2足のわらじでガンバ!
★無党派・市民派「愛西市議会議員」★
★市民活動「環境&子育て&高齢者&まちづくり」★
吉川みつこの〝気ままではいられない〟日記
▲鉄鋼スラグで道路がでこぼこに(中日新聞から)
鉄鋼スラグは、アルカリ度が高く、特にスクラップからできた鉄鋼スラグは、フッ素や鉛などの汚染の可能性もあります。また、エイジングという雨などにしばらくさらしてから使わないと、傍聴したり縮んだりとの問題が起きます。
今回は、名古屋市の下水道工事でのできごとですが、ほんとうに間違って使ったのでしょうか?
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014103190090518.html
リンクが切れるといけないので展開しておきます。
水道工事ミスで道路亀裂 名古屋など220カ所
名古屋市上下水道局発注の水道管交換工事が行われた市内など220カ所の道路表面に、亀裂や突起が見つかっていたことが分かった。
同局によると、業者の施工ミスが原因。ただちに重大な事故が起きる危険はないというが、業者側は近く、亀裂などが目立つ19カ所を補修する。
工事は2009~12年度に行われた。220カ所は名古屋市内のほか、市上下水道局が給水する愛知県清須、北名古屋両市にも及ぶ。市民から苦情が寄せられ、判明した。
問題の現場は、数社の業者が担当。各業者は、管交換後の埋め戻し材には本来、天然の石を使う必要があるのに、製鉄の過程で鉄鉱石から生まれる「鉄鋼スラグ」を使っていた。水を含むと膨張する性質があり、路面の亀裂などを招いたとみられる。市上下水道局は、膨張の危険を考慮して、埋め戻し材としての利用を禁じている。
各業者とも、同局の調査に、故意に鉄鋼スラグを利用したことを否定。ふだんから、工事の資材置き場の表面固定などに鉄鋼スラグを使っており、誤って埋め戻し材に使ったとみられる。
(中日新聞)
▲群馬でも鉄鋼スラグ汚染問題が起きている。
私が、わがまちで鉄鋼スラグ問題に取り組み始めたのは、平成14年。まだ、議員になっていないときのことです。今までの経過は、カテゴリー「市民運動鉄鋼スラグ」でご覧ください。
鉄鋼スラグは、国もリサイクル優等生として推奨しているものですが、私は、無理にゴミを商品にしているに過ぎないと思っています。三重県のRDF問題、石原産業のフェロシルト事件、そして鉄鋼スラグ問題・・・。今まで、偽装リサイクルの活動にはいろいろ関わってきました。
平成14年に環境省交渉で、八開地区に野積みにされていた鉄鋼スラグの山は「廃棄物でしょ!」と訴えたのが私の鉄鋼スラグ活動のはじまりでした。そして、平成19年に思い切って、岐阜大の粕屋先生にお願いして調べてもらったらおどろき!そのときの記事がこれです。
昨日、私のブログをみて、関東圏の新聞記者がわざわざ取材にいらっしゃいました。改めて活動が中途半端に終わっていることを反省。
毎日新聞のwebで記事をみつけたので、ご紹介。リンクが消えると行けないので展開しておきます。
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20131218ddlk10040239000c.html
六価クロム:路盤材スラグ、基準超9カ所から検出--渋川市調査 /群馬
毎日新聞 2013年12月18日 地方版
渋川市の駐車場や道路の路盤材などとして使用されているスラグ砕石について、市内の9カ所から品質基準を超える有害物質の六価クロムが検出されたことが17日、同市の調査で分かった。
同市のスラグ砕石を巡っては、同市金井の遊園地「渋川スカイランドパーク」周辺の市道から基準の11~20倍の六価クロムを検出。市は、調査委員会を設置し、市内全域の使用状況などの調査を進め、市道24路線、駐車場9カ所など計38カ所でスラグ砕石を使用していたことが、判明した。
