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吉川みつこの〝気ままではいられない〟日記
▲石原産業の株主総会に行ってきました。
フェロシルト問題も終結という甘い考えもあり、昨年の株主総会には、参加しませんでした。
しかし、今年は、フェロシルト問題後の、有機残渣不法投棄事件や汚水漏れ事故、火災事故、そして、ホスゲン問題、放射線量率オーバーのアイアンクレー処理問題など、山ほどの膿がにじみ出ました。
こうした問題を石原産業どう説明するのか、また、株主からの追求にどう答えるかを確認したくて、今年は、出席しました。同じく株主代表訴訟をしている小川まみさんと一緒に行く予定でしたが、小川さんは急用ができ、私一人でいくことになりました。
●朝9時半頃、新石原ビルの前に到着。
会社の前には、テレビカメラや新聞記者が詰めかけていました。中へ入る株主にインタビューをしており、その様子を向かいのサークルKで見ていました。定刻が近づいたので、私は、こっそりと入り口の脇の方からビルの中へ入りました。
私は、株主総会に出席するのは初めてで、テレビで放映されている他の会社の株主総会くらいしか知りませんが、最初に驚いたのは、社長が「頑張っていきたい」という趣旨の発言をすると、会場から拍手があったこと。質問が、なかなか出ず、今回の一連の事件への厳しい追及はありませんでした。
質問する予定はありませんでしたが、我慢できなくなった私は、「放射線量率オーバーで搬出したアイアンクレーは、どうするのか?」と質問しました。回答は「行政の指導に従っていく」とのこと。
石原産業は、どうして株主総会をオープンにしないのか。社長は、今後情報公開をしていくと言いましたが、総会の公開こそ、情報公開だと思いました。
▲石原産業四日市工場の見学に行ってきました
大学で非常勤講師として「循環型社会論」を教えており、今年は、石原産業のコンプライアンス(法遵守)について、学生と考えるような講義をしています。
石原産業は、四日市公害の原因企業のひとつであり、今回のホスゲン無届け製造などのあらたな環境犯罪が明らかになり、直接石原産業の言い分も聞いておこうと、四日市市民団体メンバーとして参加しました。
フェロシルト問題に平成14年から関わってきた私ですが、何度も石原産業にはだまされたという思いがあり、織田社長の言葉をすんなりと信じることは出来ませんでした。安藤常務の時も、汗を拭き拭き、一生懸命やっているという姿がアピールされていたように思います。そんな姿とどうしてもだぶってしまう。石原産業が本当に生まれ変われるかどうか、今しばらく見ていこうと思いました。
織田社長のこの言葉が印象的でした。
「当時防ぎうる立場にあったのは、田村社長であった。そして今の責任は私にある」
「放射線量率の高いアイアンクレーを撤去するとなると、石原はもたない(倒産する)」
▲石原産業問題で、愛知県に要望書を提出しました(その2)
■瀬戸市が行った調査結果/フェロシルトも、放射線量率がオーバーしていた
フェロシルト問題には、平成14年から取り組んでいますが、当時、瀬戸市の川がフェロシルトで真っ赤に染まったことがあり、そのとき、瀬戸市がフェロシルト調査をしました。
それが、以下の資料です。
この頃、私たちは「放射能を含むリサイクル製品はいらない!」と活動をしていましたが、行政職員も放射能に関する知識が乏しく、私自身も専門書を片手に勉強しながらの活動でした。
不法投棄ならびに放射能問題で活動していたフェロシルト問題は、平成17年6月の岐阜県による調査から六価クロムが検出されたことから、放射能のことはほとんど報道に上らなくなりました。
石原産業の放射線量率改ざんの発表で、改めて放射能問題に取り組むことになりそうですが、上記の瀬戸市による調査は貴重な調査であり、フェロシルトが「平成3年チタン鉱石問題に関する対応方針」をクリアしていない証拠となるかもしれません。
▲三重県に抗議文を出しました
午後1時、三重県庁に出向き、愛知県、三重県の団体で、石原産業のホスゲン等の問題で、抗議文&要望書を提出しました。
石原産業は、アイアンクレーの放射線量率を改ざんしていたとのこと、三重県の監督責任が問われます。改ざんされなかったら、アイアンクレーは「廃棄物処理法上の廃棄物」として扱われることはなかった。「廃棄物処理法上の廃棄物」でなかったら、フェロシルトとしてリサイクルされることはなかったはず。
フェロシルト事件では、様々な改ざんをしてきた石原産業。
同行した四日市の市民団体も、大きな怒りを三重県にぶつけました。
▲どうなってるんですか?石原産業
■株主代表訴訟開始から1年が経ちます。
昨年、石原産業の当時の社長田村・副工場長佐藤をはじめ23人の役員(フェロシルト製造・流通時)に対して、株主代表訴訟で489億円の賠償請求の訴訟を、ともにフェロシルト問題に取り組んだ寺町さん、小川さんと一緒に起こしたのは、昨年。今も裁判は続いている。
■どこまで、環境犯罪が続くのだろう。
四日市公害、四日市港への廃硫酸垂れ流し事件、そしてフェロシルト事件。今度は、ホスゲンという化学兵器になるようものを無許可で製造。
三重県の問題には、RDF問題にも取り組んできたが、三重県のみなさんはこの現状に対して、もっともっと怒らねばならないと思う。
以下、記事の紹介。
■放射線量が高いアイアンクレーに撤去命令が出せないなんて!
