原作の方を読んだ。
水墨画の『相剥ぎ』(あいはぎ)にする話しは最初にあった。
掛け軸の紙に描かれた墨画(すみえ)を薄く剥いで二枚にすることを言うのだが、
贋作ではないとのこと。
実は一万円札や千円札もこういうことが出来ると書いてあって驚いた。
(この話は1997年頃書かれている)
(お札を相剥ぎしたらこちらは犯罪になるだろう)
多分現在のお札は相剥ぎなんか出来ないだろうけど・・・😅
風花ちゃんが映画では出演していたが原作にはいない。やはり映画は違うんだ😅
映画の『文福茶釜』の話では茶釜を『民具研究会』の二人が目を付けて奪おとしたが、
掛け軸を佐保が売り付けて茶釜は無事手元に戻って持ち主に返した。
しかし原作は漫画をプロの漫画家に描かせて半日ほど日に当てて作らせた贋作。
これをさも本物だと言って買わせた佐保の頭のよさ。(民具研究会も馬鹿だね😅)
他短編が二つ入っている。
(ブロンズ彫像の分割線のチェック、入札目録の図版差し替えの話)
ブロンズ彫像の作り方とか、茶釜の歴史的なこととか、入札に関してとか
詳しく描かれているがそこを飛ばしても、男達の真贋にかける熱意、
だますテクニックの醍醐味が描かれていて面白かった。
真贋がはっきりするとどこにどういう風に相手に買わせるかがみものかも。
佐保の目利きと古美術商達の駆け引きが全面に出ていると思う。
(大阪弁なんだけど・・・)
あまり読まない部類だったがそこそこ面白かった。
(DVD見ていたから面白かったのかもしれない😅 )