市が併せて実施したサンプリング分析では、既に結果が出ている11カ所のうち9カ所で環境安全品質基準(1リットルあたり0・05ミリグラム)の最大約11倍の六価クロムを検出。フッ素は11カ所すべてで基準値(1リットルあたり0・8ミリグラム)を上回った。スラグ砕石の周辺土壌のサンプリング分析についても、同様に結果が出ている11カ所で、土壌汚染対策法上の基準を上回るフッ素が検出された。
市は「水質汚染などはなく、直接、口に入るケースは考えにくい」として、健康への影響を否定しているが、9カ所ではいずれも基準超の六価クロムを含むスラグ砕石が地表に露出した状態で施工されているという。この中には遊園地の駐車場や公園の遊歩道も含まれている。【角田直哉】
▲大同特殊鋼知多工場から高アルカリ排水
平成14年から、鉄鋼スラグ問題に取り組んできましたが、大同特殊鋼の工場から高アルカリの排水が流されたことがわかりました。平成22年にも、隣接する新日鐵から強アルカリの排水が流され、問題になりました。
【みつこの鉄鋼スラグの活動は】このブログのカテゴリー「市民活動_鉄鋼スラグ」をクリックしてください。
【工場周辺の航空写真もご覧ください】gooleで愛知県東海市元浜町39
◆大同特殊鋼のアルカリ汚染問題の記事
●毎日新聞の記事=http://mainichi.jp/select/news/20120820k0000e040168000c.html
水質汚濁:大同特殊鋼知多工場を捜索 高アルカリ水排出か
毎日新聞 2012年08月20日 14時22分(最終更新 08月20日 14時50分)
大同特殊鋼知多工場(愛知県東海市元浜町)が基準値を超す高アルカリ水を名古屋港に排出した疑いが強まったとして、名古屋海上保安部(名古屋市港区)は20日午前、水質汚濁防止法違反容疑で同工場に家宅捜索に入った。関係者から事情を聴くとともに排出記録などを押収し、裏付けを進めて原因を調べる。県も同日午後に工場を立ち入り調査する。
同海保によると、5月9日、巡視船艇が同工場の排水口から名古屋港に白濁水が排出されているのを発見。水素イオン濃度(pH)の測定で、水質汚濁防止法で定める基準値(pH5~9)を超すpH9.9~11.8の高アルカリ水と判明した。現時点では、海洋環境などへの影響は確認されていないという。
大同特殊鋼は「詳細が分からずコメントはできないが、捜査には協力する」と話している。知多工場は自動車部品の素材となる鋼材などを生産している。
名古屋港では10年、新日本製鉄名古屋製鉄所(東海市)が敷地から基準を超す高アルカリ水を漏出させたとして、同海保が同社と担当社員を同法違反容疑で書類送検している。【岡大介】
●中日新聞の記事=http://www.chunichi.co.jp/s/article/2012082090123227.html
大同特殊鋼知多工場を捜索 強アルカリ水排出の疑い
2012年8月20日 12時32分
名古屋海上保安部は20日、大同特殊鋼知多工場(愛知県東海市)が基準を超える強アルカリ水を排水口から名古屋港に流したとして、水質汚濁防止法違反の疑いで知多工場を家宅捜索した。
海保によると、5月9日に工場から名古屋港に白濁水が排出されているのを巡視船が確認。採取して調べた結果、水素イオン濃度(pH)が9・9~11・8と基準値(5・0~9・0)を超える強いアルカリ性を示した。
大同特殊鋼広報室は「詳細が分からず、事実確認をしている。捜査に協力する」とコメントした。
知多工場は同社の主力工場で、主に自動車エンジン向けに耐熱性を求められる鋼材を生産。鉄粉の処理や鋼材を冷やすために特殊な薬品を使うこともある。3カ所の排水処理施設で処理しているが、どこに不具合があったかなどは不明という。(中日新聞)
