【サケ漁をするアイヌ民族の畠山敏さん… (東京新聞2019年9月2日)↑】
(2023年09月27日[水])
《沖縄アイデンティティーのよりどころである遺骨を本来あるべき場所に》という原告の訴えは、またしても、棄却。偶然でしょうが、これまた、大阪高裁か…。(琉球新報)《上告する方針だ。遺骨返還は世界の潮流である。最高裁には世界の潮流に沿う妥当な判決を求める》…あぁ、絶望的な司法。特に沖縄イジメ・沖縄差別に加担する司法、その頂点の最「低」裁。最「低」裁が《妥当な判決》を下す確率はかなり低いと思われる。
別に、京大や北大に恨みは無いが、かつての研究者の不始末の責任はその大学が取るべきではないか。(琉球新報)《日本本土(ヤマト)の沖縄に対する継続的な植民地主義が垣間見える》。
これは重要な指摘 ―――――― (琉球新報)《国連は2008年に沖縄の人々を先住民族と公式に認め、日本政府に基地問題などの差別の改善や、沖縄の言語、文化の保護を何度も勧告している。だが政府は沖縄の居住者・出身者は日本民族だとし勧告を受け入れていない》、なぜならば、《国際法である先住民族権利宣言は、先住民族の合意がない限り、先住民族の土地の軍事利用を禁じている。沖縄の人々を先住民族と認めると政府は基地問題など、これまでの沖縄政策の「不正」を是正せざるを得なくなるため認めたくないのであろう》。
『●「「希望はTPP。」なのか」
『週刊金曜日』(2013年4月12日、939号)』
「平田剛士氏【アイヌ人骨〝発掘〟研究の実態は依然不明
北大のずさんな管理が発覚】……」
『●「安倍首相の暴走と「妄想」」
『週刊金曜日』(2014年2月7日号、978号)について』
「平田剛士氏【いまだ返還されず 全国12大学にアイヌ遺骨1636体!】、
「遺骨を返還すれば大学自体も癒される。アイヌも力を得て、
誇りを取り戻せるはず……より人間的な大学に変わるための
チャンスととらえることもできる」」
『●「国が象徴空間に集約することに我慢がならない。
先祖の遺骨をコタンに返してほしい」』
「「研究目的」(!!)で勝手に盗掘して「大量の遺骨や副葬品が
返還されないまま」に放置する大学人、そして、政府のいい加減な
対応。一体どんな国やねん!! 当事者が「嫌だ」と言っているにも
かかわらず、平気で「人権侵害」。「墓を暴いて先祖の遺骨を集めた
学者たちの責任をあいまいにしたまま、国が象徴空間に集約することに
我慢がならない。先祖の遺骨をコタンに返してほしい」と云う叫びに
どう応えるつもりか?」
『●琉球遺骨返還請求訴訟《旧京都帝国大…の人類学者が今帰仁村の
百按司墓から持ち出した遺骨を京大が占有》は違法…京都地裁が請求を棄却』
『●琉球遺骨返還請求訴訟《沖縄アイデンティティーのよりどころである
遺骨を本来あるべき場所に-という原告の訴えが…入り口論》で棄却』
沖縄タイムスの【[社説]琉球遺骨訴訟棄却 返還協議し前へ進めよ】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1227419)。《判決は「遺骨の本来の地への返還は、現在世界の潮流になりつつある」と指摘し、さらに念を押すように「遺骨は、ふるさとで静かに眠る権利がある」とも強調する。ここまで明確な見解を示していながら、原告らの主張を退けたのは一体、なぜなのか。》
琉球新報の【<社説>高裁、琉球遺骨返還棄却 京大は世界の潮流に従え】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2303285.html)。《旧京都帝国大(京都大)の研究者が昭和初期に今帰仁村の「百按司(むむじゃな)墓」から研究目的で持ち去った遺骨の返還を琉球王家の子孫とする県民らが大学に求めた訴訟で、大阪高裁は請求を退けた一審を支持し、原告の控訴を棄却した。一方、原告らを「沖縄地方の先住民族である琉球民族に属する」と認定した。付言(ふげん)でも遺骨の返還は世界の潮流になりつつあるとし「持ち出された先住民の遺骨は、ふるさとに帰すべきだ」と指摘した。京都大は一刻も早く骨を返すべきである》。
『●「うちなーんちゅ、うしぇーてー、ないびらんどー
(沖縄人を見くびってはいけない)」』
『●【<金口木舌>二風谷判決と沖縄】:
「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み…先住民族に該当する」』
《「わが国の統治が及ぶ前から北海道に住み、独自の文化を保っており、
先住民族に該当する」。1997年3月、札幌地裁で言い渡された判決に
原告のアイヌ民族の人々は驚き、涙を流した ▼司法の場で初めてアイヌを