私は、読売新聞(最後に紹介)の記事を読んで腹が立った。
平成18年2月の「フェロシルト問題省庁交渉」は、文科省、環境省、経産省が相手だった。記憶は定かでないが、このとき私は、平成3年の「チタン鉱石問題に関する対応方針」そのものが、廃棄物処理法違反であること。この方針が出されたことが、アイアンクレーを廃棄物処理法で扱われる廃棄物であることを認め、廃棄物であることはリサイクルを認めることにつながり、フェロシルト事件が起きたと話したように記憶している。
つまり、廃棄物処理法では、放射性物質を含んだ廃棄物は除外されているのに、最終処分場へ入れるための方策を「方針」という法的根拠のない文書で処理したのだと、私は思う。
廃棄物処理法では、違法行為が起きたときの罰則等がうたわれている。しかし、法違反の「方針」で済ませたことが、今回の「撤去命令が出せない」ということにつながっている。この方針を出したとき、放射線量以上のものが持ち込まれたときの想定は、されて当然のことだったのではないか。その場しのぎの方針のツケが今きている。
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/080524_2.htm
石原産業搬出物 三重県、撤去命令出せず
アイアンクレー 基準超す放射線量率
石原産業四日市工場(三重県四日市市)が、放射線データを改ざんして不正に持ち出し、四日市市内の処分場に埋め立てた「アイアンクレー」が、放射性物質を含んでいるため、三重県が廃棄物処理法に基づく撤去命令などを出せない状態であることが23日、わかった。国や県が対策を協議している。
アイアンクレーは、同社の主力商品「酸化チタン」の製造後に出る汚泥で、原料のチタン鉱石に由来する放射性物質が含まれる。同工場は1998年から2004年までに計33万トンを処分場に搬出したが、3分の1の約10万トンについては放射性物質の測定値を改ざん、国などに虚偽の報告をし、不正に埋め立て処理した。
放射性物質を含む産業廃棄物は、廃棄物処理法が定める「廃棄物」に該当せず、本来は産廃として処理できない。しかし、国が1991年にまとめた「チタン鉱石問題に関する対応方針」で、基準(1時間あたりの空間放射線量率0・14マイクログレイ)以下の場合は、人体や環境に害を及ばないとして、運用上、同法に基づいて処理できる。同工場は当初、アイアンクレーの数値を低く改ざんし、産廃として処理したが、実際の数値は基準の最大3倍で、本来は工場外に持ち出せないレベルだったことが判明。法律上も「産廃」でなくなったため、県では同法に基づく行政指導や、撤去命令などの対策が取れないとしている。
放射性廃棄物を所管する文部科学省は「現状では、対応する法令がない可能性が高い」としているが、産業廃棄物行政を所管する環境省は「不正の看過はできない。何らかの手を打つ必要がある」とし、文科省などと対応を協議していく方針だ。
(2008年5月24日 読売新聞)
▲放射線量越えのアイアンクレーに、撤去命令が出せないことについて
■一つまえのに書いたブログ記事「三重県が撤去命令を出せない」ことについて
廃棄物処理法上、放射性物質を含んだ廃棄物は、廃棄物処理法で扱えないのだから、廃棄物処理施設に搬入することはできない。しかし、平成3年の「方針」(通達)で、一定以下の放射線量のアイアンクレーを最終処分場に入れることを認めた。
記事では、廃棄物処理法で扱えない廃棄物だから撤去命令が出せず、三重県が困っているというが、私はどうしても納得がいかない。
そもそも放射性物質を含んだ廃棄物を、廃棄物処理法で認めた処分場に入れることはできず、例外として「方針」で一部を認めたのであり、それ以外の放射性物質を含んだ廃棄物を、廃棄物処分場に入れたら、廃棄物処理法違反でしょ?許可品目以外のものを偽って搬入したら、撤去命令でしょ?
廃棄物処理法に、どこか抜け落ちたところがあるのかな?調べてみることにしましょう。
▲石原産業、フェロシルト以外の7つの不正を発表
■どこまで続くのか石原産業の不正!!