▲今日は、県庁へ行ってきます
愛西市の鉄鋼スラグの撤去が進んでいます。平成19年の私たちの調査では、環境基準以上の汚染物質が検出されています。今はかなり撤去が進んでいますが、どうしてわざわざ鉄鋼スラグをならして広げてあるのだろう。不自然な感じがします。
先日の市議会一般質問で、「撤去後の土壌調査を事業主と愛知県に要望する」との答弁を頂いているので、今後のことについて直接県に確認してきます。
▲鉄鋼スラグの撤去が、9月末頃に完了します。
平成14年、環境省に直接写真を持って訴えた「鉄鋼スラグ問題」
やっと、9月末頃に
草平県営住宅北の鉄鋼スラグの山の撤去が終わります。
平成14年に、突然ぴかぴか黒光りする大きな山が出来、
驚いて取り組みを始めました。
県に問い合わせをしたり、
その年の10月には、環境省に写真を持って行きました。
そして、平成19年7月に、岐阜大学の粕谷先生に、
水質調査をしていただき、
有害物質汚染問題が大きく報道されました。
今後、どこまで表面土壌が撤去されるのか
最終的に、どのような土壌調査がされるのか
また、敷地内に違法な産廃が埋められていないか
などの確認が必要になってきます。
住宅も近く、なおかつ、農地にも近い地域ですので、
将来のことも踏まえた取り組みをしていこうと思います。
▲偽りのリサイクル「鉄鋼スラグからの汚染問題」に関わって
愛知県の海部津島地区の「鉄鋼スラグ」の有害物質検査を、岐阜大の粕谷先生に依頼し、1年が経とうとしています。その後、愛西市大野町に新たな施設計画が持ち上がったりしました。
汚染が検出されてから「排出者責任を問うべき」と、一貫して愛知県に主張してきましたが、県は、リサイクルした共同建設の責任のみを追求した。
■そこで、再度、廃棄物処理法などを調べて直してみました。
鉄鋼スラグを廃棄物として共同建設へ処理委託した製鋼メーカーに、本当に責任はないのでしょうか?
平成18年4月28日の環境省報道資料に、次のようなものがありました。
産業廃棄物の処理過程において、有害特性等の廃棄物情報が排出事業者から処理業者に十分に提供されないことに起因する事故や有害物質の混入等の課題に対応するため「廃棄物情報の提供に関するガイドライン」(平成18年3月)を発表。
このガイドラインの4Pには
「適正な処理のために必要な事項に関する情報」の提供は法的に義務づけられており、処理業者が当該産業廃棄物の処理を行う上で明らかに必要な情報を排出事業者が当該処理業者に提供しなかった場合は、委託基準違反として刑事処分の対象となり得るので注意が必要である(3 年以下の懲役若しくは300 万円以下の罰金:法第26 条第1 号)
この法的義務は、平成10年の廃棄物処理法改正の「第9 産業廃棄物処理の委託基準及び再委託基準の強化について」で明記されている。
少なくとも、平成18年のガイドラインで「廃棄物データシート」のサンプル様式が示された以降、現場で文書のやりとりがされていなければならないが、県下の状況はどうなっているのでしょう。
鉄鋼スラグから鉛やホウ素などが検出されたわけですが、こうした有害情報を共同建設は受け取っていたのでしょうか?
▲大野町・鉄鋼スラグ問題について、学習会でお話をします
■学習会のお知らせ
日時:5月15日(木) 午後1時半~
場所:愛西市永和台防災コミュニティーセンター
大野町鉄鋼スラグ問題を考える会主催で、学習会が開催され、講師として30分くらいお話をさせていただきます。是非、ご参加下さい。
☆私のおはなし
前回の学習会(5月2日)にお越し頂いた方が多いようでしたら、新しい課題についてお話をします。また、初めての方が多いようでしたら、前回と同様、鉄鋼スラグの問題点についてお話をします。
■愛知県が、「エージング」の事業区分を増やすことの影響は?
