子供の入院中、
点滴に腐敗水を入れていた
母親が引き起こした
事件でミュンヒハウゼン症候群という言葉を知りました。
この母親の、5人の娘のうち、生存しているのは長女と、今回発覚して助かった五女だけで、次女、三女、四女は亡くなってしまい、解剖されたのは四女だけだそうです。
3人も死なせてしまう前に、
周囲の誰か異常を感じとり未然に防げなかったのかと残念に思います。
でも、今回の病院は、よくぞビデオを仕掛けてくださいました。
五女を最悪の事態から救えたことは幸いでした。
今後は少しでも不審のある死のすべてが、
解剖され真実を見逃さない体制が整う日が、早く来てほしいと思います。
その、逮捕された母親の精神的病理が、
「代理ミュンヒハウゼン症候群」と言われています。
代理ミュンヒハウゼン症候群とは、
自らを傷つけたり病人になったりすることで
周囲の関心や同情を引こうとする(ミュンヒハウゼン症候群)
代わりに、
自らの代理的に誰かを傷つけたり、病気にしたてあげ、
その患者をかいがいしく介護したり、看病したりすることで、周りから同情をかったり、賞賛されたり、やさしくされたり、いたわられたりすることで、
精神的快感や満足感を得ることを目的に、
それらの行為を繰り返してしまう精神病理だそうです。
捏造されたウソの病だから、
ほら吹き男爵「ミュンヒハウゼン」の名前がつけられたようです。
代理ミュンヒハウゼン症候群について詳しくは
こちら。
ミュンヒハウゼン症候群とは、詳しくは
こちら。
親の「代理ミュンヒハウゼン症候群」の精神病理により、
病気にさせられるというこども虐待を見逃さず、被害者になる子供が今後でないように親と子の虐待防止の支援体制も強化してもらいたいものです。
さて、
この「ミュンヒハウゼン症候群」の説明を読んでいてふと思ったのですが、
脳脊髄液減少症の病名に
まだたどりついていない患者さんの中には、
「ミュンヒハウゼン症候群」の
虚偽性障害とか、病理利得だと思われてしまっている患者さんも
いるのかもしれないなぁと、思いました。
脳脊髄液減少症患者も、全身に実にさまざまな症状がでるし、
死んでしまいそうな苦しみのこともあれば、
横になって水分とると数分後にケロッと治ってしまうこともあり、
まるで仮病そっくりだし、
脳脊髄液漏れの可能性を全く意識しない医師の検査指示、検査方法では、
全身のどこをどう詳しく検査しても異常なしですから、
「自分を病人にしたてあげたい精神疾患患者」と誤解されても、
少しも不思議ではありません。
脳脊髄液減少症は、この病態のことをよく知らない医師が多いことから、
心因性とか、身体表現性疾患とか、精神の病のせいとか、思われてしまう確率がかなり高いと感じています。
症状を訴えて、すぐ「脳脊髄液減少症」と診断がつく患者さんは
ごく少数だと思われます。
多くの患者さんが、異常を感じて受診しても、医師に異常なしと言われ続けます。
それでも、患者は確かにつらい症状を感じるし、このままでは耐え難いし、
日常生活もままならないから治りたいから、絶対に原因があるはずだと思い、
さらに別の医師を訪ねます。
それは、患者が望んだことではなく、脳脊髄液減少症を知らない医師が招いたことによるものなのに、
まるで患者自身に問題があるかのように、蔑視をこめて「ドクターショッピングする患者」とされ、医療界で嫌がられます。
しかし、いくら医師を変えてみたところで、
脳脊髄液減少症を知らない医師には脳脊髄液減少症は見抜けません。
脳脊髄液減少症ではない普通の人が、体に異常を感じ、「何かの病気ではないか?」と不安に思って検査して、「異常なし」と言われれば、その検査が確かなものであれば、「病気ではない、心配ない」と医師に言われることは嬉しいことでしょうが、
実は脳脊髄液が減少していて、たしかにさまざまな症状があるのに、それを見抜けず、「異常なし」「病気ではない」と言われても、何の解決にもならないため、
患者は少しも嬉しくありません。
ただ、「ああ、この医師も私の苦しみを理解してくれないのか?
症状の原因を見つけだせないのか?
この医師もまた、私のこの症状を気のせいだというのか?」と