今日、テレビで、またもや石原産業の事件が報道されていました。
私は、今、原告の一人として、石原産業の当時役員を相手に株主代表訴訟をおこしています。四日市公害を起こした大手企業でありながら、コンプライアンス意識が向上していないこと、何とも理解ができません。役員らの責任も問われて当然だなと今回のマスコミ発表を聞き、改めて思いました。
私たち愛知ネットワークが、フェロシルト問題に取り組み始めたのが、平成14年。早6年になります。フェロシルト事件では、虚偽のリサイクル申請や不正をカモフラージュするために商標登録などをしていたと、刑事裁判の中で語られた。
そして、刑事事件の判決がでた直後、農薬製造過程の産業廃棄物を不法投棄したことも大きな事件となりました。
フェロシルト問題では、何度も直に石原産業とやりとりをしてきましたが、「これだけでは終わらない」とは思ってはいましたが、違反をして猛毒を製造していたことには驚きました。
フェロシルト問題に関するみつこのHPは、ここ
■ホスゲンを製造したのは、2004年2月。今までの活動と照らし合わせてみました。
04年2月というと、その3ヶ月ほど前に、瀬戸市で赤い水がでた頃です。そして、ホスゲンを製造し始めた2月に、私たちは上京し、環境省や経産省とフェロシルト問題で懇談をもちました。フェロシルト事件として、事態が動き始めた頃に、石原産業は、ホスゲンを無許可で製造し始めたことになります。
■放射線量が高いアイアンクレー(廃棄物)
今回の発表で、マスコミによっては、敷地内にアイアンクレー等を埋めている可能性についても触れています。また、放射線量が高い廃棄物を搬出していたことも石原産業は発表しているわけですが、私たちは、楠の衛生センター敷地内で、放射線量を測定したことがあります。あちこちにアイアンクレーがむき出しになっており、場所によっては、かなり高い放射線量が測定されました。
その後、四日市市も、かつてのアイアンクレーの埋立現場を発表してますので、そういった場所の環境調査を継続的にしていく必要があります。
以下、報道の一部を紹介。
猛毒ホスゲン170トンを無届け製造 石原産業 2008年05月14日22時06分
化学メーカー・石原産業(大阪市)の織田健造社長は14日、三重県庁で記者会見し、四日市工場(同県四日市市)で、毒ガスとして化学兵器に転用可能なホスゲンを国に無届けで製造するなど、新たに7件の不正行為を発表した。同社は有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」を不法投棄した罪で、同工場の元副工場長が実刑、法人としての同社も罰金5千万円の判決を受けている。
同社の説明によると、新たな不正は、フェロシルト事件を受けて今年3月、全社員約1600人に文書で不正行為の報告を求めた社内調査で判明した。(1)農薬の原料で化学兵器に転用可能なホスゲンを、化学兵器禁止法で定められた国への届けをせずに製造(2)海中へ投棄する排水内のマンガン測定値の改ざんなどで、いずれも四日市工場での不正だという。
ホスゲンは年間30トン以上生産する場合、計画量と前年の実績を経済産業省に届け出ることが化学兵器禁止法で義務づけられている。しかし、同社は05年に約98.1トン、06年に約74.5トンの計172.6トンを国に届けずに製造していた。織田社長は「当時の工場責任者が、毒性の高い物質の製造を明らかにすると、住民の理解を得にくいと考えたようだ」と説明し、ホスゲンの漏出や農薬製造目的以外への転用はなかったとした。
さらに、同工場に建設中のプラントの地下水から、環境基準の約500倍(1リットルあたり5ミリグラム)に当たる濃度のヒ素を検出し、四日市市へ届け出たことや、工場敷地内に放射性物質が付着した廃材が埋設されていたことも明らかにした。不法な埋設について、「都合が悪いものがあると、とりあえず埋めておけという雰囲気だったということか」と質問された織田社長は、「そうだったと想像される」と答えた。
7件の不正行為以外にも、トラックの過積載やファクス・コピーの不正使用などの報告が社員からあったという。
また、フェロシルト不法投棄事件に関して、弁護士3人による第三者調査委員会の調査報告で「関与した幹部、従業員にもしかるべき処分がなされるべきだ」と指摘され、織田社長を3カ月間20%減俸にするなど、役員、管理職16人を停職、謹慎、減給の懲戒処分とした。田村藤夫前社長に求めている退職慰労金の返還について、織田社長は「前向きとの返答を得ている」と述べた。
不正はもうないのかとの質問には、「ほぼ出尽くしたと思っているが、コンプライアンス(法令順守)意識が非常に低い企業風土があったため、ないとは断言できない」と話した。
◇
〈ホスゲン〉 農薬やポリウレタンなどの原料として使われる化学物質。無色だが毒性が強く、刺激臭がある。人体に触れると目や気管、皮膚などに炎症を起こし、呼吸困難や肺水腫などを引き起こして死亡する場合もある。第1次大戦中、ドイツ軍が化学兵器として使用を始め、旧日本軍も砲弾などに使用したとされる。
<石原産業>猛毒ホスゲンの製造隠す 放射線産廃汚泥も搬出
5月14日23時32分配信 毎日新聞
放射線物質のデータ改ざんなどの不祥事が分かった石原産業四日市工場=三重県四日市市石原町で、2008年5月14日午後6時半ごろ、清藤天撮影