石橋を叩いても渡ってこなかった愛知県が、「エージング」という事業区分を、全国に先駆けて設けるのは何故だろうと、永年廃棄物問題をしていると、素直に受け入れられない気持ちがあります。
現在、業者は、「破砕」という区分の許可を得て、鉄鋼スラグの破砕からエージング、販売をしています。
では、ここで「エージング」という事業区分が増えたらどうなるだろうと考えました。
強アルカリ、ホウ素、鉛汚染などの問題があったわけですので、当然、水処理とか遮水処理とかが必要になってきて、既存の施設よりはよくなります。
しかし、私たちの環境調査で、鉄鋼スラグから汚染がみつかったとき、瀬戸内でも鉄鋼スラグ問題が起きました。淡路島などで大手鉄鋼メーカーが逆有償で流通させ、あちこちで野積みした事件がありました。つまり、全国的に鉄鋼スラグは売れずに余っているのです。
こうした社会的背景を考えると、「こういった施設を造れば、公然と野積みをすることができる」というお墨付きを与えてしまう可能性があります。
処理量は、廃棄物処理法の「廃棄物の保管基準(斜面の角度とか・・・の基準がある)」を愛知県は準用するようですが、これだけでは不十分です。
保管期間はどうするのでしょう。
どこからどこまでが「エージング中」(廃棄物)なのか、どこから製品の保管なのか、そして「売れなければごみ」という判断をどうするのか、こうした線引きが見えてきません。
この辺をきちんとしなければ、合法的な野積みが、あちこちに出来てしまいます。「誰もが要らないものはごみ。売れない物はごみ」と、フェロシルト問題の時から、愛知県を訪れる度に、口癖のように言ってしまいますが、ここをどうするのか、まだまだ不透明です。
エージング施設の問題は、単に共同建設の問題ではなく、全国に与える影響を考え、私も取り組んでいきたいと思っています。
▲愛西市大野町での鉄鋼スラグ学習会。約100名参加。
■午前中は、市民活動のお手伝いをし、午後は、講師に
午後1時半から、大野町での「鉄鋼スラグエージング施設」建設問題で活動している団体「大野町鉄鋼スラグを考える会」の学習会で、ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク代表として講師を務めました。
驚くことに、会場には約100名の住民が参加。平成14年からの鉄鋼スラグ問題への取り組みや、他県での鉄鋼スラグ事件について話しましたが、皆さんとても熱心にきいてくださいました。
また、会場には、鉄鋼スラグ問題を週刊誌などで取り上げてくださったジャーナリストの方も来ていらっしゃいました。
明日は、環境問題に取り組む団体の方と一緒に、葦笛づくりを習いに行く予定です。ならってきたことは、地域の子どもたちに教えたいと思っています。
▲鉄鋼スラグ問題学習会で、講師をします
しばらく書き込みがご無沙汰になってしまいました。
お昼間は暖かいのですが、夕方になるとまだまだ寒さを感じますね。
■鉄鋼スラグって何だ?
愛西市大野町の鉄鋼スラグ問題で、以下の通り学習会が開催されることになり、市民団体代表として講師にお招きいただきました。
日時 : 5月2日(金)1:30~
場所 : 永和地区防災コミュニティーセンター
講師 : ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク・代表
大学(環境情報ビジネス学部)・非常勤講師
代表 : 吉川 三津子
主催 : 大野町鉄鋼スラグ問題を考える会
平成14年から取り組んできた鉄鋼スラグ問題。今までの経過と鉄鋼スラグリサイクルの課題について、話します。
■昨日の夜(28日)は、日進市で勉強会がありました
夜7時から9時まで、行財政改革の勉強会が毎月あります。他市の取り組みなどを聞くことも出来、愛西市に何が欠けているかがよくわかります。
最後に「最高のことをせよと言わないけど、最低限のしくみはつくらないとね」と、愛西市の状況にひとこと先生からご意見を頂いた次第です。
▲本日、午後1時半から愛西市大野町「くわはら内科」で学習会をします
■中日新聞に、金曜日からのすったもんだの事件が載りました。