先住民族と認めた、二風谷(にぶたに)ダム建設を巡る訴訟の判決だ…
▼しかし政府は沖縄の人々の権利保護を求めた国連自由権規約委員会の
勧告を無視》
『●《アイヌ民族…サケの捕獲は認められた先住権…
儀式用のサケ十数匹を捕獲…サケ漁をするかどうかは自己決定権だ》』
《畠山敏さん(77)が、サケの捕獲は認められた先住権だとして、
道の許可を得ずに儀式用のサケ十数匹を捕獲した。道職員が制止する
場面もあったが、畠山さんは「サケ漁をするかどうかは自己決定権だ」
として決行した。》
『●【<金口木舌>サケ漁は自己決定権】…《アイヌ民族は
先住民族と認められたが、権利回復の闘いは沖縄同様、道半ば》』
《▼アイヌ民族は先住民族と認められたが、権利回復の闘いは
沖縄同様、道半ばだ。「アイヌモシリ(北海道)に土足で
上がり込んできた和人には左右されない」と訴える畠山さんの
言葉は重くて深い》
『●《「アイヌの伝統」…捨て身ともいえる畠山さんの行動が
先住民族とは何かを問いかける》…そして、「言葉」を殺すな!』
『●「国が象徴空間に集約することに我慢がならない。
先祖の遺骨をコタンに返してほしい」』
『●《柔らかな響きと独特の語感が特徴のアイヌ語は、消滅の危機にあると
されています》…萱野茂さんは「言葉は民族の証」と訴えてきた』
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【https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-2303285.html】
<社説>高裁、琉球遺骨返還棄却 京大は世界の潮流に従え
公開日時 2023年09月24日 05:00
更新日時 2023年09月23日 15:12
旧京都帝国大(京都大)の研究者が昭和初期に今帰仁村の「百按司(むむじゃな)墓」から研究目的で持ち去った遺骨の返還を琉球王家の子孫とする県民らが大学に求めた訴訟で、大阪高裁は請求を退けた一審を支持し、原告の控訴を棄却した。
一方、原告らを「沖縄地方の先住民族である琉球民族に属する」と認定した。付言(ふげん)でも遺骨の返還は世界の潮流になりつつあるとし「持ち出された先住民の遺骨は、ふるさとに帰すべきだ」と指摘した。京都大は一刻も早く骨を返すべきである。
京都大の返還拒否や、それを追認した判決には、日本本土(ヤマト)の沖縄に対する継続的な植民地主義が垣間見える。そもそも、日本本土と沖縄では墓を巡る慣習が違うが、それを考慮せず、日本本土の慣習に沿う民法だけで判断したからだ。その根本を改め、日本の法律に限界があるのなら国際人権法の趣旨を踏まえた判断をすべきだ。
だが判決は原告が主張した国際人権法や憲法に基づく遺骨返還請求権はないとした。墓に参拝している子孫らは他にも多数いると考えられ、民法で請求権がある祭祀(さいし)の主宰者とは認められないとした。
波平恒男琉球大名誉教授が指摘するように、琉球・沖縄と日本本土では、墓制や葬制などの伝統的慣習が大きく異なる。沖縄ではお墓の集団的利用が広く行われてきたが、民法は家族単位の墓が単独相続される日本本土の慣習を想定しているとみられる。
波平氏は「本裁判の問題性は多数派の大和人の法に基づいて少数派の琉球人の遺骨返還請求が裁かれている点にある」と指摘。植民地主義の過去の清算や沖縄の自己決定権の確立とも深く関わるという。
一方、付言で原告らを「沖縄地方の先住民族である琉球民族に属する」と認めた点は重要だ。自己決定権など沖縄の人々の権利回復との関わりが議論されているからだ。
国連は2008年に沖縄の人々を先住民族と公式に認め、日本政府に基地問題などの差別の改善や、沖縄の言語、文化の保護を何度も勧告している。だが政府は沖縄の居住者・出身者は日本民族だとし勧告を受け入れていない。
国際法である先住民族権利宣言は、先住民族の合意がない限り、先住民族の土地の軍事利用を禁じている。沖縄の人々を先住民族と認めると政府は基地問題など、これまでの沖縄政策の「不正」を是正せざるを得なくなるため認めたくないのであろう。
付言は訴訟での解決には限界があるとし、関係者に対話を促した。その前に裁判所は国際人権法の趣旨の実現を考えるべきではなかったか。琉球民族を先住民族と認めた付言に、原告は、アイヌ民族を先住民族と初めて認めた二風谷(にぶたに)ダム建設を巡る札幌地裁判決を重ねた。上告する方針だ。遺骨返還は世界の潮流である。最高裁には世界の潮流に沿う妥当な判決を求める。
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