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▲石原産業フェロシルト事件、本日、判決がありました

■裁判傍聴しました。

 初公判以上に、傍聴希望者があり、津地方裁判所前に長い行列ができていました。私が、裁判所に到着したのは、1時10分前。傍聴抽選券が配布されたのは、1時10分。抽選券番号は、103番。まだまだ、私の後ろにはたくさんの人が並んでいます。傍聴席は、約30。私は無事「あたり」を引き当て、傍聴券をGETすることができました。

 1時半から、判決の言い渡しがありました。佐藤の実刑判決に、傍聴席に小さなどよめきが起きました。判決が言い渡され、着席直後、佐藤被告は、体が硬直し、激しく震えはじめ、裁判官からの呼びかけにも反応を示さなくなった。執行猶予がつくと思っていたのだと思う。
 コップの水を唇につけても反応しない。弁護士・検察・裁判官の合意の元、休廷となり、看護師による治療が行われ、約30分後に、看護師が傍らに付き添う形で、裁判は、続行された。

 内容は、以下のとおり。(メモなので、不正確な部分もあるかも?)

【判決】
・佐藤被告:懲役2年(求刑/懲役3年)の実刑
・宮崎被告:懲役1年4カ月執行猶予5年(求刑/懲役1年6カ月)
・石原産業:罰金5000万円(求刑/罰金5000万円)

【石原産業と宮崎の弁護士の主張】
・石原産業の罪:投棄罪ではなく、委託基準違反
・宮崎の罪:共謀ではなく、幇助犯(他人の犯罪行為を容易にするため、有形・無形の方法で助力すること。)

【事実の流れ】
1.フェロシルト排出に至る経緯
H4からの赤字経営の再建で、産業廃棄物処理費の削減がもっとも重視されていた。
H9、「生産構造再構築計画実行本部」が新設(産廃再利用・再資源化が盛り込まれた)。佐藤は、産廃処理費用削減の責任者。
H10夏、佐藤は、アイアンクレー(廃棄物)から製品を製造して、処理費用削減を考えた。(新アイアンクレー:アイアンクレーとほぼ同じ)
・佐藤は、アイアンクレーを中部国際空港の埋立に使えないかと考えた。→ダメ→新アイアンクレーの商品化。産廃の印象を払拭するため、別名で商標登録「フェロシルト」
・宮崎の仕事:アイアンクレーの管理(→フェロシルトにも関与)
H13.4月、中部国際空港から正式に拒否された。(出荷を見込んだフェロシルト:工場敷地内に30万トン堆積)→佐藤は、土地造成現場など、大きな穴に埋める方法で処分を考えた。石原産業は、引当処理を決めた→佐藤は、その金額範囲内の3000円/tの費用負担で搬出を考えた。
・佐藤:廃棄物フェロシルトの埋立が発覚しないため、近県、河川付近でないこと、民家から離れていること、大きな穴であること、3000円/t、産廃処理と解されない売買契約ができることを基準に販売先を探した。(宮崎も探した)
H13.8初、環境保安部は、環境保全事業団に溶出検査を依頼。基準以上の六価クロム検出(宮崎が報告を受ける→佐藤に報告)
・搬出先「山磯(瀬戸市)」、軽量証明書の提示を求める→宮崎、佐藤から改ざんの指示を受け、社員と共に改ざん。
H13.8月、石原ケミカルの丸尾に、六価クロム溶出試験を依頼→丸尾:「時間が経つと、六価クロムが増える結果」→上司を通じて、佐藤・宮崎に報告
H14.12月、三重県のリサイクル認定の準備をはじめる(宮崎が中心)

【不法投棄の成立について】
1.フェロシルトは、本来管理型処分場で処理しなければならないこと、埋立後、排出業者としての管理の予定がないことから、フェロシルトの埋立は、「生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図るというという方の趣旨から容認できない方法で処分した。関係者を介しておこなった佐藤・宮崎の行為は、「廃棄物をみだりに捨てた行為」であり、投棄罪。

2.亀山市辺法寺・岐阜県土岐市・愛知県長久手町への投棄
・佐藤の指示で、宮崎は、連絡・交渉・現場見学などをした。
(辺法寺第1期投棄現場)
H13.7月~H15.1月
(土岐市泉の投棄現場)
H13.8月~15.2月
(辺法寺第2期投棄現場)
H16~H17

 辺法寺第1期、土岐市泉の投棄行為に関わった者は、商品として認識。しかし、辺法寺第2期工事の時期に至っては、投棄行為者の商品だと信じていた旨の同人らの供述はにわかに信じがたいが、認識あるなしにかかわらず、佐藤と宮崎は、指示に従わせているのだから、投棄する行為として利用したということには変わりない。

【宮崎の投棄罪の共同正犯について】
・宮崎:環境保安部長。産業廃棄物の処分業務担当。フェロシルト搬出業務関係担当。問題ない製品と説明してきた。六価クロム隠蔽工作。
・佐藤と、自己の犯罪として投棄したと言える。
(弁護士の幇助罪にすぎないという主張に対して)
・環境保安部長であり、統括責任者。佐藤に強要されたと言えない。
・搬出先と打ち合わせなどをし、重要な役割を果たした(補助的とは言えない)
→弁護士の主張は、採用できない。
→宮崎は、共同正犯である。