怒り

と絶望

で、気持ちが
ゴチャゴチャになるのです。
ここの「病気利得」の説明のところに、
「あなたは病気でない。と言われて怒る者は、病気利得を得ようとする要素を持つ可能性が高い。」なんて書いてありますが、
あきらかな症状を感じている患者本人が、具合が悪いと言っているのに、
他人である健康な医師が、
「自分の見立てによって検査されたにすぎない、患者の人体のごく一部を示すデータ」を見ただけで、
患者の訴えのすべてを否定するほうが、かなり無理があるのに、
それを聞いて怒ったり、がっかりする患者を責めることもないと思います。
現実に病気の原因があって、人体はそれを察知して、患者自身はあきらかに何か異常を感じているのに、
医師がその原因をつきとめられないだけで、「病気でない」と断定的に言われれば、患者が頭にきたり、がっかりしたりするのは
自分の命を守る人間の本能として、人の気持ちとして、
当たり前ではないかと私は思います。
医師の知識不足のせいで、脳脊髄液減少症の可能性に気づけないだけなのに、
医師に仮病を疑われたり、大げさだと思われたり、精神的なものだとさらに患者の苦しみに追い討ちをかけるようにひどいことを言われ続けます。
しかも、悪いことに、
病院に自力で受診可能な状態の時は、激しい症状も治まって、比較的元気な状態の時だから、患者の訴えのような、そんな重い症状が出る患者には見えないところがさらに訴えを信じてもらないことにつながります。
脳脊髄液減少症の症状でありながら、
心の病、身体表現性疾患、精神的なもの、都合の悪い時だけ具合が悪くなるのは、ゆがんだ性格のせい。
などと誤解されることは、けっしてまれではありません。
脳脊髄液減少症で苦しみながらも、何年も原因がわからず、右往左往しながら
病院巡りをした経験のある患者さんなら、実体験して知っていることでしょう。
更年期障害、過活動膀胱、起立性調節障害、自律神経失調症、
慢性頭痛、月経前緊張症、月経困難症、うつ病、非定型うつ病、
不登校、ひきこもり、など、など、
不定愁訴にまつわる、さまざまな病態、状態と
誤解されうる脳脊髄液減少症患者が、
たまたま、「ミュンヒハウゼン症候群」を知っている医師に、
「この病だ


」と変に誤解され、
精神科に紹介されて、
カウンセリングなど受けている患者さんも、
もしかしたらいる可能性もあると思います。
また、もし、こどもの脳脊髄液減少症患者がいて、
それが、脳脊髄液減少症が原因だとわからないまま、何年も体調不良を抱えていて、
それを、母親がなんとかしようとして、
こどもを救おうとして、必死に子供をつれてあちこちの医師を受診したりすれば、
子供の症状を、こどもにかわって代弁して医師に伝えようとすればするほど、
もしかして、この母親は、
「代理ミュンヒハウゼン症候群?」と誤解されることだって、あるかもしれません。
脳脊髄液減少症とは、このように
患者本人も医師も真の原因に非常に気づきにくい、たどりつきにくい
しかも他の病に誤解されやすい、
本当にやっかいで理不尽な、恐ろしい事故後遺症だとつくづく思います。
この、得たいのしれない症状ばかりで、表現するのも難しいような脳脊髄液減少症の、頭のてっぺんから足先まで、体の表面から芯まででる、
心にも体にも、実に多彩で、さまざまな程度の脳脊髄液減少症の症状を、世間の人に知ってもらうには、
症状を体験した患者ひとりひとりが体験した事実を
世間に訴え続けて、伝えていくしかないのだと思います。
体験のない人々には想像できない症状ばかりなのですから・・・。
とても大変な作業だと思いますが、
ひとりひとりの患者さんが声を上げ続けることと、訴えの積み重ねが大事だと思います。
小さな声でも、集まれば大きな声になる。
大きな力になると信じたいと思います。
治療で回復して、少しでも余力の出た患者さんは、
ご自分の人生を楽しむ合間に、
脳脊髄液減少症の自身の体験を、誰かに伝え続けてほしいと願っています。
そして、今後は、脳脊髄液減少症という、見えない事故後遺症で
何年も何十年も不定愁訴に苦しみ続けて
人生をだいなしにされる被害者が、二度とでないようにしてもらいたいものです。
以下、オマケ

