先の記事にも書いたけれど、
今日10月17日から、
脳神経外科学会第71回学術総会が始まった。
今日の、反対派の先生は、何を言ったのか?気になる。
明日はこちら。
さて、話しはかわるが、
山中教授のノーベル賞受賞の報道のあと、
突如、11日読売新聞の朝刊一面にスクープのように報道された、
「自称ハーバード大学客員講師のiPS細胞の人への臨床応用のニュース」
それを追うように共同通信社とその配信先の各新聞、
そしてテレビ局なども報道したが誤報だった。
経緯について、詳しくはこちら。やこちらやこちら。
読売新聞のおわびはこちら
誤報を報じてしまったマスコミのてんやわんやのあわてぶり。
あやうく報道しそうになったものの、すんでのところで、報道をためらい
インチキニュースを流さずに済んだ、NHK、朝日新聞、などの
「うちは、インチキ野郎にひっかからなかったよ~。」的、
得意げな内容の経過説明報道。
これらを見ていて、私は、だまされた記者さんが哀れというか、
気の毒というか、
真実とそうでないものを見分けるきちんとした目がないのかなというあきれた思いや、
人は肩書に弱いんだな、だから、結婚詐欺師もすごい肩書の名刺をターゲットに渡して、
信頼させるんだよな、とか、
「自称 ハーバード大学客員講師」とか、
善良な新聞記者をだますほうもだますほうだよな、
嘘の記事を書かせてその新聞記者の将来までつぶしてしまいかねないことは、
自分がめだつためならかまわないのかな。
学歴や肩書がすべての生き方をしてきて、
思うようにならない学歴や肩書に、いらだちを感じていて、
嘘をついてまで有名になりたかったのか、
名声がほしかったのかな、とか、
人生とは思うようにならないものなのに、
それを人は
現実を受け入れながら、適応して、よりよい人生にし、楽しんでいくものなのに、
「自称ハーバード大学客員講師」と名乗る人は、
幼いころから自己肯定感が育たなくて、
現実の自分を受け入れることができなくて
あげく、
妄想の中でしか、理想の自分に出会えない、
心の病にかかっていたのかな、とか、
なんだか
人間の悲しさが見えてしまったというか、
いろいろと、複雑な思いがふつふつとわいてきた。
読売新聞の記者は、記者で信じて記事にしたのに、
まんまと裏切られ騙されてショックだったろうな。
誤報と分かった時、
本当に、どうしようとつらかったろうな。
とか
考えてしまった。
他社に先駆けて、スクープ記事を書いたつもりだったろうが、
他社を巻き込む大誤報を失敗をしてしまい、社の信頼はもちろん、新聞業界全体の信頼まで失われると、
上の人から大目玉をくらったことだろう。
大スクープのつもりが、大誤報では、記者さんもそれは落ち込んでいることだろう。
記事を書いた読売新聞の記者さんに私はいいたい。
その人の肩書や学歴に騙されてはダメだよ。
私は脳脊髄液減少症になってから、
どんな大病院の東大卒の、えらい肩書の医師でも、
だから、偉いとは思わなくなった。
人の偉さは、そんなものでは測れないと思い知った。
だから、記者さんも
その人の目を見て、話を聞いて、それを元に裏付け取材をして、
その人の人となりを、周囲の人を取材して聞いて。
その人の今までの評判を調べて、
最後は自分で判断して。
真実を言っている人なのか、そうでない嘘を言っている人なのか、
自分の思いこみを主張しているだけの人なのか、
真実と嘘をきちんと見抜く目を持ってほしいかったな。と。
そうすれば、
あんな誤報は朝刊一面に出さずに済んだと思う。
今回の騒動で思ったことは。
ああ、こういうインチキをさもスクープ記事がごとく新聞社に売り込んでくるいろんなやつらがいるから、
記者たちは新しい情報に疑心暗鬼になるのも当然だろう。
スクープと、誤報は表裏一帯で、
他社に先駆けて報道するということは、それだけリスクも伴うことだろう。
でも、だからといって、
脳脊髄液減少症みたいな、真実なんだけど、なかなか光を浴びないような、
世間の無関心に何年もさらされ続けているようなことに対して、
リスクを怖がって一切報道しなうようなマスコミは、本末転倒だ。
反対派の医師や、損害保険会社からお金をもらっているような医師から
胡散臭いものだと批判されているようなことを、
真実か、胡散臭いものか、判断に迷って
報道するのを怖がって、患者たちの窮状を報道もせず見て見ぬふりするような記者は許せない。
きちんと取材を続ければ、
どっちが真実で、どっちが胡散臭いことを言っているかわかるはずなのに。
それは人間の持ってうまれた本能とか直感みたいなものが優れている人のほうが
洞察力がするどいかもしれない。
(本日行われた、脳神経外科学会での
脳脊髄液減少症に批判的な医師の意見も、
いずれ、どっちが本当で、どっちが間違っていたか、歴史と時間が証明してくれるだろう。
うふふ、その時が楽しみだ。
つい、数年前まで、さかんに学会で反対意見を述べていて、ブラッドパッチがプラセボ効果だと言って私たちを精神的にも苦しめ続けていたY医師は、ブラッドパッチが先進医療になった今、どんな顔をしているのだろうか?見てみたい。)
私の想像だが、
新聞記者の新入社員たちは、
こういう聞いたこともない、新しい情報の売り込みの中には、
インチキ情報があるから、気をつけろ、
インチキ情報をさも真実のように持ちこむ詐欺師に騙されるなと、
徹底的に教育されているんじゃないかと思う。
だから、マスコミは
脳脊髄液減少症患者の私たちの声にも、なかなか耳を傾けてくれなかったんじゃないか?