【量刑理由】
・悪質なものである。

●佐藤の量刑理由
・会社ぐるみと主張するが、発案者であり、実質的決定をし、社内の役職からも会社の指示や方針に従ったというより、中核を担った。会社の承認があったとしても、刑事責任を軽くするものではない。
・責任を認め、反省しており、自分の経済的利益のためでないことを考慮しても、実刑。

●宮崎の量刑理由
・犯行に欠くことのできない役割をした。
・しかし、佐藤の従属的な役割であり、やめるように言ったこともあり、反省もしている。
・罰金刑ではすまないが、執行猶予付き懲役刑が相当

●石原産業の量刑理由
・石原産業、子会社の複数の従業員が、フェロシルトに有害物質を含む認識がありながら、長期にわたり行ったことは、組織犯行と言える。
・石原産業は「会社ぐるみでない」と主張しているが、取り調べ証拠に計画的に行った証跡はないが、佐藤・宮崎らと、フェロシルトの搬出費用予算化なども含め本件犯行遂行に関わった関係者は、フェロシルトの搬出が不法投棄に当たる疑いが強いことを認識しながら、犯行を行うに任せていた
・被告人らに、犯行の責任を負担させながら、利益追求をした。責任は重い。

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▲また、フェロシルトがみつかりました

■春日井市と小牧市で、フェロシルトがみつかりました。

 5月22日に、みつかったばかりのフェロシルトまたみつかったとのこと。一緒に活動をしてきた仲間とは、「まだあるよね」との声は、常にあった。

 瀬戸市北丘に大量に持ち込まれたフェロシルトを、愛知県は「砂防上問題があるから、搬出するように」と指導した。それを受け、平成16年9月頃から翌年17年の3月頃まで、フェロシルトを積んだトラックが北丘から蜘蛛の子を散らすように走り出た。

 私たちは、「リサイクル製品として問題があるものをどうして搬出させるのか」「赤い水を出して問題を起こすものをどこへ持っていくのか。場所を確認しているのか」と、県には詰め寄っていた。この頃も、愛知県砂防課は、砂防法上だけの判断で指導を繰り返し、廃棄物対策課との連携は全くとられなかった。

 そんな中、トラックを追跡して可児市の現場がみつかったわけだが、この頃、地元の人たちの多くがトラックを追跡し、途中で見失ったりしていた。今までみつかった現場とは、全く違った方向に走り出たトラックもあったと聞いた記憶がある。その見失った場所は、それぞれが愛知県に報告していると聞いている。

 住民から「ここに埋まっている」との連絡が来て、愛知県と石原産業に情報提供したこともあるが、「地権者が埋めていないと言っているので・・・」ということで、終わっている場所もあると言う。また、フェロシルトαとかβとかとの名前で、途上改良材として袋詰めにされた商品はどこへ行ったのかの疑問もあるが、大量に袋詰めはされなかったのだろうか。ずっと気になっている。

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▲フェロシルト刑事裁判、結審

■三重県津市の地裁へ傍聴に出かける!

 今日は、石原産業と佐藤元副工場長、宮崎部長の廃棄物処理法違反の刑事裁判の結審だ。

 求刑は、
 石原産業が罰金5千万円、佐藤が懲役3年、宮崎が懲役1年半

 私は、石原産業の刑の軽さに驚いた。
 あれだけの社会的問題を起こして、たったの5千万円かと思った。

■不思議な裁判でした。

 マスコミもたくさん来ていた。その中で、以下のようなコメントをしました。

 私は、初公判から傍聴してきたが、不思議な裁判だった。石原産業は、一貫して「フェロシルトは、産業廃棄物としての認識はなかった。画期的な発明だと思っていた。佐藤元副工場長がひとりでやったこと」との主張をし続けた。
 しかし、それに反し、佐藤元副工場長は、「会社ぐるみでやったこと。田村社長(当時工場長)は、フェロシルトに六価クロムが含まれていることは、早い段階から知っていた。中部国際空港にフェロシルトが使えなくなったときから、フェロシルトが埋め戻しに適さないことも理解していた」という主旨の主張をし続けた。
 公判中、佐藤被告からは、田村社長や安藤常務の関与についても語られたが、検察側の厳しい追求はなかった。被告同士が責任のなすりつけあいをしていると感じた。私は、こうした検察側のやり方が、どうも腑に落ちなかった。田村社長らなど、佐藤被告が語った関与者らを法定の場に呼ぶことはできなかったのだろうか。そういった人を追求すれば、もっと石原産業の責任が問えたのではないだろうか。