のつぶやき
考察 1
でも、もともと精神的に不安定で、問題を抱えている人で、自傷行為や
ミュンヒハウゼン症候群傾向のある人が、
交通事故にあって、脳脊髄液減少症になったら、どうなるんだろう?
これもまた、やっかいだなぁ・・・。
考察 2、
ミュンヒハウゼン症候群になる人は、過去に、
病気になって医療者に優しくされた経験のある人だという。
ということは、
私のように病気になって逆に医療者に冷たくされた経験のある人は、
ミュンヒハウゼン症候群にはならないということか?
私のように長年、脳脊髄液減少症が見逃され続けて、ブラッドパッチも受けられずにほったらかされて、普通の人間として生きることを余儀なくされてきた人間は、
症状を訴えることで、医療者にやさしくされるどころか、症状を信じてもらえず、
無視され、精神を疑われ、性格を疑われ、
あげくのはてに放り出され、家族にも冷たくされた経験しかないから、
間違っても、
「病気になることで、医療者の関心をひきつけ、同情され、やさしくされる。」とは学習しないから、
少なくとも私は「ミュンヒハウゼン症候群」にはならないと思います。
悲しいかな、
「症状を訴えれば無視される、バカにされる、笑われる、」と学習してしまってます。

だから
いつもどんな症状が出ても、極限までガマンするクセがついてます。
普通の人だったら、あきらかに救急車を呼ぶような事態でも、いつもガマンしてガマンして耐え抜くことで乗り切ります。
病院も必要最小限しか行きません。
薬もほとんと飲みませんし、精神的にも依存しません。
病院に行っても医師にも遠慮して元気を装うこともあるぐらいだし、
痛みを我慢しすぎて、病院帰りに公衆の面前で卒倒した経験もあるほどです。
それでも、公衆に無視されほったらかされた経験がさらに重なります。
(普通、救急車ぐらい呼ぶだろ~

。
通行人が倒れたんだから・・・・。
しばらくして、気がついて、家族に電話して事情を話し車での迎えを頼みましたが、断られ、自力で帰りました。
脳脊髄液減少症と診断される、かなり前の話です。
つくづく、私は病気になっても、やさしくされることには縁遠い人間です。
「病気になれば無視される、相手にされなくなる。冷たくされる。自分が損するだけ。」といやというほど体験して学びとっていますから、
がまんはしょっちゅうです。
だから、私は今後も「ミュンヒハウゼン症候群」や
自傷行為のアディクションで、周囲の関心をひきつけようとか心配してもらおうとか、絶対に思わないと思います。
もちろん、身体表現性障害にもならない。
そういえば、最近の寒さで痛みも出ているのに、
そういうことはこのブログにも書いてないなぁ私・・・・
病気なのに健康を装い、具合が悪いのに、元気を装う、
これを、
「逆」ミュンヒハウゼン症候群と名づけます。
でも、ブラッドパッチで治ってきているのはホントです。
症状にはまだ波があるのです。


寒い

とまだ悪化しますね。やっぱり。
春よこい。