19日(金)に、愛西市大野町の鉄鋼スラグ関連施設建設計画地(共同建設)に、津島市で野積みされている鉄鋼スラグが持ち込まれ、埋められているとの住民からの連絡を受け、県や市などと連絡をとり、ストップさせることができました。そして、すぐに過去の資料や公文書などを調べなおしました。
そして、私が、昨年9月に受け取った「公開質問状の回答」を、このブログで公表したのがきっかけで、県は「津島市の鉄鋼スラグに汚染があった」ことを思い出したのでしょう。
昨年9月に受け取った回答は、以下
質問
環境部は、「津島市の鉄鋼スラグは、製品である」と判断したと聞いているが、事実か。また、リサイクル製品として扱われた経緯があったとしても、不要となれば廃棄物であるが、どのような根拠で廃棄物か有価物かの判断をされたのか説明いただきたい。県回答
共同建設(有)がリサイクル目的で鉄鋼スラグを(株)祥雲に有償売却したものであり廃棄物ではないと判断していた。
しかし、今回の溶出試験の結果において、フッ素が土壌環境基準値を超過していたことから同社は、改善計画書の中で(株)祥雲に有償売却した鉄鋼スラグにおいても全量撤去することとしております。
【東京新聞】080422
基準超える鉄鋼スラグ埋設 愛知県、見過ごし了承
2008年4月22日 09時29分
産業廃棄物中間処理業者「共同建設」(愛知県蟹江町)が農地に野積みされていた鉄鋼スラグについて、土壌改良材として自社所有地内に埋める計画を県に打診したところ、県が昨年8月の調査でこの鉄鋼スラグから環境基準を超す有害物質のフッ素を検出していたにもかかわらず、調査結果を見過ごして了承し、同社が約120トンを埋めていたことが分かった。
同社が打診したのは今月16日で、了承を受けて同日中に同県愛西市内に埋めた。
地元住民らが埋設に気付いて同社にやめるよう訴え、県にも報告したため、県は昨年調査していたことに気付き、フッ素が環境基準を超すことからこの鉄鋼スラグを産廃に当たると判断。廃棄物処理法に基づき、業者に撤去を指導した。
共同建設は「環境基準を超えていることを知っていれば、使わなかった」と話すが指導には従い、22日から撤去するという。県廃棄物監視指導室は「担当者が変わり、検査結果を失念していた」とミスを認めた。
共同建設が製造した鉄鋼スラグの問題は昨年8月に発覚。同社が同県弥富市などに野積みして長期間の雨風にさらす「養生」と呼ばれる工程の最中だった鉄鋼スラグについて、県がサンプル調査して、一部から環境基準を超える鉛やホウ素、フッ素を検出した。県は同社に環境基準を超えた鉄鋼スラグは産廃に当たるとして適正処分するよう改善命令を出した。
この際、県はすでに製品として売却された後に、同県津島市の農地に野積みされたままだった約8千トンの鉄鋼スラグも調査。1リットル当たり0・85ミリグラム(環境基準値0・80ミリグラム)のフッ素を検出したが、共同建設に伝えていなかった。
社会問題化したのを受けて共同建設は、売却先の事情で放置される恐れのあった津島市の8千トンを買い戻していた。
売却済みの鉄鋼スラグが環境基準をクリアしていればリサイクル製品として問題ないとして、同社は買い戻した分について独自にサンプル調査を実施。基準値内だったとして県に土壌改良材として使う方針を伝えていた。8千トンを埋める計画だったという。
【鉄鋼スラグ問題】 鉄鋼スラグは製鉄の過程で発生する副産物。路盤材やコンクリート製品の骨材として利用されている。昨夏、市民グループの調査で愛知県弥富市などで野積みされていた共同建設の鉄鋼スラグから環境基準を超える有害物質が検出されたことをきっかけに県が調査に乗り出し、改善命令を出すなど共同建設を指導していた。同社は改善計画を出して野積み状態の鉄鋼スラグについて処分を進めている。
▲愛西市大野町の新たな鉄鋼スラグ問題
■愛西市大野町の鉄鋼スラグ「産業廃棄物処理施設計画」
鉄鋼スラグの製品置き場として計画されていた案件が、廃棄物処理施設の一部(鉄鋼スラグエージング用施設)として申請されることになりそう。
この件で、昨日の18日(金)に、地元の方から携帯に電話を頂きました。
愛西市大野町の予定地に、穴が掘られ、鉄鋼スラグが埋められているという電話でした。私は、会議で名古屋にいましたので、急いで県に連絡し、とりあえず工事を中断するよう申し入れ、すぐに工事はストップされることになりました。