大手化学メーカーの石原産業(大阪市)は14日、同社四日市工場(三重県四日市市)が放射線量率の自主管理基準値を超えた産廃汚泥「アイアンクレー」を四日市市内の産業廃棄物処分場に搬出し、虚偽の測定結果を国や同県に報告していたと発表した。同社は猛毒ホスゲンの製造を隠すなど、ほかに8件の不正行為も併せて公表、過去には土壌埋め戻し材の不法投棄で摘発されており、企業体質が問われそうだ。
織田健造社長が同県庁で会見して明らかにした。国内で勤務する全従業員約1600人を対象にした調査などで判明したという。
アイアンクレーは同社の主力製品である酸化チタンの製造過程で生じる汚泥。98年~04年の測定で、恒常的に放射線量率が基準値の3倍近い値になっていた。その間、約33万トンのアイアンクレーを搬出したが、うち3分の1は基準値を超過していたという。三重県は「健康に被害の出る心配はないが、許されない行為だ」としている。
また化学兵器にも使われる毒性の強い気体「ホスゲン」を、04年9月からの2年間で170トン余り生産したが、虚偽の届け出をして製造を隠していたことも判明。ホスゲンは施設設置や30トン以上製造する場合に、化学兵器禁止法などに基づく関係機関への届け出が必要だが、同社は「一酸化炭素と塩素の混合機」などと記載し、ホスゲン製造を明示しておらず、同法違反などに当たるという。関連設備の稼働を急いだ当時の担当者が、地元住民の理解を得にくいホスゲンの明示を避けたらしい。
このほか、同工場で、酸化チタンの不良品や有機物(残渣ざんさ)が敷地内に不法に埋設されている疑い▽排水に環境基準を上回るマンガンなどが含まれていたことの未報告▽法で届け出が必要な化学物質「ジクロロメタン」の排出量を虚偽報告▽アンモニアガスの伊勢湾への放出▽環境基準を上回るヒ素などを敷地内の地下水から検出--などもあったという。
織田社長は「コンプライアンス(法令順守)意識が非常に低い企業風土、体質があったと判断している。過去のうみを出し切り、新しくスタートしたい」と謝罪した。
同社は9件の不正行為の発表にあわせ、土壌埋め戻し材問題などに関して、織田社長をはじめ28人を減俸、停職などの処分にしたことも明らかにした。【田中功一】
▽ホスゲン 極めて毒性が強く、第一次世界大戦で窒息性毒ガスとして使われた。オウム真理教事件では、ジャーナリストの江川紹子さん宅に噴霧された。毒ガスとしてだけでなく、医薬品や農薬、合成染料などの原料や化学反応の試薬など幅広い用途がある。常温では無色の気体で、吸い込むと呼吸困難などの症状が表れ、数時間後に死亡する。
▲リサイクル偽造 農薬汚泥を、「フェロシルトB」と名付ける
■石原産業の農薬汚泥不法投棄事件
不法投棄での起訴の時効が迫る中、三重・愛知両県警の合同捜査本部は21日朝、石原産業四日市工場(三重県四日市市)に廃棄物処理法違反(不法投棄)の容疑で家宅捜索に入った。
NHKのニュースで、この農薬残渣(産業廃棄物)に、「フェロシルトB」と商品名をつけていたとの報道を聞いたとき、正直「えっ?」と思い、ここまで悪質なリサイクル偽造がされていたことに改めて驚いた。
今回の事件は、04年11~12月に、愛知県内のフェロシルト流通の中心的な人物に依頼し、農薬原料の製造過程で発生した有機物残渣と焼石膏などの混合物の産業廃棄物約257トンを、瀬戸市余床町と同市広之田町に不法投棄した疑い。
石原産業は、元工場副工場長(佐藤驍)の独断行為としている。しかし、合同捜査本部は、副工場長が当時取締役で、会社が運搬費用の一部を支払っていたことから、捜査を進めている。
■時効が、12月上旬に迫っている。
どの報道にも、時効のことが載っています。今までの記事をまとめてみると、
・04年(平成16年)11月~12月 : 不法投棄の実行
・05年(平成17年)8月 : 石原産業によると、不法投棄の事実を田村前社長や安藤前四日市工場長ら、一部の社員が知っていた。
・07年(平成19年)9月 : 石原産業が不法投棄を発表した。(7月のボーリングで判明?)
2年間、石原産業は、この事実を隠していたことになります。もし、この2年がなければ「時効」という言葉が、報道で取り上げられることはなかったでしょう。
★参考までに、石原産業が不法投棄を発表したときのテレビ愛知の報道を紹介します。
有害物質を含む土壌埋め戻し材、フェロシルトを生産、販売していた化学メーカー、石原産業が、今度は農薬原料の製造過程で出る産業廃棄物を瀬戸市内に不法投棄していたことがわかりました。
石原産業によりますと、不法投棄されていたのは瀬戸市広之田町と余床町の、いずれもフェロシルがすでに見つかった場所で、2004年11月から12月にかけておよそ257トンの産廃が埋められたということです。
この産廃は農薬原料を製造する過程で出る有機物で、有害物質六価クロムなどを含んでいます。
石原産業は記者会見で、今年7月に広之田町のフェロシルトの投棄現場でボーリング調査をした際に発覚したとし、今回の不法投棄を主導した元取締役らを今後刑事告発する予定です。
余床町の産廃はすでに撤去、広之田町では、これからで、県はきょう、河川への影響はないかなどを調査し、分析を急いでいます。 テレビ愛知 日時: 2007年09月21日
▲愛知県、石原産業を告発へ!