石原産業の主張にも、疑問を感じた。

 石原産業は「撤去作業に取り組んでいること」、「岐阜県による六価クロム検出後、直ちに自主撤去を決めたこと」、「コンプライアンス強化をしたこと」などをのべ、情状酌量を求めたが、岐阜県の自主撤去は、早い段階で決定したが、愛知県の撤去に関しては、自主撤去の方針をなかなか示さず、市民団体としても、自主撤去の要望をしたことがある。愛知県を提訴しておきながら、この言い分は通らないだろう。
 また、小牧市で昨日フェロシルトが見つかったとの報道があった。報道によれば、3月から石原産業は、この事実を知っていたとのこと。空気や日光にさらされることにより、六価クロムが生成されることは、すでに、周知のことでありながら、環境汚染や周辺住民への影響を考えれば、まずは、行政に届けるのが正論であろう。とてもコンプライアンス強化がされているとは言えないと思う。

 リサイクルを語った廃棄物処理問題は、フェロシルト問題だけではない。ここで厳しく罰することが大切であり、今回の判決は、今後に大きな影響を与えると思う。

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▲フェロシルト事件、裁判傍聴に行ってきました(5/14)

■石原産業被告(安藤常務)、佐藤被告、宮崎被告への尋問を聞いて・・・

 2日にわたって、3名への尋問が行われた。

 次回の法定で、終わるようだ。これだけ大きな企業犯罪が「えっ?これで終わっちゃうの?」という感じ。

 石原産業への尋問は、当時工場長であった田村社長ではなく、安藤常務であったことにも驚いた。当時のことを知っているのは田村氏ではないか。佐藤被告からは、現社長である田村氏(当時工場長)の関与の証言や、安藤常務が、証拠隠滅を佐藤被告に頼んだことも語られた。しかし、これらのことは、佐藤から一方的に語られただけで、弁護士からも検察からも、深く問われることはなかった。
 刑事裁判のことはよくわからないが、会社の責任を問うためにも、検察がどうして田村氏を呼んで聞かないのか、不思議でしかたない。

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▲4/24、フェロシルト問題で株主代表訴訟の原告に

■4/24(火)、1時半、大阪地裁で提訴

 平成14年から取り組んできたフェロシルト問題。3月30日から、石原産業、佐藤副工場長、宮崎部長に対する廃棄物処理法違反の刑事裁判が、三重県地裁ではじまった。裁判は、4月16日もあり、ともに傍聴をした。

 平成13年から、六価クロムが生成され、それも空気や温度の上昇により、含有量が増すことも知りながら、フェロシルトが環境中に投棄されていったことが、佐藤や宮崎の供述から検察側により明らかにされた。本当に悪質だ。

 これら証言のもとは、宮崎が業務日誌をつけていたようで、それが証拠となっているようだった。しかし、私たち市民団体が、三重県と石原産業と三者懇談を申し入れた頃に、会社内の証拠隠滅がはじまっていたようだ。

 市民団体としては、現場を見てきただけに、納得のいかないことばかりであり、昨年、石原産業の株を購入し、株主として、この事件を少しでも明らかにしたいと、24日、株主代表訴訟を起こした。原告は、愛知・岐阜・三重の市民団体の仲間であり、19名の弁護士の方々に協力していただけることとなった。

 詳しくは、新聞記事をご覧ください。 

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▲石原産業四日市工場のフェロシルト、豊橋へ

■豊橋市民ら、寝耳に水!

 六価クロム値の高いフェロシルトが、豊橋市の産業廃棄物処理業者「ミダック」に持ち込まれるという情報が入った。

 六価クロム値の高いフェロシルトの無害化をするという。ミダックは、あらゆるゴミを処理できる許可をもっている。無害化後は、リサイクル製品として最終処分場の覆土にでも使われるのだろうか。豊橋市民からも、問い合わせが続いている。

 愛知県にも、三重県にも問い合わせをしたが、相変わらず無責任な態度だ。

 私たちの活動は、六価クロムではなく、放射性物質を含むリサイクルはやめるように!との活動でスタートした。最終処分場では、乾燥したフェロシルトが舞い上がっているのではないだろうか。放射性物質の観点で、このフェロシルトを見ていく必要がある。なんせ、このフェロシルトに含まれている放射性物質は、線量測定にでてこない種類の物質だから・・・・・。

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▲石原産業元工場長ら逮捕。私の感想

■11月6日、朝から電話を頂く。「全容解明のスタートであって欲しい」

 朝早くから、マスコミ各社から、「今日逮捕ですよ」と電話を頂いた。始めてフェロシルトと出会って、4年以上になってしまったが、この逮捕が終わりではなく、全容解明へのスタートであって欲しい。

■11月7日、各社朝刊を読んで・・・

 副工場長とは、8市民団体で行った、三重県と石原産業との3者懇談会で出会った。平成17年5月16日、三重県四日市庁舎でのことだった。とにかく彼はしゃべった。自信満々に。そのときの録音も残っているが、とにかく良い商品であり自治体からの引き合いもあり、もう近々決まるとも言っていた。大阪本社から来た環境担当の上層部の人間も、放射能は問題ないとか、難しい言葉を並べて、能弁にフェロシルトの良さを語った。副工場長は、この頃から、市民団体の前に現れることは、なくなっていった。

