーカ達による永遠の「道半ば」…
「この国の未来や将来が見通せず不安があるから」』
『●室井佑月さん、《税収が足りなくば、法の抜け道を閉ざし、
適正に課税して金持ちからお金をとったらいい》』
『●与党自公によるデタラメな《行う必要のない政策》の羅列に加えて、
国費160億円削減で弱い者イジメ』
『●憲法25条「健康で文化的な最低限度の生活」が保障されない、
血も涙も無い「国費…160億円削減」』
『●散々煽ったトリクルダウンエフェクトを自ら否定、
あの竹中平蔵氏によるドアホノミクスの「中間総括」』
『●室井佑月さん「いわれるまま武器を大人買いできるほど、
この国には余裕があるのか?」…トンデモな「大人」』
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【https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/223691】
高野孟
永田町の裏を読む
アベノミクスの後始末押しつける 黒田再任の日銀総裁人事
2018年2月22日
(2016年の会合ですでにアベノミクスの失敗を
認めていたクルーグマン氏(右)/(C)AP)
黒田東彦日銀総裁の再任が決まったことについて、マスコミが「実績を高く評価」(時事)、「経済の安定重視」(読売)、「市場に安心感」(朝日)などと歓迎の意を示しているのは異様な光景である。アベノミクスの大黒柱とされた「異次元金融緩和」は、すでに理論的にも政策的にも金融論としても、とんでもない大間違いだったことがはっきりしてしまったので、本当ならば黒田のクビを叩き切って国民におわびし、遅まきながらも政策転換を決行しなければならないが、それだと黒田だけでは済まず、安倍晋三首相もクビを差し出さなければならないから、とてもできない。
そこで、異次元緩和を続けていくようなフリをしながら微修正を重ねて何とか出口を探し出していくという面倒な仕事を誰かに押しつけなければならないが、こんな5年がかりの大間違いの後始末を引き受けてくれる奇特な人などいるわけがなく、どうにもならなくて、「もうイヤだ。辞めさせてくれ」と哀願している黒田に押しつけたのである。
アベノミクスの理論的基礎を提供したのは、ノーベル賞経済学者のポール・クルーグマンで、その輸入代理業者である浜田宏一が、この「お札をドンドン刷れば人々は勘違いしてお金を使うから景気がよくなる」という珍理論を安倍に吹き込んだのが事の始まりであることは知られている。しかし、そのクルーグマンは1年半も前の2015年10月20日付のニューヨーク・タイムズ電子版で「日本再考」と題して「私の理論は日本では通用しなかった。その最大の理由は、日本の人口減少という構造要因による需要減を計算に入れていなかったことだ」という趣旨の告白をしたというのに、少なくとも日本の大マスコミでこれを、アベノミクスの大前提が崩壊した重大事件として報道したところは絶無だった。
安倍も黒田も、その時にすべてをクルーグマンのせいにして「ごめん、間違えた」と言ってしまえばよかったのに、その勇気がなかった。そこで失敗を糊塗するために、為替市場だけでなく債券市場も株式市場も事実上、官邸が管制塔となって日銀を手先に使って統制・管理するという、中国でもやっていない、やっているとすれば北朝鮮くらいかという市場機能停止の暴挙へと突き進んできた。
その後始末に黒田は次の5年間、苦しんだ揚げ句に失敗し、史上最低の総裁という烙印を得るだろう。が、安倍は5年後は総理総裁ではないから「俺の知ったことではない」というのがこの人事である。
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