だから、脳脊髄液減少症の治療に取り組んでいた医師たちをバカにして相手にしなかったんじゃないか?と思う。
マスコミ報道とは、
ひとたび間違えば、真実をまるで胡散臭いものだと誤報したり、
嘘をまるで真実の様に誤報したりする危険をはらんでいることに、
今回の騒動で改めて気がついた。
マスコミの、
新しい情報に対する危機意識、疑心暗鬼があったから、
今から10年前、7年前ごろは、脳脊髄液減少症について報道するテレビ局、
新聞社がほとんどなかったんだな。ってことにも気がついた。
私たちが声をあげてもあげても、
無視され続けた理由が、
なんとなく、わかった気がした。
怖かったんだ。
脳脊髄液減少症とか、その治療医の言い分や、それで治ったという患者の言い分が、
全部ウソだったり、本人たちの言い分にすぎなかったら?と考えると、
報道するのが怖かったんだ。
体験した私にとっては、疑いのない真実でも、
経験のない第三者にとっては、疑心暗鬼の内容なのだ。
交通事故で、いろいろな症状が起こってきたこと、
それらの症状で医師めぐりをしたこと、
何年も何年も何年も、その症状に苦しみながら生きたこと。
その苦しみを誰にも理解されなかったこと。
それが、脳脊髄液減少症だとわかって治療を受けたら、
だんだんだんだん回復してきたこと。
私のようなことが繰り返されたら、とんでもないほど多くの人たちを不幸にすること。
早期発見、早期治療のためには、こういう症状がでるこういう事故後遺症が現実に
存在すると、
全国民への報道が重要なこと。
自分の経験から得た事実を、なんとかして、他人に伝えようとしても、
経験のない人には、まず疑念を持たれる。
まず信じてもらえない。
報道することの重要性を必死に訴えても、
マスコミの人たちには相手にされない。
恐れていたんだね。
脳脊髄液減少症なんて、一部の医師と患者の思いこみにすぎない架空の病名を
新聞記事に載せて、
大誤報の事実を作ってしまうことを、恐れて無視してきたんだね。
脳脊髄液減少症について早くから報じてくれたのは、
テレビ朝日、報道ステーション
読売新聞医療ルネサンス(でも、それっきりになったけどね。きっと非難を受けたんじゃないかな。)
でも、それらのマスコミは単発報道、それでおわり。
でも、継続して報道し続けてくれたのは、
なんと言っても毎日新聞。
繰り返し、繰り返し報道し続けてくれた。
否定派の医師に、エビデンスもないのに、マスコミ先導は困ると何度も叩かれても、
報道をやめなかった。
患者を取材し、具体的に患者の現状を脳脊髄液減少症を報道し続けてくれた。
今もそれは続いている。
徹底的に、患者の生の声を取材し続けてくれている。
テレビと違って、その時テレビの前にいなくても、活字の情報はより多くの人に伝わるから、
毎日新聞の記事で、
患者の症状が脳脊髄液減少症だと気づいた患者本人、家族、医師も多くいるに違いないと思う。
それに比べて、
最初の医療ルネサンス以後の読売新聞は
たとえ、脳脊髄液減少症について書かれていても、読む人がどこか他人ごとに感じるような記事
が多いように思う。
医療ルネサンスで脳脊髄液減少症をとりあげなくなったばかりか、
まるで、軽度外傷性脳損傷の患者を脳脊髄液減少症と誤診して治療している医師がいるような、そんなニュアンスの記事が多くなってきた。
これらも、きちんと患者を取材すれば、回復して治っている患者からも話しが聞けるはずなのに、
ブラッドパッチしても治らないから軽度外傷性脳損傷の医師を受診したら、
軽度外傷性脳損傷でした、みたいな患者ばかりを取材して記事にしている印象をうけた。
朝日新聞は2006年にちらと脳脊髄液減少症について記事が載ったり、
地方版には、ここ数年も載ったけど、
かなり長い間、無視をきめこんでいたよ。