全国ではじめての事例となる「エージング用施設」となるわけですが、廃棄物処理法上、どのような手続きが踏まれるのか、不透明な部分が多くあります。
また、今回持ち込まれた鉄鋼スラグは、津島市で野積みされているものでした。私たちの検査では、ホウ素が環境基準を大きくオーバーした場所で、廃棄物として最終処分場へ持って行かれるはずだったものです。県の検査でもフッ素が土壌基準をオーバーしていました。
http://blog.goo.ne.jp/aiainet_2005/e/5453af24fa95abc8c847ee976c085d5e
■昨年、10月14日の「鉄鋼スラグ問題調査報告会」で
ご相談を頂き、昨年草平コミュニティーセンターで開いた報告会の事を思い出しました。この集会のことは、http://blog.goo.ne.jp/aiainet_2005/e/502afd0b9d07983fc996457bd58c4cc5
に載っています。業者である共同建設から受け取った搬出工程表も掲載してあります。
■自主撤去の意味は?
今になって「自主撤去とは、最終処分場へ持っていくことではなく、移動するという意味で言ったのですよ」なんて言われてたら困ると、当時の資料や記録を、段ボールから探し出しました。
ありました。ありました。10月14日の報告会には、共同建設も招き説明を求めましたが、そのときの共同建設から聞いたことがメモに残っていました。処分費についての問いかけで、「全量で約8万トン。20億円くらいかかる」と言っていました。
■大学の講義の後、現場に立ち寄りました
薄暗くなっていましたが、津島市の現場と愛西市の大野町の予定地を確認して帰りました。この日は、ちょうど講義の中で、「廃棄物とは何か」の議論を学生としたばかりでした。
津島市で野積みになっている「鉄鋼スラグ」は、長期に放置され、また、大きな事件となった鉄鋼スラグですので、客観的に判断して「製品としての価値はない」と言えると思います。
しかし、それを自社で使う場合、どうなるのでしょうか?「有価物?それとも廃棄物?」。でも、今回の場合、土壌汚染法の基準をオーバーしていたのですから、これは廃棄物ではないでしょうか。となると、今回の件は、不法投棄になってしまいます。
★鉄鋼スラグ問題、今までの活動ページをご覧下さい★
ブログの右にかる「カテゴリー」で「市民運動_鉄鋼スラグ」をクリックしてください。今までの活動が載せてあります。
▲愛西市での鉄鋼スラグ問題への取り組みが、「サンデー毎日」に掲載されました
本日、「サンデー毎日」が送られてきました。
カラーグラビアの部分、3ページにわたり、愛西市の鉄鋼スラグ問題が載りました(私の姿も載っています)。よろしかったら、ご覧下さい。
ブルーシートが被った後と、被る前の写真が載っています。
鉄鋼スラグの問題は、地域だけの問題ではなく、「リサイクル全体の問題」として考えていかねばなりません。
【 日 記 】
無党派市民派議員の勉強会が、名古屋でありました。今日のテーマは、行財政について。午後6時~9時まで、しっかりと勉強しました。 終わってから、それぞれの議会でのテーマについて話しました。
議会では、どの議員も私と同じような苦労があるようでした。
▲鉄鋼スラグ情報が届きました
■愛知県の方から、鉄鋼スラグ情報が届きました。
まだ現地に行っていませんが、「これって、鉄鋼スラグでしょうか?」という問い合わせが届きました。場所は、愛知県の東の果て。
▲危険なリサイクル!鉄鋼スラグ 未検査で販売
さて、ご報告が遅れましたが、11月22日の中日新聞で、鉄鋼スラグが安全チェックしないまま販売されていたことが、報道されました。私は、リサイクル製品のノーチェック流通は、ごく当たり前に行われていると思っています。
たとえば、堆肥です。一度、肥料登録すれば、お墨付きを得たように流通されます。最近では、建築廃材を材料にしたものも多く、原料(廃材)にばらつきがあるのですから、肥料登録がお墨付きになったのでは、困るのです。
鉄鋼スラグは、クリーン購入法や県などのリサイクル認定がお墨付きになっていますが、堆肥は、肥料取締法がお墨付きになっているといってよいのかもしれません。
■鉄鋼スラグ 未検査販売(07年11月22日 朝刊1面)
▲鉄鋼スラグを使った人口干潟(三河湾)について
■長いメールが届きました。ご紹介!
