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桔梗おぢのブラブラJournal

突然やる気を起こしたり、なくしたり。桔梗の花をこよなく愛する「おぢ」の見たまま、聞いたまま、感じたままの徒然草です。

蝉の死

2009年08月06日 21時41分03秒 | 風物詩

 蝉(セミ)時雨です。
 そんな中で蝉の死の瞬間を見ました。いまの時節、死んだ蝉はたくさん見ます。しかし、死ぬ瞬間を見たのは初めてです。

 昼休み、漫然と散策に出て、他人の敷地内の道(マンションの中)を歩いておりました。前方に槐(エンジュ)の樹がありました。去年も見たのですが、少し前の時期が満開です。
 去年は散ったあとに見たので、来年は注意しておこうと思っておりましたが、すっかり忘れていました。

 今日、樹を目にして、満開の時期がきたら見ようと思いながら、見るのを忘れていたことを思い出しました。
 ハラハラと白い花が舞い落ちています。今年も満開を見過ごしていたと思ったとき、私の右横をサッとかすめて行くものがありました。
 油蝉でした。
 まるで飛行機が着陸するように、私の顔のあたりの高さから地面に向かって斜めに飛んで行きます。あとで再度考え直すのですが、このとき、確かに羽は動いていました。

 バタバタとやりながら、アスファルト路面に激突しました。
 ほとんど一瞬の出来事です。激突する直前、クルリと向きを変えたように思えました。
 近づいてみると、腹を見せてひっくり返っています。背面飛行をするとは思えないので、向きを変えた、と見えたのは幻ではなかったようです。

 自宅のベランダやマンションの廊下でひっくり返っている蝉の中には、ヤワヤワと肢を動かしているものがいます。動きがないので、死んでいるのかと思ってつついてやると、身を翻して飛んで行くものもあります。
 かたわらにしゃがんで指先でつついてみました。動きません。ちょっと乱暴に指パッチンをしてみました。20センチほど動きましたが、蝉自身が動く様子はありません。



 目を上げて前方を見ると、槐の落花の花だまりまで2~3メートル。
「そうか」と私は独り言を呟いて腰を上げました。何が「そうか」だったのか、自分でもわかりませんが、「そうか」と呟いたのです。
 それからしばらくして、蝉は槐の花を目指したのかもしれないと思ったのでした。本当は西行法師のように、満開の桜の花の下で死にたかったのかもしれない。が、蝉の季節に桜花はあり得ないので、槐の花だったのだが、目測を誤ったのかもしれない。



 まともな画像が得られませんでしたが、槐の樹です。まだ花はたくさん残っています。
 枝の下に立つと、まるで雨に打たれるように花が落ちてきます。ちょっと優雅な気分です。
 こんな花の中で死なせてやりたかった。そう思って蝉の死骸を振り返りました。せめて落ちた花の中に、と思って、つと戻りかけましたが、このままがよいだろうという気がして、戻るのはやめにしました。



 数分歩くと大柏川に出ます。
 ゆっくりした流れの中に川藻がたゆとうています。その川藻の中に悠然と浮かぶ亀がいました。こちらの寿命は万年。

 一昨日八月四日は旧暦六月十四日。
 明智光秀公の祥月命日でした。
 先月二十四日が私の母の月命日で、その日にお線香が払底。用意しておかなくては、と思いながら、私としては「したり」を犯してしまいました。
 家に帰ってお線香がなかったことに気づきましたが、一昨日は帰った時間が遅く、求めるとすればコンビニしかありませんでした。ものがものだけに、そういうところで求めるのは気乗りがせず、一昨日は失礼することにして、昨日、一日遅れながら焼香しました。

 


 明日にでも開店するかと思っていた梨の即売所はまだ開店していませんでした。前から立っていた佐川急便の幟に加えて、クロネコヤマトの幟も立ちましたが……。
 代わりに無人の梨売場が開店。
 いまの時期、出ているのは幸水です。スーパーで売られているものより小振りですが、一袋に八~十個入って400円という値は去年と変わりません。

 地図なんかつけてもしょうがないと思いながら、地図をつけました。
http://chizuz.com/map/map55467.html