 朝刊を読み、副工場長以外にこの人は、きっと逮捕されるだろうと思っていた人も含まれており、やっぱり!と思った。三重県・岐阜県の告発後、警察からも事情聴取されているはずであり、副工場長の側近として動いていたのだと思う。

 しかし、逮捕者には、東海三県のフェロシルト撤去担当者(リーダー)が含まれており、新聞記事でその名前を見て、石原産業の非常識さを改めて感じている。 

 でも、新聞に、ひとつ期待できる記事が載っていた。フェロシルトを扱っていた業者の立件もされるようだ。とにかく、たくさんの企業とたくさんの人が関わった今回の事件。全容解明を望むのみ。もちろん、石原産業上層部の責任も。

■たくさんの方々のおかげで

 もう少し愛知県が真剣に耳を傾けてくれたらとか、もう少し早くマスコミが早く取り上げてくれていたらとか、残念に思うことはたくさんある。しかし、瀬戸市で赤い水が出たのがきっかけで、たくさんの市民団体や住民の方々、そして、研究者の方々が関心を持ち、動き始めてくださり、本当によかったと思っている。そんな動きがなかったら、このような大きな問題にすることはできなかった。

  来週の愛知ネットワークと愛知県との懇談会で、フェロシルトの問題も取り上げる予定。愛知のフェロシルト問題の解決は、まだまだこれから・・・。

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▲石原産業もと副工場長ら逮捕間近?

■マスコミが、「今月初に逮捕」という報道をはじめました

 「やっとか」という思いの反面、「まだ私にとっては、何も終わっていない」という思いが強い。

・今後、「リサイクルの問題点」にメスが入ることを望みます

 平成9年より廃棄物問題の活動を初め、その頃から、毎年繰り返される廃棄物処理法の改正をみながら、廃棄物処理の問題は、「脱法行為として、リサイクルが悪用されるようになる」と、私は言ってきました。

 このフェロシルトの問題も、「安易なリサイクル」に警鐘を鳴らすために、ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワークの活動として進めてきたこと。しかし、フェロシルト問題が、これだけ大きく報道されたにも関わらず、「リサイクル・リサイクル」と、市場性を無視した推進は、未だに変わらない。

 私は、決してリサイクルすべてを否定しているわけではない。よいリサイクルが進み、安価で環境負荷の少ないリサイクル技術が進み、それが利用されることに意義はない。しかし、ゴミ処理より安価だからという理由だけで、推進している企業の方が多いのではないだろうか。

 一度「リサイクル製品」という名札がつくと、いつまで経っても「ゴミ」という名札がつかないというマジックが、社会に存在しているように思う。リサイクル製品も、誰もが必要としないものはごみなのに、「リサイクル製品の山」が、あちこちに出来ている。

・厳しい罰を!

 副工場長以下の人たちまでしか、責任追求がされないような報道が多い。どうして、そこまでしか立件できないのか、厳しく罰して欲しい。この事件には、多くの会社と人が関わった。数人の責任が問われて終わってしまうのだろうか。

 委託基準違反ではなく、更に厳しい不法投棄で立件されるようであるが、その理由はなんだろう?と、へそ曲がりの私は、考えてしまった。
 法に詳しい方は、是非コメントをいただきたいが、委託基準違反で立件するには、委託を受けた者も無許可営業をしていたとの立証、つまり、「廃棄物を扱っていたという認識があった」の立証が必要で、それができないから、不法投棄で立件したのではないかと思っていますが、私の考えすぎでしょうか?

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▲石原産業、誰が逮捕されるか?

http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/43/49d77aafaeab0b063a05d61b89a8cb7f.jpg■31日の中日新聞から

 26日の読売新聞によると「委託基準違反」により逮捕と書かれているが、31日の中日新聞には「不法投棄」で逮捕と書かれている。現場は、不法投棄そのものだったのだから当然だと思う。しかし、逮捕者は、副工場長とその幹部数名と書かれており、フェロシルトを現場に投棄した会社の責任については、この間、報道にはでてきていない。石原産業社長にも、そして、請け負った会社にも法の手は届かないのだろうか?

 公文書偽造や、砂防法違反の連続だったこのフェロシルト不法投棄問題。きちんと裁いてほしい。

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▲衆議院環境委員会、石原産業の封じ込め案を批判 他

■衆議院の環境委員会が、石原産業を見学し、瀬戸市幡中地区のフェロシルト封じ込め案を批判しました。

 やっと、国会議員がきちんと意見を述べてくれたという思いです。また、石原産業は、岐阜県瑞浪市のフェロシルト現場の土地を取得する方針とか。こちらは、また、封じ込めと言うことにならないか、ちょっと心配です。