■今まで告発へ一歩を踏み出さなかった愛知県。やっと動き出します。
忙しくて、記事の紹介が遅れましたが、10日、中日新聞に掲載されました。10月24日にダイオキシン・処分場問題愛知ネットワークと愛知県の懇談会を企画しましたが、その折りも、地元団体から強く告発を求める意見が出され、「告発も含めて考えている」との県側の発言もありました。
今までも、フェロシルト問題では、公文書偽造やフェロシルト不法投棄問題がありましたが、三重県・岐阜県・京都府は、告発に踏み切ったものの、愛知県は厳しい態度に出ませんでした。地元の人たちからは、「やっとですね」という声が届きました。
農薬残渣の不法投棄現場は、すでに石原産業が入手(地権者になった)したとも聞いています。どうして石原産業が、不法投棄現場を買うことになったのか。今後、石原産業には、司法の場で、きちんとすべてを明らかにして、コンプライアンスを遵守する企業になって欲しいと思います。
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007111002063269.html
愛知県が石原産業告発へ 産廃不法投棄で
2007/11/10
化学メーカー石原産業(大阪市)が、愛知県瀬戸市の山林など2カ所に農薬原料の製造過程で出た産業廃棄物を不法投棄していた問題で、愛知県は10日までに、法人としての同社と四日市工場(三重県四日市市)の佐藤驍元副工場長らを廃棄物処理法違反の疑いで愛知県警に告発する方針を固めた。同法に基づき撤去命令も出す予定。
石原産業は、既にこの不法投棄について、元副工場長と搬出した業者の役員2人を津地検に告発しているが、愛知県は同社の責任も解明すべきだと判断した。
同社によると、元副工場長らは2004年11月から12月にかけ、農薬原料の製造過程でできた廃棄物など約257トンを四日市工場から搬出、業者が愛知県瀬戸市の2カ所に埋めていたという。
石原産業は、有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」を岐阜県土岐市などに不法に投棄したとして、津地裁で廃棄物処理法違反罪で罰金5000万円の有罪判決を受けている。
▲石原産業、フェロシルト以外の廃棄物も不法投棄(その2)
広之田にフェロシルトが埋まっているから掘るように!と、石原産業安藤氏には、何度も伝えてきたが、「地主が入れていないといっているから・・・」で済まされてきた。
今日の報道をみて、本当に腹立たしい思いがする。私たちが、指摘していたときには、少なくとも石原産業の何人かは、この事実を知っていたのだから・・・。
中日新聞、TV局のwebより紹介する。
■中日新聞、夕刊より
http://www.chunichi.co.jp/article/national/news/CK2007092102050562.html
石原産業が産廃不法投棄 愛知・瀬戸の2カ所に 元取締役ら告発へ・2007年9月21日 夕刊
石原産業(大阪市)は二十一日、土壌埋め戻し材のフェロシルトが埋まっていた愛知県瀬戸市の少なくとも二カ所に、農薬の原料の精製過程で生じる液体などの産業廃棄物二百五十七トンを不法投棄していたと発表した。現場からは環境基準を超える六価クロムやフッ素などが検出されたという。同社は四日市工場(三重県四日市市)の元副工場長佐藤驍(たけし)元取締役ら七人を処分したほか、佐藤元副工場長らを近く廃棄物取締法違反の疑いで津地検に刑事告発する。
◆05年8月に把握も公表せず
不法投棄は佐藤元副工場長主導で行われ、同社はフェロシルト問題発覚後の二〇〇五年八月に事実把握したが、公表していなかった。これらの責任をとり、コンプライアンス統括役員の林英樹副社長と前社長の田村藤夫相談役が二十日付で退任したほか、安藤正義顧問が三十日付で辞任する。
同社によると、佐藤元副工場長らは〇四年九月から十二月にかけ、四日市工場で農薬の原料の精製過程で生じる有機物の副産物(一一二・五トン)と焼石こう(一四四・五トン)との混合物計二五七トンの処理を、同社からフェロシルトを購入していた愛知県内の複数の産廃収集運搬業者に依頼。業者が瀬戸市の広之田地区に約二百七トン、余床地区に約五十トンを埋め立てた。
副産物は劇物のフェナシルクロライドなど五種類の化合物を主成分にしており、年間二百トンを精製。通常は、工場内で焼却処分されていたが、当時、工場内に蓄積されていた廃棄物が増えていたため、不法投棄したらしい。ほかに約七十トンも埋め立てる予定だったが、豪雨でフェロシルトが埋設地の近くの川に流出し、地元で問題となったため、中断されたという。
同社が七月下旬に実施した広之田地区のボーリング調査で、現地からフェロシルトとは異なる異臭物を発見。分析した結果、猛毒の六価クロムが土壌環境基準(一リットル中〇・〇五ミリグラム以下)の約八倍の〇・三九ミリグラム検出されたほか、環境基準の約五倍の三・九ミリグラムのフッ素なども検出された。余床地区からは昨年十一月に、埋設されていた約四万トンのフェロシルトが全量撤去されているが、広之田地区には約六千トンのフェロシルトが埋まっている。
佐藤元副工場長はフェロシルトの製造、開発を主導。六月に津地裁から廃棄物処理法違反(不法投棄)の罪で懲役二年の実刑判決を受けている。
★CBCTV
産業廃棄物と認定されたフェロシルト、製造元である石原産業は、本来工場内で処理していた別の産業廃棄物を、フェロシルトを一緒に不法投棄していたことを明らかにしました。
石原産業によりますと、新たな不法投棄が判明したのは瀬戸市内の2カ所です。
この現場には、フェロシルトの他に産業廃棄物も埋められているという情報が寄せられ、内部調査を進めていました。
その結果、2つの現場とも本来は四日市工場で焼却処分していた、農薬などの製造過程ででた産業廃棄物を、フェロシルトと一緒に不法投棄していました。
石原産業では、こうした行為を不正と知りながら元副工場長らが行っていたと判断、関与していたとされる役員ら7人を処分するとともに近く刑事告発する方針です。(21日11:52)
★名古屋TV
石原産業がフェロシルト以外にも、大量の産業廃棄物を違法に埋め立てていた事が分かった。
埋められていたのは、農薬原料の製造過程で出る有毒な有機化合物を含む廃液。愛知県瀬戸市内の2か所に不法投棄し、1か所では既に回収されているが、広之田地区には207トン分がフェロシルトと共にまだ埋められたままという。
石原産業では、2年前から田村前社長ら幹部3人がこの情報を知っており、関係者への報告・発表などを怠っていた。
▲石原産業、フェロシルト以外の廃棄物も不法投棄!