鉄鋼スラグについて、情報が届きましたので、ご紹介します。
私も、このことは、以前より承知していましたが、なかなか手が回らない状況です。鉄鋼スラグの有効利用なのか、鉄鋼スラグの捨て場なのか、よく見極める必要があるでしょう。
また、今回起きた鉄鋼スラグから有害物質が出た原因究明がされていません。高炉スラグや製鋼スラグ、そして、製造過程で出るものも「鉄鋼スラグ」とひとくくりにされているのは、問題です。もし仮に、最初の実験は、安全担保のされたもので実験されたとしても、実験後に使用されるであろう大量の企業からの鉄鋼スラグがすべて安全とは言い切れません。
ご意見などあれば、お寄せいただけると助かります。以下、いただいたメールより、抜粋しました。
★どうして、鉄鋼スラグを使うのか? → 干潟造成に必要な砂の入手が困難となっているため、鉄鋼スラグ利用を進める
三河湾の人工干潟造成に鉄鋼スラブを使用することは、以前から検討されていました。たとえば、愛知県西三河農林水産事務所はHPでこう書いています。
http://www.pref.aichi.jp/nourin-nishimikawa/chiiki-plan/chiiki-plan-15-sec3-11.pdf
《干潟造成に必要な良質な砂の入手が困難となっているため、造成材としての利用の可能性が高い鉄鋼スラグについて、浚渫土砂と効果的に混合する手法の開発と、鉄鋼スラグを活用した干潟造成の実証事業にも取り組みます。》
《干潟造成材としての鉄鋼スラグを利用する手法の開発を進める。》
★砂の代わりとして鉄鋼スラグに目をつけた
また、「エコキャンペーン GO!地球のおそうじ隊」のHPにもこう書かれています。
http://www.tv-aichi.co.jp/eco/campaign/umi_fukei/sp_04.html
《(愛知県水産試験場の)石田さんたちは、失われた三河湾の浄化機能を取り戻そうと、人工干潟をつくって研究を進めてきました。しかし今、問題に直面しています。干潟に使う土砂が、来年以降確保できないのです。そこで、砂の代わりとして鉄鉱スラグに目をつけました。鉄を精製する際に生まれる残りかすです。成分は砂とほとんど変わらず、入手も簡単です。》
《巨大な水槽に天然の砂と鉄鉱スラグを敷き詰め、違いを見ることにしました。》
《実験開始から1ヶ月。鉄鋼スラグの干潟にも、天然の砂の干潟と同じように、アサリの赤ちゃんが住んでいました。成功です。》
以下は、中日新聞や愛知県西三河農林水産事務所HPなどの記事です。
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《『中日新聞』11月7日夕刊》
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007110702062594.html
三河湾に人工干潟 名古屋港しゅんせつ土活用
国土交通省三河港湾事務所(愛知県豊橋市)は12月から、同県蒲郡市沖の三河湾で、名古屋港でしゅんせつした土などを使い、人工干潟を造成する試験を開始する。毎年のように赤潮が発生する三河湾の浄化が目的。増え続けるしゅんせつ土の行き場を探している名古屋港関係者も歓迎しており、両者の利害が一致した形だ。
人工干潟が計画されているのは、蒲郡市三谷町の沖合約200メートル付近。名古屋港の土は粘土質のため、製鉄時に生じたスラグ(かす)などを混ぜてアサリやトリガイなどの貝類が生息できるよう粒を粗くする。水質や貝類の生息などの効果を調べるため4種類の干潟を造成。しゅんせつ土にそれぞれ、製鋼スラグ10%、同20%、水砕スラグ20%、矢作ダムしゅんせつ砂40%──を混ぜる。