★朝日新聞より

フェロシルト 衆院委員長「全量撤去を」

 石県産業夭阪市)が有害な六価クロムを含む土壌埋め戻し材「フエロシルト」を販売、各地に埋殷されている問題で、現地調査に入っている衆院環境委員会(木村隆秀委員長)は12日午後二二重県四日市市垂坂町の埋設現場や同社四日市工場を訪問、同社幹部から事情を聴いた。木村委員長らは、愛知県瀬戸市幡中町に埋設されたフェロシルトの全量撤去を同社が拒んでいる姿勢を厳しく批判、方針転換を求めた。
 また同社は、東海3県に約30力所ある埋設地のうち唯一、撤去作業が未着手の岐阜県瑞浪市稲津町の埋設地について、周辺地約1万平方びを所有者から買い取る交渉を進めていることを明らかにした。
 埋設量は約土万プとされ、土地取得後、作業の準備にかかるという。

★中日新聞より
撤去フェロシルト処分場容量は4割

 国会議員視察で
石原産業が説明

 土壌埋め戻し材「フェロシルト」をめぐる問題で、製造元の石原産業 (大阪市)が撤去したフェロシルトの処分先として契約した最終処分の容量合計が、撤去予定総量百七万トンの四割強の四十八万ンにとどまっていることが明らかになった。十二日、同社四日市工場三重県四日市市)などを視察した衆議院環境委員会の木村隆禿委員長(愛知5区)に、石原産業の安藤正義常務が説明した。
 また、撤去命令をめぐり係争中の愛知県瀬戸市幡中町を除き、撤去が唯一、未着手たった岐阜県瑞浪市稲津町の埋設地について、同社は土地を地権者から買い取った上で撤去する方針を決めた。

★「瀬戸市の市民団体が、公開質問状を提出しました。

瀬戸市内の処分知事に考え問う
 フエロシルト巡り住民

 有害物質を含む埋め戻し材フエロシルトを巡り、瀬戸市の埋設池近くの住民らでつくる「薦戸市にこれ以上蛮語はいらない」会(川村正子代表)などは12日、同市内の最終処分湯での処分に対する神田真秋知事の意見などを問う公開質問状を県に出した。
 質問状は「神田知事はこれまで、県内でのフエロシルト処分は考えていないと発言していた」として、同市内の処分が認められた経緯や知事の考えを問うている。(朝日新聞)

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▲瀬戸市北丘のフェロシルト搬出問題で、抗議文を提出

たくさんの問題を抱え、ブログへの書き込みがままならず、久々にまとめてフェロシルト問題、書き込みます。

■フェロシルト問題は、上場企業自らが犯した「不法投棄事件」であることを、忘れてはならない。

 大企業にあまりにも甘い日本ではないかと、様々な事件を見ながら思う。
 フェロシルト問題発祥の地「瀬戸市」では、不法に持ち込まれたフェロシルトの後始末まで、引き受けさせられようとしている。瀬戸市北丘町は、全国にまれにみる産廃集中地域。本来、行政代執行をせねばならない「不法投棄現場」も数カ所残っている。
 今日、愛知県との懇談の中でも、県は「産廃施設が集中しすぎである。」と北丘地区の異常さを認めた。しかし、「新たに申請が出たとき、愛知県は不許可にできるのか」との問には、「それは出来ない」と言う。この地域全体が、産廃で埋め尽くされると言ってもよい状況である。一体誰が、これに歯止めをかけることができるのだろう。

■本日の北丘町のフェロシルト問題に関する抗議ならびに要望事項は、以下の通り

  1.愛知県ならびに石原産業の不誠実な対応と、突然のクリーン開発へのフェロシルト搬出に抗議する。
  2.当団体ならびに瀬戸市民に、納得のいく説明をするまで、クリーン開発への搬出を中止するよう要望する。

 9月1日、瀬戸市北丘町のフェロシルトが、現場から直線距離で数百mのところにある最終処分場「クリーン開発」へ搬出された。その処分場は、今年の5月15日、愛知県が不受理とした石原産業からの撤去計画書に記されていた処分場である。

■ 愛知県知事の考えは、どうなったのか?

 平成17年11月7日、愛知県知事は、定例記者会見で「県内受入は考えられない」と述べ、三重県の責任も言及している。
http://www.pref.aichi.jp/koho/kaiken/2005/1107.html#1

1.フェロシルト問題について  <抜粋>
 
【記者】フェロシルトの撤去について、愛知県内で受入れということは考えられないということでよいか。
【知事】現在、考えておりません。
 全体的な将来の姿がどういう形になるのかはこれからのことですから、先々のことは別として、当然、まず石原産業がそれを確保すること。その確保の場所はいろいろあろうと思いますね。それから、三重県におかれましても、やはりこうした、愛知県だけではなくて、岐阜県もそうでありますけれども、こういうものの受入れについては十分御配慮をいただきたいと、そのように思っております。
 もちろん石原産業が自社工場内に一定の場所、容量を確保されることは当然だろうと思います。しかし、それで足らなければ、またいろんな対応があろうと思いますね。それは石原産業がどのような手だてをされるのか、まだつまびらかになっておりませんので、愛知県云々というようなことは、まだ私どもコメントする段階ではないと思いますが、県が率先してというようなことは今考えておりません。

 また、瀬戸市北丘の現場を知事自ら訪れたとき、瀬戸市民の「知事、瀬戸市から早く撤去してください」との問いかけに、「わかりました」と答えたのは、まだ最近のことである。

 瀬戸市のみなさんの多くは、市内で処分することに反対し、たくさんの署名が集まっている。そんな状況下で愛知県は、瀬戸市内での処分を了解した。

 石原産業に対しては、これだけの迷惑を掛けた瀬戸市に、フェロシルトを処分してしまおうと考えることに、非常識さを感じる。 

■クリーン開発の今後の操業の仕方
 県、瀬戸市、搬入業者の説明はマチマチ。何が何だかわからない!