■田村氏(元社長)も知っていたのに、行政に報告せず。
先ほど、石原産業が瀬戸市で、フェロシルト以外の廃棄物も不法投棄していたとの情報が届きました。先の刑事裁判は、一体何だったんでしょう。この時期にこのような発表。どんな意味が隠されているのでしょうか。
裁判後に、各地で見つかるフェロシルト。今回は、フェロシルト以外の産業廃棄物です。
http://www.iskweb.co.jp/cgi-pdf/news/1190342826.pdf
平成19 年9 月21 日
各 位
会 社 名 石 原 産 業 株 式 会 社
代表者名 取締役社長 織 田 健 造
(コード番号4028 東・大 第1部)
問合せ先 取締役 炭 野 泰 男
(TEL.06-6444-1850)
有機物残渣の不法投棄に対するお詫びと刑事告発に関するお知らせ
今般、当社四日市工場において下記の産業廃棄物の不法投棄の事実が判明しました。フ
ェロシルト問題に加え、当社四日市工場からの不法投棄の事態を生じさせ、行政当局、地
域住民の皆様並びに多くの関係の皆様に多大なご迷惑をお掛けすることとなりましたこと
を、心からお詫び申し上げます。
なお、今回の不法投棄を主導した佐藤元取締役らを、近日中に、廃棄物の処理及び清掃
に関する法律(「以下「廃掃法」といいます。」)に係る不法投棄の罪で、津地方検察庁に刑
事告発する予定です。
記
1.事実判明と刑事告発に至った経緯
平成19 年6 月に織田取締役(次期社長内定当時)から「全てのフェロシルト埋設未確認先について、調査すると同時に、行政当局に報告すべきである。」との意見が出され、調査を開始し、行政当局に愛知県瀬戸市広之田地区(以下「当該地区」といいます。)
他の情報について報告を行いました。その後、調査を行っておりましたところ、平成19 年7 月に発表しております通り、当該地区でフェロシルトの埋設が確認されました。
当該地区のボーリング調査で、フェロシルトとは異なる異臭物が発見されたので、有機物残渣を含んでいる可能性があると判断し、分析調査の結果をこの度行政当局に報告いたしました。
一方、この間当該地区に有機物残渣を含む産業廃棄物(以下「当該産業廃棄物」といいます。)についての不法投棄に係る情報を入手し、調査を行っておりましたところ、誠に遺憾ながら以下の事実が判明しました。この事実は、当時の社長(田村)以下一部の関係者限りの情報とされ、フェロシルト対策委員会等の場で報告、議論されることはありませんでした。
(1)当社四日市工場合成工場の操業に伴い発生する産業廃棄物である有機物残渣については、工場内の焼却炉で焼却処理しておりました。この産業廃棄物の処理の責任者であった佐藤元取締役らが主導して、平成16 年9 月から10 月にかけて混合した有機物残渣と焼石膏などの混合物約257 トンを同年11 月から12 月にかけて搬出し不法投棄しました。四日市工場からの搬出を請け負ったのは、当時フェロシルトを当社グループから購入していた業者であり、フェロシルト転売先の関係者が管理していた当該地区に埋め立てて投棄されました。
平成17 年8 月頃、当該産業廃棄物の埋設の情報を佐藤元取締役から入手したことから、当社はフェロシルトの埋設を含め、事実を確認すべく当該地区の地権者に事情を聴取しました。しかしながら、当該地区の地権者は、埋設当時当該地を管理していたにもかかわらず、フェロシルトを含め当該地区に埋設していないと主張し、頑強に立ち入りを拒んだため、当社は当該地区に立ち入って当該産業廃棄物の埋設の事実を確認できませんでした。
(2)平成18 年6 月頃、愛知県瀬戸市余床地区におけるフェロシルトの回収作業中にフェロシルトとは異なる異臭物が埋設されていましたが、行政当局に報告することなく、フェロシルトと併せ当社四日市工場に持ち帰りました。当該物は、当社四日市工場内のコンテナに密閉保管されております。
当社はこの事実判明を受け、佐藤元取締役らが、産業廃棄物と知りつつ、当該地区に埋め立てて投棄し、もって、みだりに廃棄物を捨てたものと判断し、刑事告発する予定です。
2.埋設物について
今回、瀬戸市広之田地区及び余床地区に埋設された当該産業廃棄物の分析調査は、現在も継続して行われておりますが、当社内及び社外分析機関による調査で今までに得られた結果は以下の通りです。
当該産業廃棄物は、当社四日市工場、有機中間体の合成過程で副生した有機物残渣と思われる5種類の化合物(2-クロロ-5-トリフルオロメチルピリジン:最高3.74ppm、2-クロロ-3-トリフルオロメチルピリジン:最高27.0ppm、2,4-ジクロロフェノール:最高5.5ppm、3,5-ジクロロブロモベンゼン:最高166.2ppm、3,5-ジクロロアニリン:最高2,894ppm)を主たる成分として含んでいることが判明しました。
広之田地区のボーリングコアーについての調査の結果、フッ素及び一部のコアーにおいて、六価クロム及び1.2-ジクロロエタンが土壌環境基準を超過する値が認められました。
ボーリングコアー別全層を一検体としたダイオキシン類分析結果では、ダイオキシン類対策特別措置法に基づく土壌環境基準を超える値は認められませんでした。