「患者を生きる」というコラムまで持っていながら、
今までも、今も、
脳脊髄液減少症に関しては無視をきめこんでいる。
日本経済新聞は、たまに脳脊髄液減少症の記事が載っても、
どうも、脳脊髄液減少症や、
ブラッドパッチに否定的な医師よりの記事が多く感じる。
とにかく、脳脊髄液減少症を報道でひとりでも多くの国民に伝えることが、
どんなに多くの「情報がないために何が原因の症状かわからず苦しんでいる人たち」を助けるか
に気づいていない新聞社、テレビ局が多い。
だから、その場限りの「義理記事」で「はいこれでいいでしょ、はい終わり」となる。
「あんたのわがまま聞いてあんたの病名だけ報じるわけにはいかないんだよ。
世の中には、たくさん難病に苦しんでいる人がいるんだからね。
一度報道すれば、充分でしょ?記事になって満足したでしょ?気が済んだでしょ?」ってわけなんだろう。
違うのに・・・・・
違うのに・・・・・
繰り返し、繰り返し、徹底的に全国民に広がるほどつたえないと、絶対に気づけないほど、
いろんな症状が出るのが脳脊髄液減少症だから。
線維筋痛症のような全身の激痛も、
慢性疲労症候群のようなあまりにもひどい、日常生活も困難なほどの激しいだるさも、
パニック障害のような、突然の動悸や呼吸困難も、
うつのような、思考力の低下やる気のなさも、
とにかく、症状からではすぐには医師も気づけないほどの多彩な症状が出るのに。
何が真実で、何が嘘なのか?
何を報道すべきで、
何を報道すべきでないのか?
毎日新聞社の記者は
それがわかっているから、
今回も、毎日新聞は、
読売新聞社や、テレビ局や、共同通信が報道する「iPS細胞を心筋に注入」の臨床応用の誤報騒動に巻き込まれなかったのだろう。
何を報道することが読者の利益か?
ただの事実の報道だけでなく、報道が人のためになるのはどんな内容なのか?
それがわかっているから
今も、各地の毎日新聞社の記者さんたちが、
脳脊髄液減少症について記事を書き続けてくれるのだろう。
東日本大震災の時、読売新聞の記事は感動的な記事で賞をとった。
でもね、
誰にでも興味をもたれる災害現場の記事は誰の批判も恐れず書けるはず。
どこの新聞社の記者だって書けるはず。
でも、本来患者の味方であるべき医師や損害保険会社からいじめられて、
反対派の医師に今だバッシングされて、
損害保険会社にバッシングされて、
患者を治療し続けてくれる少数の医師たちまで、インチキ医師扱いされて、きた
脳脊髄液減少症について、
勇気を持って、きちんと現実を取材し、真実を報道し続けてくれている新聞社は、
毎日新聞社だけだと私は思う。
肩書がなくても、学歴がなくても、医者でなくても、
一患者の声に真実を見出そうと耳を傾けて記事にしてくれているのは
毎日新聞だけだと思う。
別に私は毎日新聞の回しものじゃないよ。
むしろ、脳脊髄液減少症になる前、読みもしなかった。
脳脊髄液減少症だと診断されてから、
毎日新聞に記事が載るたび読むようになったけど、
毎日新聞の脳脊髄液減少症の記事には、
読売や、朝日や、日経にはない、患者に寄り添うような温かさを感じてきた。
「多くの人にこの事故後遺症の存在を知らせて、早期発見、早期治療につなげたい。」という
記者さんの願いというか、救いを感じるのは、
私だけか?
今までの苦しい闘病中、新聞記事を読んで、
励まされたり、
勇気づけられたりしたのは、毎日新聞の記事だけだ。
とにかく、
今回のiPSの誤報騒動に振り回されず冷静だった毎日新聞。
改めて、さすがだと思った。
まあ、過去には毎日新聞も関係記事を載せたこともあるみたいだけど、
とにかく、今回はひっかからなかった。
嘘と真実を見抜く目、
報道すべきものと、報道すべきでないものを見抜く洞察力を、これからもますます磨きをかけていってね。