 8月28日、クリーン開発の施設見学会に参加。今後の操業計画等についても説明を受けた。しかし、愛知県・瀬戸市・クリーン開発の説明内容は、まちまち。何が本当なのか、ますます混乱。8月31日、愛知県に説明を求め、後日、懇談の場を設定することになった。

 クリーン開発は、今回処分場の増設の許可を受けたが、旧処分場を掘り起こし、新処分場と一体化させ、廃棄物にセメント材を混ぜての耐震補強をしながら埋立をするといった全国に事例のない方法で操業される。クリーン開発は、アスベストなど特別管理の廃棄物も扱っている処分場であり、掘り起こしによる飛散やガスの問題が起きる可能性がある。どんな手法で掘り起こしがされるのか、大変気になるところだが、県、瀬戸市、業者が、それぞれ違った説明を市民にしているのが現状。

 このように不十分な説明の最中、フェロシルトは、クリーン開発に処分されたのである。

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水谷建設脱税問題とフェロシルト

 水谷建設の脱税問題で、フェロシルト問題への関わりから耳にした企業やNGOの名前が出てきて、頭が混乱しそうです。「大企業の廃棄物と北朝鮮問題?」 何が何だかよくわかりません。

■朝日新聞の記事より

http://www.asahi.com/national/update/0710/TKY200607100180.html
(以下、展開)

東京地検、前田建設・NGOなど捜索 水谷建設脱税
2006年07月10日15時15分

 中堅ゼネコン「水谷建設」(三重県桑名市)の脱税事件で、東京地検特捜部は9、10の両日、準大手ゼネコン「前田建設工業」(東京都千代田区)の本社や、北朝鮮支援の非政府組織(NGO)、水谷建設が架空コンサルタント料を支払ったとされる出版社などを法人税法違反(脱税)容疑の関係先として捜索した。いずれも幹部らが同建設の実質的経営者の水谷功・元会長(61)と親交があるという。捜索範囲は多方面にわたっており、地方企業の脱税事件としては異例の展開を見せている。

 捜索先となった前田建設工業は、福島県内のダム工事など、水谷建設に多数の工事を下請け発注しており、業務上の関係が深い。

 また、特捜部の捜索を受けた、福島県の佐藤栄佐久知事の実弟が経営する縫製会社「郡山三東スーツ」に対し、前田建設工業は子会社とともに計4億円を融資していた。水谷建設は02年にこの縫製会社から郡山市内の土地を約8億円で購入。縫製会社はその直後に前田建設工業側への借入金を返済した。

 さらに、水谷建設が、名古屋国税局から架空のコンサルタント料を払ったなどと指摘された東京電力福島第二原発の残土処理事業では、前田建設工業が東京電力から受注した後、水谷建設を下請けに入れていた。

 一方、特捜部の捜索では、NGO「レインボーブリッヂ」(東京都中央区)や出版社「行政問題研究所」(同千代田区)も対象とされた。

 レインボーブリッヂは00年4月、北朝鮮などへの支援活動を目的に設立された。03年7月には、事務局長の小坂浩彰氏が北朝鮮を訪れ、拉致被害者の子どもたちに面会。計6人の子どもたちと写真を撮影したうえ、それぞれ日本の肉親への手紙を持ち帰ったことから注目を浴びた。

 このNGOや関係者によると、小坂氏が三重県出身だったことが縁で、水谷建設との付き合いが始まった。同建設からは、支援品として数億円分の中古トラック、ダンプカーなどの寄付を受けたほか、これらを北朝鮮に送る費用などを負担してもらったという。

 捜索を受けたレインボーブリッヂ事務局は「水谷建設とは古い付き合いだが、ここ1、2年は疎遠になっていた。向こうは商業ベースで、国交正常化すれば、こちらから紹介できるという話だった」と説明した。

 一方、行政問題研究所は、東京電力福島第二原発の残土処理事業をめぐり、水谷建設から架空コンサルタント料1億円余を受け取った、と名古屋国税局に指摘された。

 同研究所の代表(72)は政財界に人脈を持ち、政治関連の月刊誌などを発行していた。

 民間調査会社などによると、代表は福島県出身で、現在も同県と東京を頻繁に行き来している。代表は「(水谷建設の役員らが逮捕された)今回の事件はまったく身に覚えがない」と関係者に話しているという。