又、広之田地区及び余床地区周辺の井戸水、河川水、現場沈砂池水の社内分析結果では、何れの有機化合物も検出されませんでした。従って、現状、人への健康並びに周辺環境への影響はないものと考察されます。
今後、愛知県の指導の下、引き続き安全性に係わる分析、調査を実施し、早急に当該産業廃棄物の回収を図ることと致します。
3.原因調査分析と今後の対応当社は、社会からの信頼回復とステークホルダーの皆さまへのご迷惑を最小限に留めることを最重要に、抜本的な出直し策として、徹底した原因調査分析、確実な再発防止策、厳正な処分を、実施する所存です。
今回の廃掃法違反事件に対し、当社のガバンナンス等に以下の問題があったと認識しています。それは、当時の社長を含む一部の者が今回の不法投棄の情報入手後2 年間も放置していた「遵法精神の欠如、ガバナンスの欠如」、当社四日市工場の産業廃棄物管理体制における「実態把握不徹底」があげられます。本日、本問題を防ぎ得たであろう立場にあった取締役など7 名の処分を発表しましたが、引き続き今回の問題について厳正に調査し、必要な社内処分を行うため懲罰委員会を立ち上げます。また防止対策として、?第三者の専門家を含めた調査委員会を立ち上げ、今回問題の原因を徹底的に究明し、また当社四日市工場のコンプライアンス状況を総点検する、?今回の問題に対して機能していなかったコンプライアンス委員会、内部監査室の委員長、室長の解任と外部出身者による委員長、室長を任命し機能を強化する、?ガバナンスを改革すべく社外取締役の導入など取締役会のメンバー構成について見直しを行い取締役の監督機能を強化する、?コンプライアンス違反の根絶と役職員の意識改革を図るとともに、役職員の違反者には厳正な処分で臨むことなど、あらゆる手段を模索して、再発防止のための変革に取り組んで参ります。
以上
▲9月18日(火)、石原産業 株主代表訴訟(第2回公判)があります
■18日(火)、大阪地方裁判所にて、石原産業株主代表訴訟の2回目の公判があります。原告が、法定にて意見を述べます。私も原告のひとりですが、議会会期中にて参加できるかどうかは微妙です。
▲瀬戸市広之田で、またフェロシルト!
■平成17年12月から、市民団体が指摘してきた場所からフェロシルト
午前中、「瀬戸市で、またフェロシルトがみつかりました」という連絡が入った。思わず「広之田?」と聞いた私。
本日、午前中、石原産業は、フェロシルトがみつかったことを発表した。場所は、私たち市民団体が「ここに埋まっているから、ボーリングして調べてください」と、愛知県と石原産業に繰り返し要望していた場所。当時の写真まであったのに、愛知県も石原産業も動かなかった。
午後には、地元で説明会が行われた。その場でも「以前から、ここに埋まっていると愛知県にも、石原産業にも言ってきたのに、どうして今なんだ!」と、繰り返し質問がされたそうだ。私たちだけでなく、地域のみなさんも情報提供をしていたんですね。
■抗議文を出しました。
平成19年7月19日
愛知県知事 神田真秋 殿
石原産業株式会社 代表取締役 織田健造 殿
抗 議 文
<申し入れ団体>
ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク
代表 吉川 三津子
瀬戸市にこれ以上産廃はいらない会
代表 川村 正子
本日、「愛知県瀬戸市広之田地区に於いて、新たにフェロシルト埋設場所が見つかった」と石原産業が発表したとの情報を得た。この現場は、2005年12月頃より、フェロシルトが埋められているのでボーリング調査をするよう、愛知県ならびに石原産業に対し要望してきた場所である。このことは、当時の私たちの活動の記録にも残っているが、「フェロシルト流通に関わった者が、埋めていないと言っているので。」と、愛知県と石原産業は調査をしなかった。
同年10月末には、フェロシルトは、逆有償性や六価クロムの問題から「産業廃棄物」と判断されていた。そして、平成17年8月12日の環境省大臣官房廃棄物・リサイクル対策部から出された「行政処分の指針について(通知)」では、
不法投棄の疑いが相当程度確実に予想される場合において、生活環境の保全を確保するため立入検査を実施する必要性が認められる場合には、当該土地は無許可処分業者の事業場又は無許可設置施設に該当し得ることから法第19条第1項を根拠に立ち入り、必要な検査を行って差し支えないこと。
廃棄物処理法第19条第1項では、
・・・政令で定める土地の状況若しくは指定区域内における土地の形質の変更に関し、帳簿書類その他の物件を検査させ、又は試験の用に供するのに必要な限度において廃棄物若しくは廃棄物であることの疑いのある物を無償で収去させることができる。
とされており、愛知県は、現場を掘り起こしての調査が可能な立場であったと言える。
本日の地元の説明会でも、地元住民から「県にも石原産業にも、赤い土が運び込まれていたのに、どうして今まで何もしなかったのか」との声が上がった。このように貴重な市民の声に耳を傾けることなく、今日に至るまで放置されたことに対して、抗議すると共に、当時、市民団体や地元住民から他にも情報が寄せられたはずである。それらの場所についても迅速に調査をし、市民からの情報収集をあらためて行うよう要望する。