1種類の広さは約20メートル四方で深さは1メートル前後。全体の埋め立て量は計1300立方メートルとなり、来年度までデータを集める。本年度の事業費は約1億円。
三河湾は、外海との開口部が狭く、河川からの生活排水などによる汚染物質が滞留しやすく、ヘドロが海底に蓄積。年間20回以上の赤潮が発生し、漁業に悪影響を与えている。人工干潟でヘドロを覆うとともに、貝類のすみやすい環境をつくって水質を浄化させる。
一方、名古屋港ではコンテナターミナル整備が進み、しゅんせつ土は名古屋港沖にある広さ約260ヘクタールの埋め立て地「ポートアイランド」に山積みになっている。土は毎年100万立方メートル以上、増え続けており、10年以内に満杯になる見込みという。名古屋港湾事務所の岡崎稔彦副所長は「漁業者への配慮からこれ以上の埋め立ては困難。土の新たな活用につながる三河湾の事業に期待している」と話す。
三河港湾事務所の塩田昌弘所長は「まずは試験を成功させ、継続的な事業で三河湾の浄化に役立てていきたい。またしゅんせつ土の活用のモデルケースになる可能性もある」と意気込んでいる。
三河湾では、国交省三河港湾事務所が1999年度から五年間で愛知県田原市・伊良湖沖の砂を活用し、同湾各地に人工干潟を造成。蒲郡市西浦町沖では、水質の汚濁度を示す化学的酸素要求量(COD)が半減し、貝類が増えるなどの一定の成果が出ている。
写真:人工干潟をつくる三河湾の現場。後方はラグーナ蒲郡=愛知県蒲郡市三谷町沖で、本社ヘリ「おおづる」から
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《愛知県西三河農林水産事務所のHP》
http://www.pref.aichi.jp/nourin-nishimikawa/chiiki-plan/chiiki-plan-15-sec3-11.pdf
干潟造成により有用貝類の漁場を保全します
~青く豊かな三河湾の再生のために~
*現状と課題
〇 古くから有用魚介類の宝庫として知られる三河湾も、水質等の環境悪化に伴い、漁業生産や海のレクリエーション活動に大きな影響を及ぼしているため、三河湾の海域浄化が求められています。
〇 三河湾は有用貝類などの成育場であり、天然干潟の保全と併せて人工干潟を造成する必要があり、平成12 年度から管内漁業協同組合の共同漁業権漁場内に干潟・浅場の造成事業を実施してきましたが、漁場生産力の回復と浄化機能の向上を図るため、引き続き実
施していく必要があります。
〇 また干潟造成に必要な良質な砂の入手が困難となっているため、造成材としての利用の可能性が高い鉄鋼スラグについて、浚渫土砂と効果的に混合する手法の開発と、鉄鋼スラグを活用した干潟造成の実証事業にも取り組みます。
*目標項目及び目標値
〇 干潟・浅場造成事業による干潟造成
〈現況〉2005年度 2 ha
2006年度 7 ha
2007年度 12 ha
2008年度 17 ha
2009年度 22 ha
〈目標〉2010年度 27 ha
(注)上記計画は三河湾(第1種共同漁業権漁場区域内)における造成目標数値。
*目標を達成するための手段・方法
〇 「干潟・浅場造成事業計画」による計画的な実施を図る。
〇 干潟造成に不可欠な土砂の確保に努める。
〇 干潟造成材としての鉄鋼スラグを利用する手法の開発を進める。
〇 実証干潟での有用貝類の成育に関する有効性を実証する。
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