 前田建設工業広報グループは「水谷建設の事件の関連先として捜索を受けた。詳細はコメントできない」としている。

(↑展開、ここまで)

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思いつくままに・・・
フェロシルト投棄現場「瀬戸市の北丘」の撤去を請け負っている「前田建設工業
 「技術的にも優れ、撤去を任せるのにふさわしい企業」と、石原産業が説明会で地元住民に紹介した「前田建設」。このNGOと石原産業の関係も気になります。

昨日からテレビのインタビューにも出ているNGO「レインボーブリッヂ」の小坂氏をweb検索をしていくと、NPO法人「RAS]という団体にもたどりつきました。茨城県笠間市の産廃問題にも登場。有田芳生氏のHPの転載では、北朝鮮拉致問題が載っていました。この時期に家宅捜査・・・?。レインボーブリッジは、タイヤチップを北朝鮮に人道支援として送っているそうです。

話しは変わりますが、リサイクルの名を語った廃棄物処理だけでなく、リサイクルの名のもと、持参金付きでゴミ輸出ということもあるのかもしれません。リサイクルは、今までの廃棄物問題(不法投棄など違法処理)より、更に見えにくくなっています。
 問題を先送りにするのではなく、発生抑制の施策に転換する必要があるようです。

余談ですが、この事件は、私の住む愛西市にも関係があります。
 そもそもこの脱税問題の捜査の発端は、水谷建設が大株主となっている「日起建設」(愛知県愛西市)が、独立行政法人「雇用・能力開発機構」(本部・横浜市)の助成金1億5000万円を不正受給し、詐欺事件として捜査が始まりました。

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フェロシルト訴訟初公判 傍聴に行ってきました。

■みなさんと一緒に裁判傍聴

 午前10時10分からは、サマージャンボ宝くじ交付金問題(公益法人「市町村振興協会」問題)での裁判があり、傍聴してきました。そのあと、1時から、瀬戸市のみなさんが裁判所の前で横断幕を持ち、チラシ配りと署名集めをし、2時から、裁判傍聴。

 法廷から出ると、マスコミが石原産業の弁護士を囲み、インタビューが始まりました。そこで、ふと聞こえてきた弁護士から出た言葉は「朝日の社説は、品がない」という一言。てらまちさんのブログにも紹介がありますが、この社説のことだと思うのです。私は、わかりやすくてとても良く書けていると思いました。この事件で、品がないことをしているのは誰なんだろう?

 中日新聞のwebに早々と載っていますので、ご覧下さい。

(※念のため、以下転載)
愛知県、撤去命令は正当
フェロシルト訴訟初弁論

 有害物質が検出された土壌埋め戻し材「フェロシルト」の製造元の石原産業(大阪市)が、愛知県瀬戸市幡中町に埋設されたフェロシルトの撤去命令の取り消しを、県に求めた訴訟の第一回口頭弁論が六日、名古屋地裁(中村直文裁判長)であり、県側は「撤去命令は不当ではない」として請求棄却を求める答弁書を提出した。

 幡中町の土壌から、環境基準を超えるフッ素が検出されたことについて、同社は、フッ素は自然界に由来したものとし「フェロシルトが周辺環境に悪影響を及ぼすことはない」と主張。

 県側は「フッ素はフェロシルト由来で、環境に影響しないとは断定できない」と反論した。

 同社は幡中町のフェロシルトを全量撤去するのではなく、現地で封じ込める案を提示し、地元住民から支持を得たと指摘。県側は「住民が支持した事実はない」と全量撤去を求めて争う姿勢を示した。(共同)(2006/07/06)
(↑転載ここまで)

■なぜ公害を繰り返すのか

 罪をつぐなうのは当然である。しかし、今回のフェロシルト問題に限らず、過失や罪を犯した企業や人に対して、日本人は「そこまで追求しなくても・・・」とついつい同情をしてしまい、問題をうやむやにしてしまう傾向にある。
 企業責任を問うことと、最終処分場が見つからず苦労をしていることは、別時限の問題である。企業責任は企業責任として、きちんと追求することが、事件の再発を防ぐ最良の方法となると思う。マスコミ報道も、その辺りの区別をはっきりさせて報道して欲しい。

■フェロシルト問題、誰が刑事責任を問われるのか

 3県合同で、警察の捜査も進んでいるとの報道がされている。刑事責任はどこまで問われるのだろうか。

 フェロシルトに廃液を混ぜて製品として流通させていた副工場長の責任は、免れることはできないだろうが、「副工場長がやったことで知らなかった」と主張している会社法人としての責任、社長の責任は法的にどうなるのだろう。

 「企業の内部における従業者等がその事業活動の一環として違反行為を行った場合に、事業主である法人又は個人をも処罰する」としう両罰規定の考え方から言えば、会社のトップとして管理責任を負っている立場の社長は、今回の違法行為を知る知らないにかかわらず、不作為責任が問われることも考えられるだろうし、法人としての責任も問われると私は思う。

 現に、岐阜県警は、石原産業と副工場長の告発(不法投棄)を受理しているのであって、場合によっては、不法投棄者に提訴されたということにもなりうる裁判である。

 石原産業は、今回提訴した幡中地区のフェロシルトを撤去しているのに、何のための提訴なの?
 この裁判のプロセスや結果が、本来のフェロシルト問題の告発ならびに裁判に与える影響ってあるのかな?そこが私の心配どこ。ひょっとして石原産業の意図もそこにあるのかも。(私の考えすぎ?)