▲中津川市で、フェロシルトがみつかった
■愛知県では、小牧市や春日井市で。そして、岐阜では、中津川市で。
愛知県・岐阜県へのフェロシルト運搬の仕事をした伊藤建材は、中津川市の会社。以前から、中津川市への搬入のうわさを聞いていたが、やっとそれが現実となった。
今回の現場は、石原産業が平成17年、岐阜県に「01年に取扱業者がこの工場に10トンダンプ約20台分を搬入した」と報告した。しかし、県は、取扱業者からも聞き取りを行ったが、業者が「工場が使用を断ったため、愛知県内に持ち込んだ」と言ったので、そのままにしていたようだ。
愛知県にも、業者が否定している箇所が残っている。更なる調査が必要だと思う。
以下、07.07.14の報道紹介
http://www.mainichi-msn.co.jp/science/env/news/20070714k0000m040170000c.html
●毎日新聞:フェロシルト:工場敷地内に埋設の可能性 岐阜・中津川
岐阜県は13日、同県中津川市の工場敷地内に、六価クロムなどが検出された石原産業(大阪市)製造の土壌埋め戻し材「フェロシルト」が約300トン埋められている可能性があると発表した。同社は05年に搬入を報告したが、県は詳しく調査しなかった。市が県から報告を受けたのは今月4日で、市は県に報告の遅れを抗議するとともに、14日に半径500メートル以内の住人約50人を対象に説明会を開き、井戸水利用者へ朝晩2回、水道水を支給すると決めた。
埋設の可能性があるのは、同市千旦林の金属加工業・ユニオン機工の駐車場と倉庫の地下約5メートル。県は石原産業にボーリング調査などを指示し、県も17日から井戸水などの調査を実施する。
県によると、石原産業から05年11月、「中津川市の業者が約200トンを搬入したと言っている」と報告された。県はこの業者と面談したが搬入を否定され、それ以上調査しなかった。だが今年6月、愛知県小牧市などで新たに埋設が確認されたため、県が石原産業に再調査を指示したところ、同社が「02年1月に搬入したとの内部文書が見つかった」と報告した。
大山耕二・中津川市長は「大変驚いている。環境に悪影響を与える大きな問題だ」とコメント。県不法投棄監視課の奥村政文課長は「当時はいろいろな情報を基にやれることをやったが、新たな埋設が発覚するとしたら非常に残念」と謝罪した。【中村かさね】
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20070714/200707140811_2321.shtml
●岐阜新聞:中津川の工場地内にフェロシルト300トン?
石原産業(本社大阪市)が製造、販売した有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄問題で、県は13日、中津川市千旦林の工場地内に、フェロシルト約300トンが埋設されている可能性があることを明らかにした。石原産業は県の指示に従い、17日に現地をボーリング調査する。県も同調査に併せて土壌、河川水、周辺の井戸水、放射線の調査を実施する予定で、埋設が確認された場合、撤去を指導する方針。
現場は2002(平成14)年1月に造成され、同8月に工場が建設された場所。地中5メートルほどの場所に埋設されているとみられる。同市は14日に住民説明会を開き、県が状況説明する。
県内ではこれまでに土岐市や瑞浪市、可児市内などの13カ所で計約8万5000トンの埋設が確認され、うち、11カ所で撤去が完了している。
愛知県内で新たなフェロシルトの埋設が相次いで発覚したことから、県では6月8日に石原産業に対し再調査を指示。同11日、石原産業は「新たに内部文書が見つかり、埋設された可能性がある」と報告していた。県はボーリング調査を指示し、石原産業側は現地の工場と調査の実施時期などについて調整してきた。
石原産業は13日、「速やかに埋設の有無の事実確認を行い、埋設が確認された場合、報告と土壌・環境調査を行い、回収計画を策定する」とのコメントを発表した。
一方、石原産業が05年、県に「01年に取扱業者がこの工場に10トンダンプ約20台分を搬入した」と報告していたことも明らかになった。当時、県は同社に調査を指示するとともに、取扱業者からも聞き取りを行ったが、業者は「工場が使用を断ったため、愛知県内に持ち込んだ」としていた。石原産業からの調査結果については「県に記録が残されていない」(奥村政文不法投棄監視課長)といい、当時、結果確認が十分に行われていなかったことも判明した。
▲株主代表訴訟、初弁論は7月4日
■7月4日、大阪地裁で
石原産業の取締役らを、フェロシルト問題で会社に損害を与えたので、損害分を会社に返しなさいという株主代表訴訟を4月に起こした。
初弁論が、7月4日午前11時から大阪地裁でおこなわれる。
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