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名鉄から、公開質問状の回答が届く

■瀬戸市幡中のフェロシルト封じ込め案について、地権者の名鉄に聞く

石原産業が、愛知県を提訴した問題について、27日に、地権者である名鉄に質問状を提出。その回答が、5日、FAXで届いた。

石原産業は、地権者の意見を聞かずに、撤去しないことを決めたようだ。ますます、理解できない・・・。

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フェロシルト問題で、要望書と公開質問状

■愛知県に「石原産業との裁判は、最後まで全力で闘うよう要望」

                                                            平成18年6月27日
愛知県知事 神田真秋 殿


                  石原産業(株)による提訴に対する要望


                                        ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク
                                                              代表 吉川 三津子
                                            「瀬戸市にこれ以上産廃はいらない」会
                                                                代表 川村 正子
                                            瀬戸市の問題を考える市民ネットワーク
                                                      代表 柴田 圭基
                                                                              

 石原産業は、各地で起きている不法投棄問題に封じ込め策があるからと、自らの企業責任を逃れようとしているのではないか。私たちは、石原産業の提訴に大きな怒りを感じています。

 石原産業の廃棄物「フェロシルト」問題は、リサイクル製品を隠れ蓑に廃棄物を安価に処理しようとした企業犯罪であり、石原産業が排出者としての撤去費用負担者であることは明らかであり、排出者が特定できず、税金で処理せねばならない各地の不法投棄問題とは全く別の事件です。

 「企業としての存続が危ういから、廃棄物の撤去はしない」とか、「有害物質が基準以下だから、撤去は必要ない」との石原産業の一方的な言い分が認められるようなことがあれば、各地で抱える廃棄物問題は、一体どうなってしまうのでしょうか。

 平成18年3月15日、私たちは石原産業田村社長が愛知県庁を訪れた折、社長に直接フェロシルト全量撤去を求め、要望書を提出しました。その折、「分かりました。努力します」と答えておきながら、数分後のマスコミ取材には、「封じ込めもあり得る」とコメントをしています。市民団体や県と共に、撤去に向けた話し合いを進めていましたが、石原産業は、幡中のフェロシルトを撤去する意志は最初からなかったのでしょうか。
 また、瀬戸市での審議会出席直後の提訴。そして、ここに至るまでも、偽サンプル問題、製造当初からの廃液混入問題などの数々の虚偽を見せつけられてきました。これは、すべて石原産業という会社の犯罪であります。

 平成16年17年と廃棄物処理法は強化され、平成17年8月12日には環境省から「行政処分の指針について(通知)」が出されています。愛知県の撤去命令は、これらに則り出されたものであります。このような背景から考えても、今回の裁判は、フェロシルト問題だけでなく、全国の産業廃棄物問題に与える影響は多大であります。よって、私たちは、愛知県の勝訴を信じ、全力で裁判にのぞむよう要望致します。

■瀬戸市幡中のフェロシルト投棄現場の地主である名古屋鉄道(株)に、公開質問状を提出しました。

                                                            平成18年6月27日
名古屋鉄道 株式会社
 代表取締役社長 木下栄一郎 殿


          瀬戸市幡中地区、フェロシルト撤去に関する公開質問


                                        ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク
                                                              代表 吉川 三津子
                                            「瀬戸市にこれ以上産廃はいらない」会
                                                                代表 川村 正子
                                            瀬戸市の問題を考える市民ネットワーク
                                                      代表 柴田 圭基
                                                                               


 突然の質問状、お許し下さい。
 私たちは、貴社所有の瀬戸市幡中地区の土地に、4年前フェロシルトが搬入されているのを目撃したのがきっかけで、この問題に取り組んでいます。2~3年前にお電話を差し上げ、管理者である名鉄不動産より、少しお話しは伺っておりました。

 この度、貴社所有の幡中地区のフェロシルト投棄現場に対する県の撤去命令に対し、石原産業が提訴をし、フェロシルトを撤去するのではなく、封じ込め案を示しています。この問題に対して、地権者である貴社はどうお考えか、お伺いしたいと思います。私たちの活動に、ご協力下さいますようお願い申し上げます。


    質問1.貴社は、どのような解決を望んでいらっしゃいますか。
   
    質問2,石原産業から貴社に対し、提訴の相談はありましたか。
   
    質問3.貴社は、封じ込め案を了解をされていますか。もし、了解されているならば、今後の土地の運用・管理についてどのようにお考えですか。
   
   
  お忙しいとは存じますが、上記について、7月5日までにご回答頂きますようお願い申し上げます。

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